感染症対策から学ぶ社会政策の課題
コロナでどのような社会問題が発生しているのか?
【資料①】
「感染症対策にみる権力のカタチ」(小倉拓也)
『秋田魁新報(電子版)』2020/12/16掲載(連載:感染症・世界×文化 秋田大学教育文化学部発)
(1)安倍晋三(自由民主党)政権下での経済政策
安倍晋三(1954〜):第90代(2006-2007),第96〜98代(2012-2020)内閣総理大臣
安倍政権の経済政策(第1ステージ・アベノミクス)
争点:デフレからの脱却と富の拡大
【参考】
濱口桂一郎[2013]『若者と労働』の第2章・第3章を参照
第2章「社員」の仕組み
第3章「入社」のための教育システム
日本の労働政策史(iv):バブル経済後の労働政策
緊急雇用対策の導入(1990年〜)
【背景】
1991年:バブル経済の崩壊→長期的な不況
1990年代:労働市場の規制緩和
日本の労働政策史(iii):バブル経済期の労働政策
雇用の場における男女平等の推進(1980年代〜)
【女性労働者の扱いの変化】
労働基準法(1947年):女子保護規定(女性労働者を保護の対象として位置付ける)
労働時間の制限
日本の基本労働統計
【日本の労働研究】
▼独立行政法人 労働政策研究・研修機構(The Japan institute for Labour Policy and Training)〔略称:JIL-PT〕
労働政策研究・研修機構は,2003年10月に日本労働研究機構と労働研修所(厚生労働省)が統合して設立された,厚生労働省所管の独立行政法人。日本で唯一の公立の労働問題研究機関である。
科学的根拠に基づく社会政策の展開:貧困理論の系譜
【世界で初めての貧困調査】
チャールス・ブース(Charles Booth;1840-1916)
London School of Economics にはBoothに関する詳細なHPがあります(必見)
『ロンドンの民衆の生活と労働』(Life and Labour of the People in London, 1889-1903)
近代以前の貧困者救済策
近代以前の貧困状況
世界史レベルでみて,近代以前にも貧困者は存在していた。
絶対的貧困のレベル
統治者や社会が貧困者の生活を支える(救済する)制度や慣習は,近代以前にも世界各地に存在していた。
福祉国家論
【福祉国家論の基礎】
福祉国家の基本的な考え方
☞Wikipedia は必読文献:【歴史】と【福祉国家の展開】は読んで理解が必要
【福祉国家の定義】
社会保障の展開
【ILO報告「社会保障への途」(1942年)・「フィラデルフィア宣言」(1944年)】
「社会保障への途」
社会保障の理念は、窮乏のおそれからのがれたいという人間の深い願望から生まれている。この理念を実現するためには、不安の原因をできるだけ除去しなければならない。各個人の努力だけで、そうした不安に対して十分な保護が得られないならば、社会による保障が必要である。社会の成員がさらされている一定の危険に対して適当な組織によって国民に提供される保障が社会保障である。また、社会保障の給付や扶助は、合理的な最低生
ベヴァリッジの社会保障
【ベヴァリッジ報告書の前史】
WWI(1914-18年)と WWII(1939-45年)の間の大量失業時代
大量失業に合わせて〈公的扶助の系譜〉と〈社会保険の系譜〉が修正される
WWII が終わった後のイギリス社会の再建を検討する→1941年にベヴァリッジを委員長とする委員会の設立
近世までの日本の貧困者救済策
東洋における宗教の役割
仏教,ヒンドゥー教,イスラム教,儒教…貧困者に対する救済の必要性が教え として語られていた。
日本・奈良時代
律令制に「弱者救済」が規定(背景には仏教がある)
イギリス労働者保護政策の系譜
産業革命下の都市生活の変容
産業革命による都市化の進行
蒸気機関の活用が日常化する→高速大量移動の可能性が高まる
農村を離れて都市に定住する→工場労働者
イギリス救貧法の系譜
16世紀〜17世紀のイギリス社会問題
中世の社会システム=封建制度(Feudalism)の揺らぎ
封建制度のもとでは,領主の土地を農民が借り受けて個別に農業を営んでいた
農地を追われた農民の急増→浮浪者化