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チロルの森 今夏復活 7月27日~9月1日 期間限定営業へ 塩尻

完全復活を目指し夏季トライアル営業を行うチロルの森

 令和2年11月に惜しまれながら閉園した塩尻市北小野の信州塩尻農業公園チロルの森が、7月27日~9月1日に期間限定の「夏季トライアル営業」を行う。将来、完全な形で営業再開することを目指し、その道筋の第一歩とする。レジャーの多様化による客足の減少や新型コロナウイルス禍で一度は閉園を余儀なくされたが、再開を願う市民らの声に加え、コロナ対策緩和で人の動きが戻ったことも追い風となり、対外的に再開を目指す方針を打ち出した。

 チロルの森を運営するワールドインテック(本社・福岡市)と市が17日に発表した。今回の結果を検証し、来年度以降、期間を拡大して営業できるかなどを考えていく。
 期間中は午前10時~午後5時に開園。約30ヘクタールの園内全域を開放する。詳細は未定だが、おなじみのゴーカートや大型エアー遊具、そりで芝を滑る遊具などの設置、レストラン営業などを検討・調整している。全国の姉妹施設で飼育している動物を「動物の避暑」も目的に集め、来園者と触れ合ってもらうことも考えている。
 同社パークマネジメント事業本部チロルの森開設準備室によると、閉園後も常に「自社で復活させたい」という思いを持ち続けていたという。これまでに市を通じ、地元の子供や、子供連れで訪れたことのある親などから、再開を望む声が多数寄せられていた。今年3月に市議会が小中学生を対象に開いた「こども議会」でも同様の声が上がり、「復活への思いを強くした」(準備室)という。
 準備室の山本尚人課長は「今回の営業を成功させて次の手につなげられるよう、多くの人に楽しんでもらえる内容にしたい」と話す。
 一部園内施設を所有する第三セクター・信州ファーム社長の石坂健一副市長は営業再開への動きを喜び「市としても全面的に支援していく」とした。

 入園料は中学生以上800円、4歳~小学生400円(3歳以下無料)。犬を連れて入園する場合は1頭につき300円必要。毎週火曜日に休園するが、8月13日は営業する。詳細は今後発信していく。