「県内最大級」平塚市の給食センターが完成 9月から中学給食に向け

足立朋子
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 9月から中学校給食を始める神奈川県平塚市の学校給食センターが完成し、報道陣に公開された。市立中学校全15校と小学校21校分の約1万5千食を調理し、各校に配送する。川崎市南部学校給食センターに匹敵する規模で、県内最大級の学校給食調理場になるという。

 中学給食の実施は、今年10月から選択制デリバリー式で始める茅ケ崎市とともに、県内19市の中で最後発となった。全市立小の給食実施が完了した1961年から60年以上が経過した。

 落合克宏市長は、校舎の老朽化対策などを優先せざるをえなかったとしつつ、「時間がかかってしまったが、しっかりと安定した中学給食の体制ができた」と強調。「育ち盛りに栄養価の高い食事をきっちり取ることは、将来このエリアを支えてもらう子どもたちの大きな力になる」と話した。

 学校給食センターは、民間資金を活用したPFI方式で建てられた。敷地面積は約1万6千平方メートルで、センターは鉄骨造り2階建て。消費電力の4分の1を屋根の上の太陽光発電でまかなう。

 建設費などの総事業費は55億6700万円で、今後14年7カ月の維持管理費は100億7900万円にのぼる。

 高度な衛生管理と最新の調理機器も導入された。自動炊飯システムで米飯の頻度が増やせ、スチームオーブンで魚や肉をふっくらと焼き、真空冷却機で多彩な材料のあえ物が提供できるようになるという。

 卵と乳製品、エビのアレルギーについては除去食で対応するという。

 保護者負担は、中学校給食は1人あたり月4800円、小学校給食は同じく月4300円。初日の9月2日のメニューは学校によって2種類あり、人気の高いポークカレーまたは鶏の唐揚げが予定されている。(足立朋子)

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この記事を書いた人
足立朋子
湘南支局長
専門・関心分野
保育・教育 労働、子どもの権利