シンガポールで地元女子大生に性的暴行をして「ムチ打ち刑」、タイのゴルフ場では女性キャディが被害に…!東南アジアで日本人による現地女性への「性加害・セクハラ事件」が物議
一部で性加害を擁護する声
一方、こうした性加害を厳しく非難する意見があがるのと同時に、ネット上で必ず現れるのが、加害男性を擁護する一部の日本人の声である。 たとえば前述のバンコクでのわいせつ事件については、X上で日本人男性とみられる人物による下記のような投稿が確認された。 「単に女にハメられたんでしょう。route(注記:ナイトクラブの名称)は80人くらいセックスしたけど基本女はやられにきてるので。男の対応と顔が糞で搾取モードに入っただけ。rca(注記:同上)にいくような女の言い分は聞いてはいけないのはナンパ師様なら誰でも知ってる」 加害者側の男性が既に罪を認めていることからも、「ハメられた」といった事実は確認されておらず、被害女性にとってはセカンドレイプとなる発言である。 さらに、「基本女はやられにきてる」というのも、投稿者の勝手な思い込みにすぎない。こうした男性にとって都合の良い妄想が蔓延している限り、「この手の事件は永遠に繰り返されていく」と感じざるを得ない。
過去には大きな外交問題に発展も
東南アジアでの性犯罪を巡っては、日本人のみならず、さまざまな国籍の外国人による被害が報告されている。 しかし、たびたび一部の日本人から聞かれる「ほかの国の男性もやっているのだから、日本人だけ責められるのはおかしい」という意見は、当事者意識が欠けた無責任な発言である上に、問題の根本的な解決につながらない考え方なのではないだろうか。 さらに、一部のこうした無責任な行動が、大多数の品行方正な日本人の評判を大きく貶めることにもつながる。 '70年代には、日本人による東南アジアでの買春ツアーが問題視され、タイ、フィリピンで地元民による抗議活動が行われるようになり、大きな外交問題に発展した。当時の鈴木首相が現地を訪れた際には、買春ツアー反対の抗議文を突きつけられる事態となった。 SNSが発展した現在、現地での性加害の問題がより可視化され、外交上の大きな問題に発展するリスクは拡大している。一人ひとりに責任ある行動が求められている。 ……・・ 【つづきを読む】『世界的リゾート地タイ・パタヤでエイズが蔓延…!懸念される日本人旅行者が「持ち帰る」危険性』
泰 梨沙子