Appleが2024年6月10日にWWDC24を開催し、目玉としてApple Intelligenceを発表した。WWDC24ではアップル純正の生成AIが発表される可能性も示唆されていて、そのAIの1機能として、アップル純正の広告ブロッカー「Web Eraser」がリリースされる可能性が噂されていた。
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また偽の広告による詐欺の被害が拡大していることで経済産業省がGoogle、LINEヤフー、Metaの3社に対し、ヒアリングを行い、対策要請を実施している。このようにネット広告に関する状況が大きく変わっている中でアップル純正の広告ブロッカー「Web Eraser」の登場が期待されているわけである。
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もちろん、広告ブロッカーについては手前味噌で恐縮ですが、探せば無料・有料のものがいくらでも存在しているので、自分自身の身を守るためにも各自が導入すればいいというのも事実です。
ただ、実際問題としてリテラシーが高い人であれば広告ブロッカーは導入していて当たり前といえば、それまでなので、アップル純正の広告ブロッカー「Web Eraser」が登場することでiPhoneユーザーであれば実質的に広告ブロッカーを導入することになるのは社会的にも有益です。
もちろん広告モデルで運営しているWEBメディアには大ダメージということもあるので、アップル純正の広告ブロッカー「Web Eraser」が今回はリリースされませんでした。
ただしアップルの売上の50%はiPhoneに依存していることを考慮するとユーザーの利便性を重視する企業です。2017年からITPというテクノロジーでIT広告業界に猛反対されながらも3rd Party Cookieを叩き潰した急先鋒はAppleのブラウザのSafariです。
広告モデルが事業収益の大部分を占めている企業とは異なり、広告ブロッカー「Web Eraser」でユーザーの利便性を追求することは理にかなっています。
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もちろんGoogleやMetaが広告ブロッカーに対抗してくるのは間違いないでしょう。ただし、詐欺広告だけに限らず、昨今のネット広告体験が悪化しているのは確実なので
なおGoogleは既にアップル純正の広告ブロッカー「Web Eraser」の動きとは関係なく、3rd Party Cookieを自社のブラウザGoogle Chromeでも廃止することを予定してるので広告ネットワークのGDNを見捨てる動きをしています。
その代替としてYouTube広告での収益拡大を狙っています。YouTubeは自社のプラットフォームなので収益面でも優れていますし、アプリでの利用が多ければGoogleは既にアップル純正の広告ブロッカー「Web Eraser」の影響も受けることはないでしょう。
そういう意味でも放置していたYouTube広告の広告ブロック対策にも乗り出しています。
様々な観点を書いてきましたが、このような経緯を考えるとアップル純正の広告ブロッカー「Web Eraser」が登場する日は来ると考えています。(たぶん2015年とか?)
広告モデルだけに依存しているWEBメディアの場合は早急にビジネスモデルの転換や事業売却も含めた動きを検討していく必要があるでしょう。