ビビッドアーミー事件

 

 2023/9/4、「中国の江娯互動科技有限公司が開発し、G123.jpが日本向けにローカライズ・運営しているブラウザゲーム『ビビッドアーミー』が、著名なイラストレータである『石恵』氏のイラストに非常によく似た画風の、おそらくAIで生成したと思われる画像をweb広告に使用している」と、石恵氏本人がTwitterで報告。さらにその後、石恵氏が「弁護士と相談している」と発言した事で、この事例が日本における対生成AI裁判第1号になる可能性が生じ、注目を集めた。

 

 しかし、結論から言うと、本件は対生成AI裁判第1号にはならなかった。約2ヶ月半後の11/22、「和解で終了した」事を当事者である石恵氏が報告。和解条件は不明。

 

 

 結局判例は得られなかったが、大多数の反AIがTwitterで「大問題である」「我々は被害者である」と怪気炎を上げるだけで、そもそも具体的な被害すら列挙できない事を考えると、本件は「具体的な被害者と被害を列挙した」という点で、反AIがテロ以外で成果を上げた数少ない事例の一つとなっている。

 

 なお、ビビッドアーミーは、いわゆる「釣り広告」と呼ばれる、「ゲーム中に出てこないキャラクターをイラストに使ったゲーム内容と全く関係ない広告」を出す事で有名で、今回問題となったキャラクターもゲーム内には一切出てこない。