「海外の人にこうすると喜んで貰える」というのはだいたいズレている話(後編)

この記事の後編となります。

では、「海外の人にこうすると喜んで貰える」はだいたいズレているのはなぜかについてご説明します。

海外のプレイヤーは何を求めているでしょう

プレイヤーとして求めているのは、やはり記録の共通ではないでしょうか、大人の事情収録できない楽曲は日本へ行って遊べばいいって話になるからね。だけど記録の共通ができないと、遊ぶモチベーションが下がるのは当然です。実際maimai FINALEまではそういうのが当たり前な話なんだから、今更こういう手段を取るのは、海外の人にとってむしろ罰が与えられた感じがあるよね。

海外のプレイヤーはそもそも「日本でしか楽しめないもの」を楽しんでいるから、そこは自信を持ってほしいと私がずっと思っています。特に台湾ではローカライズしないまま日本語で稼働してもプレイヤーはぜんぜん大丈夫な社会ですので、そういうマーケティング調査は予め調べておいたほうがいいと思います。

逆に「海外スペシャルバージョン」と言って、実際のところ収録楽曲が少なく、システムを英語化した「ダイジェスト版」みたいなものを出されたら、海外市場を大事にしているとぜんぜん感じられないし、「海外はそもそも人権ないっすね」と言うしかないですね。

問題は「相手が何を求めているのはわかっていない」

それはそもそも人間のやりとりによくある問題ですので責めるつもりがありません。日常生活ではそういうことも発生しがちですからね。

例えばAはBへプレゼントしたくていろいろ考えて、出していたプレゼントは確かにAが時間をかけて考えて出したものですが、Bはそこまで喜んでいないのは、あるあるネタなんだけど。これはまさに今maimaiでらっくす海外版の状態です。プレゼントから手伝うこと、そして運営・商業サービスまではそういう考えのズレがあるのは、仕方ない話です。

日本だけでなく、たぶん全世界の会社の海外展開もそういうことになりがちです。海外支店を作ることによってもっと顧客に近づけるので、それで寄せてきた声でよりいいサービスを提供できるのは、海外支店が存在の理由だと思っています。もちろん作らなくてもそういうこともできるが、海外からそういう声を送るのは難しくなるので、結果海外からの声が少数の少数になってしまいます。エゴサーチ、現地の人を雇う、実際顧客と話し合うチャンスを作る、などなどいろんな方法があると思いますが、そういうことができる企業はごく少ないです。だから無理言っても仕方ないです。

別の話にPerfumeさんの海外向けファンクラブ「WORLD P.T.A.」も、そういう考えのズレによってできたものであり、私は似たような運営方法を何回もされたこともあったので、結局「相手が何を求めているのはわかっていないな」と思ってしまいます。それは間違っているではありませんが、このままの方法では時代遅れになってしまいます。

「地域に合わせた運営」とは

今はもう2012年ではないから、誰でもネットで簡単に情報を収集することができるし、日本の音楽は少しずつ海外からも聴けるようにしているので、それに合わせて運営していくのが大事です。(*この点から見るとボカロ曲は一般の日本音楽やアニソンよりも海外に広げやすいです。)

ローカライズはさておき、地域に合わせた運営はゲームの話になると私はこう考えます。

1. 現地で稼働・販売したものは日本と同じ、または記録を共通にする
2. 追加コンテンツとDLCは日本と同時に配信される
3. 現地でゲームのコンテストや交流系イベントを開催する
4. 積極的に現地の展示イベントに参加する
5. ローカライズ化をする(必須ではないがやっておいたほうが広げやすい)

と、当たり前な話ですが、海外とかはさておき、プレイヤーとしてはそう求めているはずです。特に3. に関してはぜひやってほしいこととなっており、それこそが地域に合わせた運営と言えるじゃないかな、と私が思う。これからのmaimai でらっくすやCHUNITHM海外版は1. ができなかったとしても、他のものをちゃんとしていただければ、きっと海外版のプレイヤーも喜んで貰えると思います。

思考の出発点は「海外の人」ではなく、「顧客」です

そもそも海外の人はどうして日本のサービスや商品をお金をかけて楽しむ理由は「日本でしか味わえない楽しさ・丁寧さがあるから」です。そこは海外であるかどうかとかを考えずに、「普通の顧客」として見ていただければと思います。もちろん言語の壁を乗り越える、壊す必要がありますが、実は海外の顧客は日本のとそこまで変わっていないです。もうわざわざ日本のものお金をかけているから、そこでまた差別化されると「ああうちら大事されてないな」と思ってしまいます。

ようするに、「どうして海外の人は私たちの商品・サービスを購入しますか」から考えてほしい。そこはちゃんと本当の答えがあると思います。

最後に言いたいこと

もちろん、私の意見はすべての海外の人を代表するものではありません。この二つの記事はあくまで私個人の考え方+海外のコメント+今まで私が感じていたことのまとめです。気にしなくてもいいです。

ただ、今のグローバルマーケティングでは、「地域制限」というものはだんだん時代遅れになりつつあるため、それに合わせて運営方法を変えないといけない。日本で楽しめるものをどういう方法で海外へ持ち出すのは、各企業様が考えるべきではないかと思います。

日本の音楽も、商品も、ゲームも、漫画も、製品も、文化も、サービスも全部、海外の人が使っているので、海外の客層は、私たちの想像以上に広い、そこで海外進出をうまくやっていけると、海外で大人気になることも不可能ではないはずです。

もうすぐ2020年に入りますが、どの企業の海外進出がうまくやっているのを、これからも注目していきたいと思っています。それは日本だけでなく、海外各地の企業も注目していきたく存じます。


では本日はここまで、えこでした。

あ、maimai でらっくす海外版はもちろん遊びに行きますよ!

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「海外の人にこうすると喜んで貰える」というのはだいたいズレている話(後編)|えこ⊿
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