2023年10月19日

砂漠の英雄と百年の悲劇

パレスチナとイスラエルの衝突では死者だけですでに4千人を越え、さらにガザのアフリアラブ病院では471人の死者が出た。
NHKは「映像の世紀」で「砂漠の英雄と百年の悲劇」という番組を放映した。衝撃的だった。

「百年の悲劇」というのは第一次大戦(1914-17)以来のことであり、「砂漠の英雄」とは「アラビアのローレンス」のことである。映画「アラビアのローレンス」はピーター・オトゥール主演で1960年代につくられ、ぼくも繰り返しみた。

第一次大戦のころ、現在のレバノン、シリア、パレスチナからアラビア半島一帯は、13世紀以来のオスマントルコ帝国の支配下にあった。石油利権に目を付けたイギリスはオスマントルコ帝国の転覆を狙い、反乱勢力であるアラブ人にアラブ人の国の建設を約束し、エドワード・ローレンスを派遣する。ローレンスはアラブ人とともに反乱に参加、指揮をする。

イギリスは、他方で富豪ロスチャイルド家と結びユダヤ人ともユダヤ人の国の建設を約束し、二枚舌、三枚舌外交を行う。

これらによってオスマントルコ帝国は滅亡し、イギリスは1918年、パレスチナ地区の委任統治をすることになる。アラブ人との約束は反故にされ、結果としてアラブ人を裏切ったローレンスは失意のうちに暮らすことになる。

第二次大戦後の1948年、イスラエル建国。土地を追い出された大量のパレスチナ難民が発生し、抵抗するアラブ人との間で何次にもわたる中東戦争が発生することになる。

PA1701402002年、イスラエルはガザ地区を包囲・封鎖する高さ8メートル、700キロに及ぶ壁を建設した。






番組はこれに抗議して壁画を描くバンプシーの活動を紹介していた。

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花束を投げる若者、壁をこじ開けようとする天使。


PA170161_01最後にローレンスの言葉が出た。







年が立つにつれ
私は自分が演じた役割をますます憎み軽蔑するようになった
もしも私が、アラブ人に対するイギリスの取り決めをなくすることができたならば
いろいろな民族が手を取り合う新しい共和国を作れたのかもしれない
アラブ人とユダヤ人は強国の圧政に苦しんだ従兄弟のような存在だ
アラブ人がユダヤ人を助け
ユダヤ人がアラブ人を助ける未来を
私は願っている

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masao55ota1 at 09:38│Comments(0)

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