渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

ドラマ『VIVANT』(2023)

2024年08月25日 | open



これまでの日本ドラマにな
い壮大なフィクション。
赤飯が重要なキーとなる世

界規模の野望の物語。
第5話あたりからドラマの
核心部分が展開され始める。
公然諜報機関の公安と非公

然諜報機関の自衛隊別班の
情報戦の戦いが始まる。
目的は同じ。国外に存在す
る日本人リーダーが率いる
テロ組織「テント」の全容
解明と壊滅だ。
それを本映像作品では「国
防」と称している。
そしてその国防とは国民を
守る事ではない。別班は国
民は平気で殺害する。
守るのは「国家」であり、
「国家の危機」を未然に防
事に目的がある。守るの
は国民ではない。

物語にはたたら製鉄の旧家
の血脈も絡んで来る。
そして国際テロ組織テント
のリー
ダーの日本人の過去
の来歴は
驚くべきものだっ
た。また、テントの真の目

的も。

現実世界では自衛隊に「別
班」は実在す
るのか。
現実には公的には不存在と
されている。本作品でも不
存在であり都市伝説として
当初は物語が進むが、徐々

にその存在が公安に把握さ
れるに至った。
だが、現実世界では、同様
組織の存在が公に
なりかけ、
組織のトカゲの尻尾切りで
収監された自衛隊将官がい
たこと
をご存じだろうか。
元海外駐在武官だった。
外地在任中はKGBから家族
ともども恫喝としての暗殺
未遂の攻撃
を受けた事実も
ある。
各国の諜報機関は外国駐在
武官の自宅にもごく普
通に
難なく侵入する。居住者に
察知されないように。
これも現実だ。これは日本
の組織も含めて。


本作品はあくまでもフィク
ションとしてのドラマだが、
現実世界も実はこのドラマ
と何ら変わらない面も多い。
背景や立ち位置などはまっ

たく現実と変わらない。
これは映画『ブラッド・ダ
ヤモンド』と遜色ない程
リアルな映像作品である
という
事だ。
なお、本作品では自衛隊別
班は平気で国内だろうと海
外だろうと殺人を行うが、
現実世界の話では表の機関
である公安が国民を短いダ
ガーナイフでぶすぶすと刺
したりするのは現実として
あった。(於明治公園)

爆弾も使われた国内政治闘
争の場面でだった。

本ドラマはあくまで創作作
品と
してのフィクションだ。
だが、ごく一部、リアルな
現実を描いている。
脚本、役者の演技、撮影規
模、何を取っても名作。


  


この記事についてブログを書く
« 映画『奥様は、取り扱い注意... | トップ | 解せない表現描写 »