奈良市の仲川げん市長や上司からのパワーハラスメントで精神的苦痛を受けて退職を余儀なくされたとして、元市職員の男性が400万円の損害賠償などを市に求め、奈良地裁に提訴した。19日付。
訴状によると、男性は秘書広報課で勤務していた昨年4月以降、仲川市長から床に書類を投げられたり、他の職員の前で叱責されたりしたほか、上司からも机を蹴られるなどしたとしている。男性は不眠などの症状が出たため人事課に異動を求めたが、「病休を取るか転職を」と返答され、昨年秋ごろに自主退職したという。
男性の代理人弁護士は20日の記者会見で「職場環境の改善を促すことにつながる訴訟。誠実で速やかな解決を求めたい」と話した。
仲川市長は「訴状を確認しておらずコメントできない。双方代理人を通して対応したい」としている。