1回の会社説明会参加で
顔と名前を覚えてくれた
小さな頃から建設業に興味を持っていて、就活の際はハウスメーカーとゼネコンだけに絞って受けていました。ハウスメーカーも興味深かったのですが、トンネルやダムのような土木事業にも関わるゼネコンによりロマンを感じましたし、ワクワクするものがありました。ゼネコンには体育会のイメージがありましたが、熊谷組はそのイメージ通りでしたね(笑)。会社の雰囲気は僕の性に合っています。
ゼネコンの中でも熊谷組への入社を決めたのは、会社説明会でたった1回しかお会いしていない採用担当者の方に顔と名前をしっかり覚えていただいたことがきっかけでした。別の会社の就職活動帰りに神楽坂を歩いていたところ、「白田さん!」と声をかけていただきました。びっくりしたのと同時に「すごく人を大切にする会社なんだな」と感激したのを覚えています。
僕も採用担当を経験しているので、顔と名前を1回で覚えることの重要性を理解しています。たとえそんなに関わりが深くなかったとしても、採用に携わった人が内定式や入社式で名前を覚えていてくれなかったらショックですよね。熊谷組のご縁のある人とのつながりを大切にする姿勢に感心すると同時に、自分自身にとっても社会人としての良い教訓となりました。それは営業職においても変わらず、お客様を名前でしっかりお呼びすることを心掛けています。
建設業の営業は
動かす人の数が多い
魅力的な仕事
建設業の営業職は物を売る仕事ではないので、1つのことに執着しない柔軟で頭の回転が早い担当者が多い気がしますね。管理系の仕事とは関わる人の数が違うので、いかに関係者のみなさんが仕事をしやすいようにできるかが肝になります。いわゆる「交通整理」にかなり苦戦しました。案件にもよりますが、社内だけで30人くらいが参加する会議もあり、社外に関してもお客様や設計事務所、その他、関係者の方々も含めて大勢の方がプロジェクトに携わります。関わっている人数にプレッシャーを感じる一方で、営業としてのやりがいや責任感もひとしおです。
営業は会社の利益を確保しつつ、お客様の意向をしっかり汲み取ることが求められます。どちらかの意見を聞きすぎてもダメですし、バランスの取り方が重要です。営業は自分で設計するわけでも、建築物を建てるわけでもありませんが、案件全体を誰よりも理解して、関わる方々が円滑に動ける環境を整えて「受注に結び付ける」ことが本筋となります。かっこ悪い表現かもしれませんが、受注までの交通整理をする「交通誘導員」として「契約を取りきる」ことが営業の本質だと考えます。
どんなにすごい営業でも1人で仕事を完遂できないので、自らが旗を振って関係者を動かし、正しい方向にしっかり誘導し、プロジェクトを円滑に進めることが役割です。そんな営業の仕事において醍醐味(だいごみ)と言えるのは、自分が関わってきた案件が無事に竣工を迎えた瞬間ですね。建物が出来上がった際の達成感は、何にも変えられないと思っています。それまで関わってきた人たちの顔が頭をよぎるというか、頑張ってきた努力が一気に報われました。
営業部門の社長表彰受賞は
関係者全員の功績
営業職として一番印象に残っている仕事は、自分が営業に異動して最初に担当させていただいた案件で、その案件のスタートから携わらせていただきました。営業について右も左も分からない時期だったので、先輩・上司に迷惑ばかりかけていた思い出しかありません。振り返ると辛いことが先に思い出されますが、営業部門の社長表彰を受賞するなど、今思えばこの案件が現在の営業の礎になっていることは間違いないですね。
営業の実績がまったくない自分に対しても上司は、チャレンジするチャンスを与えてくれました。何事にも挑戦できる土壌がある点も熊谷組の良いところだと実感しています。僕の上司は飲みながら「営業は映画監督だから、キャスティングを考えて好きにやればいい。でも演者に良い働きをしてもらえるかは、常に営業次第だ」と教えてくれました。営業は関わっているプロジェクトにおいてストーリーを描く必要があり、「筋書き通りに全体を動かすためにも映画監督として振る舞え」ということですね。
結局、自分には映画監督なんて全然無理で、旗振り役として交通整理することさえままならなかったというのが本音ですが(笑)。上司の描いた絵の中で、僕は主演俳優として踊らされていたのかもしれません。ただ、ポイントだけ押さえて説明してくれて、「後は自分で考えてやってみろ」と自立する機会を与えてくれる上司の指導には本当に感謝しています。背中を押してくれ、さらに「失敗したら自分が責任を取る」とどっしり構えてくれるのは心強く感じます。僕もそんな上司みたいな「かっこいい大人」、自分の仕事を背中で語れる人を目指したいです。
「会社に行きたくないと思ったことは
一度もない」
熊谷組は営業職に限らず、1人で働いていると感じさせない団結力があり、ものすごく温かみのある会社だと思います。案件を勝ち取るには、1人の力では難しく、他部門と連携するなど会社の総合力を示す必要があります。いざという時の団結力や一丸になる姿勢は、他社にも引けを取らないはずです。僕が営業として最前線に立って頑張れるのは、背中を支えてくれている人たちがいるからであり、部署の垣根を越えて助け合える点は会社の強みだと思います。
そんな温かみのある会社だからこそ、「行きたくない」と思ったことは入社して以来、一度もないですね。仕事においては大変なことばかりですが(笑)。近年はコロナ禍や世界各地で有事が起きている影響もあり、建設業においても苦しい時代が訪れています。でもそうした状況を前向きに捉えられる要素を1つ挙げるとしたら、社内での会話やコミュニケーションが増えたことです。苦境だからこそみんなで助け合って、知恵を出し合うようになりました。立場など関係なく一致団結することで、不確実な時代を乗り越えていきたいです。
SCHEDULE
1日のスケジュール
朝
出社
外出の準備
訪問先でお客様と定例ミーティング
昼
休憩
クライアントと食事
打ち合わせ
夕
事務作業や書類作り
1日の業務の振り返り
翌日の営業の準備
退社
- 上記はあくまで一例です。お客様のご都合に合わせて流動的なスケジューリングを行います。
就職活動は、長い社会人生活を送るための大事な選択期間だと思います。僕も長らく採用担当者として採用活動に携わってきましたが、会社選びにおいては自分自身の素をさらけ出すことを意識してほしいですね。熊谷組に限らず、本当の自分を評価してくれる会社をぜひ見つけてください。また、僕が自分の上司を尊敬しているように、就職活動を通して「かっこいい大人(目指すべき人)」を見つけてほしいと思います。そうした出会いが仕事に良い影響を与えてくれるはずです。
個人的にはとにかく前向きで、後ろを見ずに突っ込んでいけるようなタイプの人に魅力を感じますし、一緒に仕事がしたいと思っています。建設業や営業のことは入ってから学べばいいので、仕事に対して常にチャレンジングな姿勢を貫ける方と一緒になって突っ走っていきたいですね。
- 所属・役職・内容は取材当時のものです。