YouTubeにおける誹謗中傷コメントに関する示談交渉のご案内
このたび、Webサイト「YouTube」において、複数の悪質な発信者による極めて攻撃的ないし挑発的な動画およびコメントの投稿による誹謗中傷が繰り返されるようになりました。
いま受けている真っ当な「批判」を逸脱した「誹謗中傷」の数々
このように誹謗中傷を指摘したり非難したりすると、往々にして「これは批判だ」と擁護する的外れな見解が見受けられます。しかし、次のようなコメントは真っ当な「批判」とは言えず、単に個人攻撃を企図した「誹謗中傷」に該当します。
侮蔑的なニックネームや呼称
たとえば、一部の攻撃的な動画投稿者による、氏名に由来する侮蔑的なニックネームは社会的評価の低下や名誉感情の侵害に直結します。氏名とは氏名権やアイデンティティ権とも密接に結びつく個人の識別要素であり、一生ずっと付き合っていく呼称です。最高裁判所1988年2月16日判決(判例時報1266号9ページ、判例タイムズ662号75ページ)は「氏名は、社会的にみれば、個人を他人から識別し特定する機能を有するものであるが、同時に、その個人からみれば、人が個人として尊重される基礎であり、その個人の人格の象徴であって、人格権の一内容を構成する」として、いわゆる氏名を法的権利として認めています。悪意や害意とともに氏名を改変され、揶揄誹謗する意図をもって呼称されるのは、およそ「真摯な意見ないし論評の表明」とは言えません。
身体的特徴や容姿の揶揄ほか人身攻撃・人格攻撃
また、「ホビッチョ」呼称をはじめ、身長や体形といった身体的特徴や容姿を嘲笑する言動も、およそ「批判」と言えるものではありません。言動を批判したいなら、その言動について論じれば良いのであって、身体的特徴や容姿を嘲笑するのは「人身攻撃」に他なりません。また、実際に「ホビッチョ」呼称について、裁判所で悪質性のある「名誉感情の侵害」として不法行為が認定されました。この他にも、「カス」「クズ」とか「キチガイ」といった文言や、あたかもゴキブリかのように扱う書き込みは純然たる人格攻撃であって、やはり批判とは言えません。
虚偽の前提事実に基づく意見ないし論評の表明や虚偽告訴
さらに、「シークレットシューズを履いている」とか「身長を盛っている」といった虚偽の事実摘示は、より悪質と考えています。シークレットシューズやこれに類する器具は持っていないし、また身長を持ったこともないため、これらの文言は「虚偽の摘示事実」または「虚偽の事実摘示に基づく意見ないし論評」であり、違法性阻却事由は存在しません。その上、これらの書き込みに身体的特徴を揶揄する意図があるのは明白です。実際には身長にコンプレックスを抱いていないにもかかわらず、あたかも「身長にコンプレックスを抱いているに違いない」「だから身長を盛っているに決まっている」と断定を大勢に繰り返されることは極めて腹立たしいのみならず、著しく名誉感情を侵害します。
併せて、誹謗中傷対策へのご支援をお願いしたり、誹謗中傷の加害者に示談を呼び掛けたりするといった、一切の違法性がない行為について、あたかも恐喝や詐欺といった犯罪行為であるかのように述べる書き込みも、虚偽の前提事実により不当に社会的評価を低下させるものです。その他にも、あたかも友人がいないとか、外国で風俗に入り浸っているとか、買春をした、(素人)童貞であるといった虚偽の事実摘示が繰り返されました。
判例上、虚偽の前提事実に基づく意見ないし論評の表明や、虚偽の事実摘示に違法性阻却事由は存在いたしません。
しかも、嘘をついているとか、経歴詐称をしているといった文言もありました。このような文言を見た一般読者により社会的評価が低下するのは当然です。その上、これらの動画やコメントが投稿されるにあたって「嘘」を指摘されるべき言動に及んでいないため、これらの文言は虚偽の事実摘示に基づく意見ないし論評です。嘘をついていないにもかかわらず「嘘をついている」と断定された上で非難されるのは極めて屈辱的であり、決して許すことはできません。
誹謗中傷の加害者に対する厳正な措置と示談交渉お申し出の受付
したがって、これらの決して「批判」とは言えない誹謗中傷の数々について、動画またはコメントの投稿者である加害者に厳正な法的措置を講じることにいたしました。既にYouTubeを管理・運営するGoogle LLCを債務者とする仮処分命令を東京地方裁判所に申し立てたほか、近日中に同社を相手方とする発信者情報開示命令および提供命令を申し立てる予定です。
また、発信者情報の開示を受け次第、これらの加害者に損害賠償や名誉回復措置を請求するほか、悪質な動画投稿者を中心とする加害者について、躊躇なく捜査機関に告訴状を提出いたします。
しかし、加害者からの誠意ある謝罪や賠償があった場合、この限りではありません。動画投稿者の攻撃的な口調や他のコメントに扇動されてしまったとか、つい感情的になってしまったといった事情によるコメントの投稿まで、厳しい措置を講じたいと思いません。そのような書き込みについて損害賠償請求を求めるのも心苦しいし、刑事責任を追及するのも「刑法の謙抑性」に鑑みると問題があります。
また、Twitterに投稿される「ツイート」に比べてYouTubeに投稿されたコメントは拡散性や伝播性が低く、Twitterと同じ基準で損害が発生したと認めるのも限界があります。
そこで、YouTubeにおける誹謗中傷コメントに限り、従来よりも低い水準の金額による示談交渉のお申し出を受け付けることにいたしました。
具体的には、YouTubeにおける誹謗中傷コメント1件につき10万円を基準に交渉を開始いたします。ただし、これは「基準金額」であり、書き込みの内容や謝罪・反省の態度、加害者ご自身の事情により増減いたします。
なお、動画の投稿者には厳しい態度で責任追及を続ける予定であり、このフォームからの示談交渉のお申し出には応じません。動画の投稿者は大勢の視聴者に向けて私の名誉権ないし名誉感情を侵害する映像ないし画像を投稿し、私の社会的評価を低下させるとともに、私を侮辱しました。このような者に手加減することはできません。
よって、動画の投稿者については刑事責任の追及を含めて、厳正な法的措置を講じる予定です。
1. 示談交渉のお申し出を受け付ける方法
Googleフォーム
GoogleフォームURL:
※Googleフォームに入力いただいた電子メールアドレスに、追ってご連絡いたします。
2. 示談交渉の目安
誹謗中傷コメント1件につき、示談金10万円を基準に交渉を開始いたします。
※この発表に先立って、加害者1名より真摯な態度で自ら謝罪・賠償いただいた事情に鑑み、当該加害者にお支払いいただいた示談金を上回る金額といたしました。
※この基準金額は2023年7月末まで有効です。
なお、ご収入や家族構成といった切実な事情によって基準金額の支払いが難しい場合、疎明資料(年収証明書類や住民票の写しその他ご事情の分かる書類)を提示いただければ示談金の減額を検討いたします。
ただし、悪質な場合は示談金を増額する場合があります。一方で、名誉回復措置にご協力いただける場合、疎明資料(書き込んだ投稿内容のスクリーンショットや名誉回復措置に協力する旨の誓約書ほか)を提示いただければ示談金の減額も検討いたします。
ただし、以下のように誹謗中傷が悪質または深刻な場合は示談金を増額する場合があります。
①悪質性: 投稿記事の内容が強烈な表現を用いている場合または投稿記事の件数が多い場合
②伝播性: 投稿記事の「いいね」や返信の件数または加害者のチャンネル登録者数が多く投稿記事が大勢に閲覧された場合
③その他: 加害者の言動や態度から真摯な謝罪や反省を感じられない場合
これらの場合に該当する加害者にお支払いいただく示談金は高額になる見込みです。
なお、示談金の支払によって解決が図られない限り、加害者を特定の上、誹謗中傷の法的責任を追及いたします。既に東京地方裁判所に発信者情報開示の手続を申立てました。今後、アクセスプロバイダに契約者の情報の開示を求める予定です。
損害賠償請求訴訟では無形損害(名誉毀損により低下した社会的評価を回復させ維持するための費用や精神的苦痛への慰謝料ほか)と併せて、有形損害(加害者の特定に要した費用ほか)についても被告となった加害者に支払を求めます。
また、刑事責任を追及できる悪質な誹謗中傷については、不本意ながら告訴状を捜査機関に提出の上、厳重な処罰を求めます。
よって、誹謗中傷した心当たりがある場合、早めに示談をお申し出いただくのが賢明です。
3. 備考
示談交渉の成否にかかわらず、詳細な経緯や加害者の特定に繋がる情報は公表を差し控えます。ただし、個人情報やプライバシーに配慮した上で、示談交渉が成立した事実を公表する場合があります。予めご了承ください。
また、加害者の代理人弁護士との交渉や示談金の分納にも対応しております。
なお、YouTubeコメント以外での誹謗中傷については、以下の記事に掲載されたGoogleフォームから示談交渉をお申し出ください。
以上
※本記事には「投げ銭」を設定しております。下記のボタンから記事を購入していただくと、私に届きます。また、その下にある「サポート」から私をご支援いただけると幸甚に存じ上げます。
ここから先は
¥ 500
ご支援ありがとうございます。 サポートは学業や研究のほか、様々な活動に充てたいと思います。 今後ともご期待に添えるように精進いたします。

