高校女子柔道部顧問“不適切な指導”で懲戒処分 停職６か月

女子柔道部の強豪と言われる県立高校で顧問を務める４０代の男性教諭が不適切な指導を繰り返したとして、県教育委員会は、この教諭を停職６か月の懲戒処分にしました。

懲戒処分となったのは、県立長崎明誠高校で女子柔道部の顧問を務める４６歳の男性教諭です。

長崎県教育委員会によりますと、この教諭は、ことし３月下旬から４月上旬にかけて、部活動の指導中に女子部員に、周囲に聞こえる状況で「学力が低い」などの暴言を吐いたほか、意欲がないと判断した部員には「腐ったみかん」に例える不適切な発言もあったということです。

さらに、別の部員にも、周囲に聞こえる状況で家庭環境などの個人情報を含む不適切な発言をしたほか、高校への入学予定者を入学前に、適切な申請を行わずに遠征に帯同させ、練習試合に参加させるといった不適切な行為を確認したということです。

部員の保護者から学校や県教育委員会に情報が寄せられ、調査を行った結果、暴言などが確認されたということです。

県教育委員会の聞き取り調査に、男性教諭は、「本人たちを奮起させるためにかけたことばだった」と話したということです。

県教育委員会は、この教諭を、１９日、不適切な指導に対する処分としては最も重い停職６か月の処分にしました。

教諭は、平成２５年には体罰による戒告の懲戒処分を、令和５年３月にも体罰と暴言などで停職２か月の懲戒処分を受けていて、１９日、依願退職したということです。

長崎明誠高校の女子柔道部は、ことしの全国高校総体の個人戦で優勝を果たした強豪校です。