先輩職員のインタビュー

平成30年度採用石狩振興局産業振興部 石狩農業改良普及センター石狩北部支所

合羽井 良介

農学生命科学部生物資源学科出身
令和5年12月時点

入庁動機・きっかけ


私は、最初に公務員である父の影響で公務員を志し、出身地の北海道で就職したいと思い勉強を始めました。北海道内の公務員の仕事を探すなかで、せっかくなら大学で学んだ農業知識を活かして働きたいと考えるようになりました。これらの条件を満たす仕事の一つが北海道庁の普及職員でした。普及職員以外でも農業に関する業務を担う職業はありますが、最も現場に近く私が勉強したことを活かせそうだと思い、就職しました。

今の部署の仕事について


石狩農業改良普及センター石狩北部支所に所属し、石狩市の基幹作物である水稲について、新しい技術の普及や営農技術支援を行っています。
新しい技術の普及については、地域の担い手不足に対応した省力化技術である「乾田直播栽培」および「高密度は種栽培」の導入支援を行っています。週3回程度は田んぼを観察して栽培が上手くいくようにアドバイスをしたり、生育を確認するために田んぼに入って茎数・草丈などの調査をしています。
営農技術支援では、農協さんが主催する講習会へ講師として参加したり、日々の農家さんの疑問に答えるなど、地域に密着した活動を行っています。

学生時代の専攻や勉強はどう活きているか


学生時代には土壌肥料に関する研究をしていました。土壌診断の方法や土壌三相、物理性や化学性についての基礎知識は普及員となった今でも非常に役立っています。農家さんが持ってきた土や自分で調べたい土について土壌診断を行いますし、診断結果をもとに施肥設計を行うことも重要な業務です。また、授業で習った病害虫や植物の生理に関する基礎知識も日々の業務の中で役立っています。
一方で農薬使用時の注意点や農業機械に関することなど、授業で習わない知識も必要です。普及員になって最初の農協さんとの会議で、「ドロオイの防除は去年と同じで良い?」と聞かれ、「ドロオイって何だ…?」となったのは今でも記憶に新しいです。
普及員になってからも、自己研鑽は欠かせません。

働いて実感する魅力とやりがい、将来像


普及員の仕事の魅力は、裁量性が高く、自由な発想で仕事ができることです。もちろん大枠の計画はあり、それに沿ったものにする必要はあります。しかし、具体的に普及するものは新しい技術、品種、資材など様々であり、普及員自らが地域に必要なものを考えて提案することが出来ます。提案したものが地域で受け入れられ、農家さんや関係機関から感謝された時に大きなやりがいを感じると思います。
将来は、農家さんや関係機関と地域の将来像を話し合って、それを一つでも実現出来るような知識と実行力のある普及員になりたいと考えています。

休日・プライベートの過ごし方


現在は札幌に住んでいるので、休日は妻と一緒に街へ行って買い物をしたり、大通公園のイベントへ参加したり充実した日々を送っています。
転勤前は地方に住んでいたので、仕事終わりに車で15分のところにあるスキー場でスノーボードをしたり、サイクリングをして楽しんでいました。 
また、一年の大まかな流れが地域の農業に沿って決まっているため事前に計画を立てやすく、農業の繁忙期を避けて計画的に海外旅行へ行っています。今年は、担当である水稲の業務が一旦落ち着く8月に新婚旅行でフランスへ2週間行ってきました。

ある1日の流れ

8:45
出勤、スケジュール確認、メール確認
9:30
重点地区農家等巡回
12:00
昼休み
13:00
講習会資料作成
15:00
現地要請対応
16:00
要請対応記録、担当者打ち合わせ等
17:30
退勤