日常では、買い物で簡単な足し算や掛け算ぐらいなら暗算することがあるかもしれません。
しかし、桁数の多い計算を自分ですることはほとんどないのではないでしょうか。
そこで、今回は三桁×三桁の掛け算に挑戦してみましょう。
効率的に解く方法も紹介しますよ。
問題
次の三桁×三桁の掛け算を解いてください。
123×305
解答
答えは、37515です。
正しく計算できたでしょうか。
この掛け算は式の特徴をつかむと効率的に計算ができますよ。
それでは、今回の問題の「ポイント」を確認してみましょう。
ポイント
今回の問題のポイントは、掛ける数の特徴をつかむことです。
筆算で地道に計算していけば確実に解ける問題ではありますが、今回はちょっと別のアプローチを紹介します。
この問題では、掛ける数の十の位が0になっています。このことを利用して、計算を効率化してみましょう。
その1 分配法則を使う
まずは、分配法則を使って式を簡単にする方法です。
分配法則とは「二つの数の足し算とある数の掛け算の答え」が、「二つの数をそれぞれある数と掛けてから足した時の答え」と一緒になるという法則です。言葉にすると、少し難しく感じるかもしれません。式にしてみましょう。
●×(▲+■)=●×▲+●×■
これを使って式を変形してみましょう。
123×305
=123×(300+5)←分配法則
=36900+615
=37515
筆算を書く手間が省けて式がすっきりしましたね。
その2 インド式数学を使う
次に、インド式数学を使う方法を紹介します。
インド式計算法で三桁×三桁を計算する場合は、以下の図のように各桁同士を掛けて「位ごとに」答えを出していきます。
今回の問題では、e=0なので、次のように計算が簡単になります。
それぞれの桁における答えが2桁になる場合、例えば「15」の場合は、十の位である「1」を一つ大きい位に足してあげます。
位ごとに計算した答えを繰り上がりを考慮しつつ順番に並べていけば......
37515
正解にたどり着きましたね。
まとめ
今回は、三桁×三桁の計算問題に挑戦しました。
三桁×三桁の問題は、必ずしも筆算しなければ答えが出ないというわけではありません。
「ポイント」で紹介したように分配の法則やインド式数学を使う方法もあります。
他の問題でも、いろいろな解法に挑戦してみてくださいね。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
掛け算の問題にもう一問挑戦!