反AI、二次創作に関するデマを流す

eyecatch

 2024/4/18、文化庁が、2023/6/3に発表していた「AIと著作権に関する考え方について」の内容を、情勢の変化やパブリックコメントの結果等を踏まえて微妙に更新。それに伴って反AIが新しいデマを流し始める。

 

 ①~④については https://note.com/wintermutex/n/nbcf45cead263

 

⑤ 「文化庁が生成AIを使った二次創作は違法だと発表した」

 していない。というより、二次創作は元々手描きでも違法である。手描きの時点で既に違法なものがAI使用で合法になるわけがないので、当たり前すぎてわざわざ言及する必要がない。

 

 「特定人物のデータを集中的に学習し、その人物の作品そのものを再現しようとした場合、享受目的が併存するので、学習段階で違法かもしれない」という記述は追加されたが、これはいわゆる「狙い撃ちLoRA」に関するテキストで、二次創作とは直接関係ない。

 

https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/chosakuken/pdf/94037901_02.pdf

読売新聞反AI社会部、関係者コメントを捏造

 2024/4/17、読売新聞社大阪社会部が、4/6に掲載した紅麹関連の記事において、「取ってきたコメントが自分の考える紅麹叩きのイメージに合わないから」という理由で、関係者のコメントを捏造していた事実が発覚。

 

 昨年11/12からミスリード・デマ混じりの反AI記事を執拗に掲載しているのも同じ読売新聞社大阪社会部である。読売新聞はAIを児童ポルノの温床だとかディープフェイクの温床だとか言って叩いていたが、ニュースを捏造するのにAIは必要ないという事実を自ら証明した。反AI記事も「記者の考えるAI叩きのイメージ」に合致するようにデータが捏造されていたかもしれない。

 

 こういった捏造は突然1回だけやって終わる物ではないので、この社会部による「書きたい記事に合わせた関係者コメントの捏造」は常態化していた可能性が高い。

 

https://news.yahoo.co.jp/articles/a18cb962ef6b0660949d4f7a2c56469f61b9210a

木目百二、表現規制系ロビイストとして復活

 

 2024/4/11、著名な反AI「木目百二」が、表現規制ロビイストとして復活。

 

 木目百二は、約1年前の2023/4/27に、「クリエイターとAIの未来を考える会」理事としてAI規制を訴え、NHKニュースに取り上げられた事で、日本で最も有名な反AIとなった。しかしその後『ぼっち・ざ・ろっく!』のお漏らし同人誌で営利活動を行っていた事が明らかとなり、「著作権を使ってAIを規制しようとしている当人が盗っ人そのものである」というダブルスタンダードを指摘され、表舞台から姿を消していた。

 

note.com

 

 木目百二氏はその後反AIロビイストとなっていたようで、4/11にこれまで面会した政治家のリストを公表。その中に表現規制派の政治家が含まれていた事から、以前から指摘されていた「反AIが表現規制派と一体化してAIもろともマンガ・アニメ全体を潰しにかかる」というリスクが現実味を帯びてきた。

 

 リストに乗っていた政治家の1人・石垣のりこ氏は、「全国フェミニスト議員連盟」の一員である。この「全国フェミニスト議員連盟」は、2019年にストライクウィッチーズ事件、2021年に戸定梨香事件を起こした表現規制団体で、いずれも「女児・女性を性的対象物として扱っている」として圧力をかけ、キャンセル・カルチャーを成功させている。

 

 

 野田聖子氏とは面会していないようだが、野田聖子氏がイギリスの表現規制団体IWF(Internet Watch Foundation)の幹部と面会したというTweetにメンションを飛ばし、「野田先生、本当にありがとうございます!今までの誰も被害者のいない良質な創作物とは全く違い、多くの児童の人権を踏みにじっているのが生成AIです。悪質にも、児童本人から苦情が来ない限り無視します、と児童が法的に動けないことを知りながら開きなおっている使用者もおり、非常に問題が大きいです」と発言。

 



 野田聖子氏は表現規制派筆頭のような存在で、20年以上前から「表現の自由を盾にして表現する事の責任を全く考えない人々が世にばらまいてきた害悪」等として、非実在人物の架空のポルノを全て児童ポルノ扱いにして全面規制しようとしている人物である。

 

 IWFは非実在児童ポルノの摘発に血道を上げているイギリスの表現規制団体である。IWFのロビー活動により、イギリスではマンガ・アニメ系のポルノは全て児童ポルノとして単純所持で摘発できる状態になっており、カルチャーとして壊滅している。日本で言う同人誌のような物はイギリスでは持っているだけで犯罪者扱いとなる。

反AI絵師「小鳥遊ヲトリ」、版権グッズを無断製造

 

 2024/4/9、著名な反AI「小鳥遊ヲトリ」が、自身に著作権のないIP「ゲゲゲの謎」グッズの無断製造・販売を計画し、Twitter上で告知。反AIとして無断学習の規制を訴えながら、自身は無断学習どころか平然とグッズを無断製造するという一貫性の無さを示した。

 

 「小鳥遊ヲトリ」は、瑞島フェレリのi2i攻撃の被害者として、約1年前の2023/4にNHKニュースに出演した事があり、それ以降「消された少女の“反AI”マーク」なる神輿に乗せられ、反AI過激派として活動していた。

 

Torishima / INTP on X: "NHK でついに画像生成 AI について取り上げるようになったか…… #nhk  https://t.co/JEKdmZIPsW" / X

 

 

 反AIは、これまでも「無断学習の規制を訴えながら平然と機械翻訳を使う」といったダブルスタンダードを見せつけてきたが、全く悪びれる事なく平然とグッズを無断製造した反AIはおそらくヲトリが初である。

 

 「ゲゲゲの謎」の権利者である東映は「著作物を利用して物品を作成し、それを配布・販売する行為」を明確に禁止している。

 

https://faq.toei.co.jp/faq/detail?site=JZ2KV020&id=2&hot_list=true

PIXTA、機械学習を解禁


 2024/4/8、ストックフォトサービスPIXTAが、これまで禁止していた生成AI学習向けデータ販売を解禁すると発表。

 

 これまで登録されている全てのデータが対象で、売れた場合は登録者にも収益が入る。オプトアウト(原則可能で、拒否する場合のみ手続き)は可能で、従ってこのシステムで販売されたデータを学習する事は無断学習ではない。

 

https://pixta.jp/guide/?p=70856

「反AI」はいつから蔑称になったか

2013/8/18

https://twitter.com/simomoti/status/368922505668337664

 

 「まるでバルスカのAI派と反AI派の対立よね。こういうのって。何争ってんの」というTweet。このTweetは特にAIに言及するものではないが、少なくとも2013年以前から言葉としては存在し、意味も大差なかった事が分かる。

 なお「バルスカ」というのはBALDR SKYというゲームの略称で、劇中に親AI組織と反AI組織が登場する。

 

2016/3/13

https://twitter.com/dragoner_JP/status/708823927863119872

 

 「20XX年、人類はAIによる支配を受け入れて人類の革新を目指すAI側と、AIによる人類支配に抵抗する反AI側に分かれて戦争になったが、AI側の統一された意思決定と横断的な采配により、反AIは稟議書と決裁取ってる間に敗れ去った。みたいなSFください」というネタTweet。SF系の創作で「反AI」が登場するのは特に珍しい事ではなかった。

 この頃実用的なGen-AIはまだ存在せず、AIと言えば専ら囲碁・将棋AIの事を指していた。

 

2022/1/3

https://twitter.com/cicada3301_kig/status/1580307998836416512

 

 初期の画像生成AIの動作を見て「仕事がなくなって、反AI勢力が誕生するSFが絵描き界隈で起こりそう」と正確な未来予測をするTweet

 ここまでのTweetを見て分かる通り、「反AI」は侮蔑のために新しく作られた言葉ではなく、元々SF系の創作ではありがちな概念であり、わりとよく登場する普通の単語だった。

 

2022/8/30

https://twitter.com/F_Dragon/status/1564559623457472512

 

 2022/8のmimic事件を受けて「イラスト提供したクリエイターまで叩くとか反AI正義マンやばすぎて草 過激な市民活動団体とかと何も変わらんやんけ やっぱ人間が一番こわいし醜い、はっきりわかんだね」と感想を述べるTweet。この頃から徐々に単語のイメージが悪化し始める。

 

2016/3/13

https://twitter.com/dragoner_JP/status/708823927863119872

 「20XX年、人類はAIによる支配を受け入れて人類の革新を目指すAI側と、AIによる人類支配に抵抗する反AI側に分かれて戦争になったが、AI側の統一された意思決定と横断的な采配により、反AIは稟議書と決裁取ってる間に敗れ去った。みたいなSFください」というネタTweet。SF系の創作で「反AI」が登場するのは特に珍しい事ではなかった。

 この頃実用的なGen-AIはまだ存在せず、AIと言えば専ら囲碁・将棋AIの事を指していた。

2022/1/3

https://twitter.com/cicada3301_kig/status/1580307998836416512

 初期の画像生成AIの動作を見て「仕事がなくなって、反AI勢力が誕生するSFが絵描き界隈で起こりそう」と正確な未来予測をするTweet

 ここまでのTweetを見て分かる通り、「反AI」は侮蔑のために新しく作られた言葉ではなく、元々SF系の創作ではありがちな概念であり、わりとよく登場する普通の単語だった。

 

2022/8/30

https://twitter.com/F_Dragon/status/1564559623457472512

 2022/8のmimic事件を受けて「イラスト提供したクリエイターまで叩くとか反AI正義マンやばすぎて草 過激な市民活動団体とかと何も変わらんやんけ やっぱ人間が一番こわいし醜い、はっきりわかんだね」と感想を述べるTweet。この頃から徐々に単語のイメージが悪化し始める。

 

2023/1/25

https://twitter.com/you629/status/1618111973610385410

 有名な反AI「よー清水」氏が自分で反AIと発言しているTweet。反AIの代表みたいな人間が自分で反AIと言っているのでどうしようもない。「『反AI』はAI規制派を叩くために作られた造語」という話は全くのデマである。

 

2023/2/22

https://twitter.com/nekokan/status/1628224882772443137

 

 「は~こっちが苦労して書いても千もいかないのにAIに書かせるだけで数万フォロワー行くとかやっぱ反AIになるわ」という愚痴Tweet。自分から「なる」と言っているので、少なくともこの人は反AIが蔑称だとは思っていない。

 

2023/3/17

https://twitter.com/rurito0725/status/1636552923323965442

 

 画像生成AIの基本的画力の向上、LoRAによる特定キャラクターと画風の再現性向上、SNSへの進出、そしてAIと関係なく元々イラストレータに対して敵意を持っていた人間による「他人の絵をi2iで加工して自作として公開する」「それを指摘されると指摘した人物の絵をターゲットにして報復する」といったテロ活動(※現行法でも違法)など、複数の要因により、2023/2~3にかけて反AIが激増。

 それに伴って、反AIによるデマの流布、恣意的な法解釈、ダブルスタンダード、罵倒、誹謗中傷、リンチも大幅に増加。生成AI使用者に対して「泥棒」「盗人」「剽窃」のような蔑称を多用し始め、反AIという単語のイメージが急速に悪化していった。

 

2023/3/31

https://twitter.com/Lacenaire_ssw/status/1641482396842496000

 

 「「フェミニスト」を名乗ってヘイトをバラ撒く人のせいでフェミニストって名乗れないのと同じ問題が発生しつつあるよね、反AI」と、早くもフェミニストとの類似性を指摘するTweet

 

2023/4/21

https://twitter.com/tttttttttsasddy/status/1649331331611111424

 

 あまりにも単語のイメージが悪化したため、反AIが反AIと呼ばれる事を嫌がり始める。「過激勢力のレッテルを貼ろうとしている」と書かれているが、そうではなく、元々付いていた名前のイメージが行動によって悪化したのである。

 

2023/7/31

https://twitter.com/antiAIeshi/status/1685969644669358080

 

 その後「全てのAIに反対しているわけではないので自分は反AIではない」とか「無断学習に反対しているだけでAIに反対しているわけではない」といったような独自の定義を用いて辻褄を合わせようとする反AIが増加。

 

 しかしこういった「選択的反AI」は、一見技術に理解を示しているように見えて、「画像生成AIは自分が損するので許さないが、機械翻訳はどうでもいいので便利に使う」というような意味でしかないので、全てのAIに一律反対するよりも一貫性がなくタチが悪い。

 

 そもそも「どのようなAIなら許容するかを述べる」という行為はわりと危険な行為である。それを実行すると「その人物がどの仕事を軽く見ているか」が分かってしまう。

森川ジョージ、反AIに焼かれ、その後様子がおかしくなる

 2024/4/4、「はじめの一歩」等で知られる著名なマンガ家の森川ジョージ氏が、Twitterにおいて、

 

とにかくたくさん描いて下さい。
初めは亀の歩みの如くですが描いた分だけ確実に上達します。
上達するんです。
画材はなんでもいいです。
アナログでもデジタルでもAIでも。
自分の発掘シリーズを見ていただけるとわかると思いますが全て先人の模倣です。
尊敬と誠実さを忘れずに、たくさん描いて自分のものにして下さい。
他人と比べること、他人のモノを揶揄することはくだらない行為です。
楽しく粘り強く健康一番でたくさん描いて下さい。

 

https://twitter.com/WANPOWANWAN/status/1775762359052886032

 

 とポストしたところ、「生成AIを画材扱いするのは許せない」「現役マンガ家のくせにAIを完全否定しないのはおかしい」として反AIが殺到し、焼かれる。

 

 森川ジョージ氏は以前から「法改正して無断学習を禁止すべき」と主張しており、分類上は完全な反AIである。しかし、お花畑でエア被害者をやっている大多数の反AIとは異なり、リアリストであるため、「法整備した上でソフトランディングすべき」と考えている。お花畑の反AIからすると、これが「現役マンガ家のくせにAIを完全否定しないのは許せない」という事になるようである。

 

 …と、この話はここで終わりで良かったのだが、これで終わらず、森川ジョージ氏はその後数日に渡り「自分は本当は反AIである」というアピールを続けたうえで、4/8になって著名な反AI過激派「きゃんちゃんと私」が2023/6に立ち上げ、約10ヶ月間放置状態になっていた反AI署名にリンクを張って誘導。森川ジョージ氏の人物評価は数日の間に「内ゲバに巻き込まれた気の毒な反AI良識派」から「ただの反AI過激派」に変わった。この反AI署名は「著作権法違反の非親告罪化」をはじめとした珍妙な内容で、当時も今も評価されていない。

 

 

 思いがけず注目された事で、反AI過激派「きゃんちゃんと私」は急に元気になり、「内容は見直す予定」と応じたが、「署名を集めるだけ集めて後から内容を変更する」というのは異常な行為である。