で二桁×二桁の数の計算が出てくると、電卓を取り出したくなる人が多いのではないでしょうか。
しかし、それでは自身の計算力がどんどん低下してしまいます。
電卓はちょっと我慢して、今回の問題に挑戦してみませんか。簡単に計算できるコツもご紹介しますよ。
問題
次の計算を暗算でしてください。
32×28
解答
正解は、「896」です。
この問題、筆算でなければ計算するのが難しそうに感じますが、実はある方法を使えば暗算でも計算できるのです。
次の「ポイント」でその方法を紹介しますので、気になる方はぜひご覧ください。
ポイント
この問題を計算するポイントは、「乗法公式の利用」です。
乗法公式とは、式を展開するときに使う式です。いくつかの種類がありますが、今回使うのは次の式です。
(x+a)(x-a)=x^2−a^2
数学で習った式ですが、覚えているでしょうか?
左辺と右辺がどうして一緒になるのか分からない人は、次の式展開を確認してください。
(x+a)(x−a)
=x(x−a)+a(x−a)←(x−a)をひとかたまりにして分配法則を使う
=x^2−ax+ax-a^2
=x^2−a^2
さて、ここで今回の問題を見てみると、32と28という数字には関連性があることが分かります。
32は30に2を足した数、28は30から2を引いた数です。
よって、x=30、a=2とすれば、先に紹介した乗法公式がそのまま使えるのです。
32×28
=(30+2)×(30−2)
=30^2−2^2
=900−4
=896
とても簡単に答えが出ましたね。
まとめ
今回の問題では、二桁の数の掛け算を簡単に計算する方法を紹介しました。
同じ数から同じ数を一方は足し、一方は引いた数どうしの掛け算にはこの方法が使えます。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
二桁の数どうしの掛け算にもう一問挑戦!