国境なき医師団でアフリカの途上国支援をしているパイセンに聞いた話 アフリカの周産期死亡率が高い地域に医療支援に行くってなると、緊急帝王切開のインフラ整備だとか予防接種とかHIVなどの感染症対策から始まると思うでしょ。 場合によっては違うんよね。 その地域ではシャーマン(呪術師)によって、出産後の胎児の臍の緒を母体から切断したのちに、胎児側の臍の緒の断面を地面の土に擦り付ける、という文化があった。 この世に生を受けた事を母なる大地に感謝して、赤ちゃんの健康を祈る儀式。 土壌は細菌で汚染されているため、新生児は敗血症による死亡率が極めて高かったが "儀式を行ったにも関わらず死んでしまったのは、弱い赤ちゃんだったから" と考えられており、その地域では医者がいないどころか学校教育も受けていないので、その死因などが検討される事はなかった。 医療支援に必要なのは、まずはその儀式をやめるように教育を施す事だった。 という話 ある事象(この場合は儀式と新生児死亡)の因果関係を推定するには、正しい知識が必要なんよね。 これを聞いた多くの日本人は "やっぱアフリカやべぇな" "シャーマンを信じて赤ちゃんを死なせるとか、バカ過ぎるww" なんて考える人もいると思う。 じゃあ "HPVワクチン接種後に生じた不随意運動や筋力低下や記憶喪失や視力障害や学力低下や生理不順などなどは、HPVワクチンが原因" と決めつけた報道をしまくった日本のマスコミ。 アフリカのシャーマンと何が違うん? アフリカのそのシャーマンが結果的に死亡させた新生児と、日本のマスコミの非科学な反HPVワクチン報道によって子宮頸がんで死亡する日本人女性。 おそらく後者の方が桁違いに多いんだよね。 また、マスコミの反HPVワクチン報道を鵜呑みにした大多数の日本国民も、シャーマンに赤ん坊を託してその危険な儀式を受け入れた母親たちと大差ないよね。 日本のマスコミの医療報道(笑)のリテラシーは世界的に見ても極めて低レベルなので、アフリカのシャーマンみたいなもんだと考えた方が妥当。 医療に関する誤情報は命に関わるので、専門の医師に確認して下さい。 自衛しましょう。 #結局はただの悪口