廃炉の最難関といわれる東京電力福島第一原発の燃料デブリの試験的な取り出しは、人為的なミスの影響で作業が延期され、今も再開の見通しは、立っていません。現場には当時、東電の社員は1人もいなかったことが分かっていて、内堀知事は、原因の究明と再発防止の徹底を求めました。
東京電力の担当者(26日)「再発防止に向けた対策をまとめること、そしてそれに応じた現場の対応を徹底することが重要でありますので、それが終わるまでは再開はございません」
当初の着手予定から4日が経った26日も、見通しが立たない燃料デブリの試験的な取り出し。福島第一原発では、22日から事故後初めて取り出しが始まる予定でしたが、装置に取り付けるパイプの順番に間違いがあり、作業は延期になりました。
作業は当時、60人態勢で行われていましたが、すべて協力企業の作業員で、東電の社員は、1人もいませんでした。廃炉の最重要課題を「協力企業任せ」にする東電の管理体制の不十分さが指摘されています。
原発での度重なるトラブルに、福島県の内堀知事は26日の定例記者会見で、原因の究明と再発防止の徹底を求めました。
内堀知事「今回の試験的取り出しは、将来の大規模取り出しの入口となる重要な作業であります。徹底的な安全確保を行って取り組んでいただきたい」
東電は、ミスの原因について現在、関係者への聞き取り調査を進めていて、作業の再開時期は「未定」としています。
・
・
・