4月16日 J病院の外来に行ってきた。

担当の小児科K先生と 診療情報提供書や看護サマリーを見ながら 衣珠の現在の容態について話をした。
とても優しい笑顔の女医さんで 精神的に疲れている私を 包み込むような話し方をされる先生だ。
「多分 受け入れ可能だと思います。今の病院から 早急に転院を迫られているのですよね。なるべく早く移れるようにしましょう。」と言っていただいた。
あまりにも想定外な言葉だったので 自分の耳を疑った。
「ベッドは満床なんですよね。」と聞いたところ
「患者さんが亡くなられて ベッドがひとつ空いたばかりなんです。」と 静かな口調で言われた。
喜んでいいのか ものすごく複雑な心境だった。
でも 確かに私の肩が軽くなるのが分かった。


K先生の「今まで とても大変な思いをされてきたんですね。」という優しい言葉に 涙がこみ上げて来た。

このJ病院は 無期限で入院させてもらえるので 転院を迫られることも 受け入れ病院が見つからない辛さからも抜け出せる。
転々としなくて済むということは 看護や介護の手が変わらずに済むということで 衣珠にとっても ものすごく嬉しいことだと思う。

もう一つ 思ってもみなかったことだが このJ病院には 養護学校が隣接している。そこの高等部に 衣珠を転校させてもらうことになった。
(衣珠は 怪我した時から ずっと休学扱いで 高校に在籍していたため)

今まで 病院で寝たきりだったが これからは学校の先生と接したり 昼間は車椅子にて あちこち散歩させてもらえたりと 刺激のある日常が送れるようになる。

Sさんと直接話をして 私に対する印象は 回復できている様だった。
Sさんの印象は 電話で話した感じと あまり変わらないが、あの時 短気を起こして 喧嘩せずに良かったと思った。

転院は 6日後に決まった。
こんなにも入院がスムーズに決まることは まず無い。「すごくタイミングが良かったですね。」とSさんに言われた。
児童相談所やE田病院にも連絡が行き 皆がこの展開にビックリしていた。
ベッドが空いたタイミングもあるが、何より K先生の心ある対応のお陰である。