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index:デジモンイモゲンチャー 報告

二次元裏@ふたば

画像ファイル名:1720318755759.png-(1258604 B)
1258604 B24/07/07(日)11:19:15No.1208457121そうだねx5 13:00頃消えます
デジモンイモゲンチャーの怪文書を書きました
蘭&ホーリーデジタマモンのMAKUAKEです!
fu3700437.txt
彼らがMAKUAKEます:fu3700444.jpg
怪文書登場キャラ:fu3700448.jpg
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
124/07/07(日)11:20:41No.1208457465そうだねx1
【怪文書登場キャラ】
自創作キャラクター:
八王子蘭(自創作キャラ)&ホーリーデジタマモン(No.126)

以下のキャラクターをお借りしました!
メラニー&アルバ メタモルモン(No.295)
アンコちゃん(デジモンNo.139)
パンドラモン(デジモンNo.142)
言及のみ:神裂八千代&ジエスモン(No.105)
派生:デジメンタマモン?(デジモンNo.40)
224/07/07(日)11:21:03No.1208457556そうだねx1
ホーリーデジタマモンMAKUAKEの姿です!
ホーリーデジタマモン超究極体:fu3700371.jpg
Settei:fu3700386.txt
324/07/07(日)11:21:36No.1208457684そうだねx1
アンコちゃんの抱える漆黒のデジタマが孵化した姿です!
イメージと異なっていたらごめんなさぁい!
デビタマモン超究極体:fu3700388.jpg
Settei:fu3700393.txt
424/07/07(日)11:22:08No.1208457813そうだねx1
以下に怪文書プレビューを貼り付けます。
(量が多いため、半分までです)
524/07/07(日)11:22:38No.1208457950+
【あらすじ】
 大学生である八王子蘭が借りているアパートで、いつものように朝ごはんを作っていたホーリーデジタマモン。
 ところが、切らした牛乳を買いに行った蘭がいつまで経っても戻ってこない。ホーリーデジタマモンは困惑して外に蘭を探しに行くが、町は沢山の「大きな卵」が転がるばかりである。
「どこだ、蘭。一体どこに行ってしまったんだ!?」
 人の気配が消えた町で蘭を探すホーリーデジタマモン。そんな彼に、汽笛と共に霧の中から現れた双子の少女「メラニー」「アルバ」が告げた。
 現実世界はデジタルワールドから注がれる「リアライズした暗黒データ」によって浸食され、停止しようとしている。そして、蘭はその主犯たる「デジタマ教団の長」に、デジタルワールドへと連れ去られてしまったのだと。
「やーっと、わかったの」「あれが、"私"の仇だったのだと」
「どうする? パートナーを奪われた雑魚雑魚デジモン」「望むなら、連れていきますよ。片道切符になるかもしれませんが」
624/07/07(日)11:23:35No.1208458181+
メラニーの姿が「闇のトレイルモン」へと変わっていき、アルバを乗せた闇のトレイルモンは、車両の側面にしがみ付いたホーリーデジタマモンを伴い、展開したデジタルゲートを超えていく。
 だが、デジタルワールドもまた、生命の気配の代わりに大量のデジタマが転がる世界へと変わってしまっていた。
「浸食が進んでいる……! このままだと、リアルもデジタルも全部デジタマになってしまう!」「見エタゾ、アルバ。アソコダ。コンナ馬鹿ゲタ悪夢ハ、今日デ終ワラセテヤル!」
724/07/07(日)11:24:12No.1208458339+
 闇のトレイルモンが向かう先は、始まりの町の定食屋さん。甘辛炒めが人気のこの店は一見普通の定食屋であるが、その真の姿はデジタマ教団の総本山である。
 闇のトレイルモンは定休日である定食屋へと突撃し、地下に秘められたダークウェブへと侵入を果たすが、スイカデジタマモン、メロンデジタマモン、オレンジデジタマモン、エトセトラエトセトラ……
 侵入者の迎撃のために「デジタマモン亜種」がわらわらと現れ、闇のトレイルモンはその正体である究極体デジモン「メタモルモン」へと戻り、アルバを守りつつデジタマモン亜種を迎え撃つ。
「数ガ多スギル!」
「これじゃあ、まともに進めないじゃない! ホーリーデジタマモン、メルを援護し……! あれ?」
 一方でホーリーデジタマモンは、メタモルモンをデジタマモン亜種に対する囮とし、自身は瞬く光のように、単身ダークウェブの最奥へと向かってしまったのだった。
824/07/07(日)11:24:32No.1208458406+
〇〇
デジモンイモゲンチャー サイドストーリー
「夢幻の超究極進化」
〇〇
924/07/07(日)11:24:47No.1208458464+
「嗚呼、NEO様。CYBER-NEO様! アンコの力は、遂にここまで拡がりましたよ!」 
「素晴らしい。何と素晴らしい! 何て素敵なのかしら!」
「もう私は……昔のようなクズデータではないのだから!」

 定食屋地下のダークウェブ最奥に広がる、暗黒の神殿。
 祭壇に掲げられている漆黒のデジタマを見上げながら、デジタマ教団の長である「アンコちゃん」……否、「暗黒のデジメンタマモン」は、己の中に渦巻く残留思念の歓喜を口にした。
「もう一押し。もう一押しで、"超究極体"を顕現させることができる!」
「そうしたら、NEO様。私も、貴方のように創りだすの!」
「この私自身が望む、理想郷を!」
1024/07/07(日)11:25:09No.1208458553+
 強まった暗黒の力は、もはや止められない。止める気も無い。
 アンコは思い返す。
 かつて、愚かにも自身の野望を嗅ぎつけた少女は、パートナーである究極体デジモンもろともこの手でデリートした。イグドラシルに選ばれし少年、そしてロイヤルナイツ・ジエスモンと敵対したときでさえ、この漆黒のデジタマを破壊することはできず、逆にダークウイルスを存分に注ぎ込んでやったのだ。
「残るは、鍵だけよ」
 そう微笑みながら、アンコは振り返る。上空から、金色の翼を羽ばたかせるデジタマモンが降りてきたのだ。
「ようこそ、暗黒の神殿へ」
「お前か、蘭を誘拐したのは!」
「ええ! ホーリーデジタマモン、貴方を待っていたのよ!」
1124/07/07(日)11:25:40No.1208458671+
 神殿の床に着地したホーリーデジタマモンは、アンコを見上げて気が付いた。彼女の姿には、見覚えがあったのだ。
「お前……よく見たら、時々イベントに顔を出してた定食屋の店長だな!? そうか、合点がいったぞ。俺の店の営業妨害のために蘭を誘拐したのか!」
「定食屋はただの副業よ。そんなことのために、あの子を連れ去ったわけじゃない。私が欲しかったのは、貴方自身……」
「いくら料理の腕が俺に敵わないからといって、こんな卑劣な手を使うなんて! 料理人の風上にもおけないやつだ!」
「話聞いている?」
 怒りながらずかずかと近づくホーリーデジタマモンに、アンコは呆れたとばかりに首を横に振った。
「ホーリーデジタマモン。私は貴方に、再びデビタマモンになってもらいたいの」
「何だと?」
1224/07/07(日)11:26:20No.1208458820+
「デビタマモンは、私の理想郷の実現の鍵となる存在。私は見ていたのよ。かつて、貴方がデビタマモンに進化したときの戦いを。憎しみに充満した、その美しい姿を!」
「お前なんぞの望みなど、叶えてやるわけないだろ。第一、俺はあの姿には戻りたくないんだ。調理器具はもちにくいし、デカすぎてレストランにも入れないからな!」
「そんなことを気にする必要はないのよ。貴方はもう二度と、料理をすることはないのだから!」
 アンコの姿が、人間の女性から暗黒のデジメンタマモンへと変わっていき、真の姿を晒した彼女は、闇を放出しながら高らかに叫んだ。
「デジメンタルアップ!」
 鎧へと変形した暗黒のデジメンタマモンは、祭壇の漆黒のデジタマの外殻を包み込み、一つのデジモンへと姿を変えていく。それは、暗黒のアーマー進化であった。
1324/07/07(日)11:26:44No.1208458919+
【削ぎ除く暗黒 パンドラモン!】
 地響きと共に現れたのは、昏き絶望を振りまく巨大な暗黒竜・パンドラモン。だが、ホーリーデジタマモンは彼女の恐ろしい姿に怯まず、金色の翼を広げてパンドラモンを睨み上げた。
「蘭はどこだ」
【そんなこと、知ってどうするの?】
「アパートに連れて帰って、俺がつくった朝飯を食べさせる!」
【アハハハハハ! この期に及んでそんなことを言うのね!】
「お前こそ、覚悟しろ! 痛い目に遭わせてやるからな!」
1424/07/07(日)11:27:08No.1208459028+
 ホーリーデジタマモンは必殺技である願いの光「ホーリードリーム」を放つが、パンドラモンはその光を覆い隠すかのように、暗黒のエネルギーを噴射する。
「そんなもので、この光が止められるものか!」
【"ソウルリミックス"!】
「……っ!?」
 包囲する闇を光を拡げて弾き飛ばそうとするホーリーデジタマモンであったが、彼のデータはまるでハッキングを受けたかのように乱れ、視界にノイズがかかる。

―ホーリーデジタマモン。あなたもわかっているでしょう?―

 パンドラモンの声が響いた、次の瞬間。暗黒の神殿に居たはずのホーリーデジタマモンは、レストランの中にいた。
1524/07/07(日)11:27:31No.1208459127+
―人間である八王子蘭は、いずれは貴方の傍から離れていくの―

 見たことのない場所だが、ホーリーデジタマモンは、何故だかすぐにわかった。ここは、理想の素敵なレストラン。自分が構えたレストランなのだと!
 
―いつか彼女は、私たちが生きていたことさえ忘れてしまう―

 お客が沢山! 商売繁盛! 口コミも星五つ! 
 自分は遂に夢を叶えたのだ!
 ホーリーデジタマモンは大喜びで振り返るが、蘭の姿はそこにはない。
1624/07/07(日)11:27:58No.1208459249+
―私のナカに渦巻く者たちは、その苦しみを知っている―

 蘭がいない。それは、不思議な事ではなかった。
 パンドラモンに言われなくとも、ホーリーデジタマモンにはわかっているのだ。
 いつか、未練がましく残した縁が擦り切れたとき。人間の女の子である蘭は、データである自分とは違う世界で生きていくことになるのだろうと。
1724/07/07(日)11:28:18No.1208459334+
―私はそれに耐えられない。もう耐えたくもない―

 けれども、もう二度と蘭に会えない。会うことができない。
 それを想うと……ホーリーデジタマモンは何だかとても苦しくて。悲しくて。

―だから、私は理想郷を創るの―
―人もデジモンも、デジタマに。等しい存在にしてしまうの―

 どうしようもないほど、寂しい気持ちになってしまった。
1824/07/07(日)11:28:38No.1208459432+
【"パンドーラ・メルトアウト"!】  
 ホーリーデジタマモンの感情データを汚染しかき乱したパンドラモンは、口部から光線を放つ。
 それは、かつてメラニーを破壊した破滅の光。ホーリーデジタマモンは闇の膜ごとパンドラモンの必殺技に焼かれ、彼を構成するデータが、強制更新「オーバーライド」を繰り返す。
「ぎ……ぎゃあああああっ!」
 ホーリーデジタマモンの全身の殻に、ヒビが入る。この必殺技を受けた存在は、データの劣化が急激に早まり、間もなく自己崩壊してしまうのだ。
【安心して。私の理想郷では、もう誰も苦しむことはない】
【貴方は、そのための鍵になるの!】
 ホーリードリームの光が弱まり、掻き消える。同時に、彼を包囲していた暗黒のエネルギーがホーリーデジタマモンへと流れ込み、彼のデータをダークウイルスが侵食する。 
【さぁ! 現れなさい、デビタマモン!】
1924/07/07(日)11:29:02No.1208459521+
 ホーリーデジタマモンの美しい金色の羽が腐食していき、抱く光輪も輝きを失った。ヒビだらけの白い殻が、黒ずんでいく。
 だが、パンドラモンは思わぬ状況に戸惑った。
【えっ……?】
 ホーリーデジタマモンには、大量のダークウイルスを注ぎ込んだのだ。それは強制暗黒進化を引き起こすに十分な量。だが、ホーリーデジタマモンは未だにその姿をデビタマモンへ変えようとしないのだ。
【何故、デビタマモンへ変わらないの?】
「い、言っただろう。どうして、俺が……お前なんぞの願いを叶えないといけないんだ?」
【理想郷の実現のためよ。そこでは、貴方が抱える苦しみだって消えてなくなるのよ!】
「理想郷? リアルもデジタルも全部デジタマになった世界が? 冗談じゃないっ! そんなことを……したらなぁ……!」
2024/07/07(日)11:29:28No.1208459627+
 よろめくホーリーデジタマモンは、ボロボロの翼を広げて飛翔する。
「俺の願いが! 叶わないだろっ!」
 ホーリーデジタマモンは、神殿の一点を見つめる。そこには、異質なデジタマが無造作に放置されていた。ホーリーデジタマモンにはわかった。それは、アンコによってデジタマに書き換えられてしまった蘭であるのだと!
【そう……ホーリーデジタマモン】
【鍵にならないのであれば、貴方は忌まわしい胡乱存在でしかないわ】
【"パンドーラ・メルトアウト"!】
2124/07/07(日)11:29:51No.1208459738+
 業を煮やしたパンドラモンが、神殿ごと薙ぎ払うように光線を照射する。その射線の先には、蘭のデジタマも。
「"ホーリードリーム"ッ!」
 蘭のデジタマの傍に降り立ったホーリーデジタマモンは、彼が放てる最大出力の願いの光を放った。
【自ら飛び込むなんて。馬鹿ね】
【そんな奴のために、命を捨てる気なの?】
【デジヴァイスを持たない。選ばれてもいない。そんな人間のために?】

 願いの光ホーリードリームは、ホーリーデジタマモンの全身に植え付けられたダークウイルスと相反する性質を持つ。
 パンドーラ・メルトアウトによる強制オーバーライドに加え、自らの必殺技に対するダークウイルスの反発に耐えきれず、ホーリーデジタマモンのデータが散っていく。
 だが、ホーリーデジタマモンは構わず、更にその光の輝きを強めた。
2224/07/07(日)11:30:11No.1208459821+
「俺にはな。夢があるんだよ!」
 ホーリードリームは、パンドーラ・メルトアウトを押し返し、暗黒の神殿の内部を覆いつくしていく。ホーリーデジタマモン、パンドラモン。そして、デジタマとなった蘭を。
「いつか、蘭に「美味しい」と言わせるような料理をつくって! 理想のレストランを構えて見せるってなぁ!」

〇〇〇
〇〇〇〇〇〇
〇〇〇〇〇〇〇〇〇
2324/07/07(日)11:30:30No.1208459913+
ある日の朝、私は彼に問いかけたことがある。
「ねぇ、ホーリーデジタマモン」
「ん?」
「ホーリードリームを使えば、五つ星料理だって沢山出せそうだけど。何でそうしないの?」
「決まってるだろ。手料理の方がずっと面白いからだよ」
「でも、その割には形式に……「理想のレストラン」にこだわるよね」
「あのなぁ、蘭」
 朝食のフレンチトーストが乗った二つの皿を抱えるホーリーデジタマモンは、机にそれを並べつつ、「そんなこともわからんのか」とばかりに息をついた。
2424/07/07(日)11:30:48No.1208459991+
「店は重要だぞ。考えてみろ。評判の良い素晴らしいレストランだと、客がたくさん来るだろ?」
「うん」
「そして、美味い料理を喰えば、客は喜ぶだろ?」
「うん」
「つまり、そういうことだ。俺は料理をつくれて楽しいし、金や評判も手に入る! そして、客は俺の美味い料理を喰えて大満足!」
 私の向かいに座ったホーリーデジタマモンは、フォークを手に笑った。
「そうなりゃ、俺も皆もハッピーというわけだ! デジタルワールドってのはどうにも過酷な世界だが、どうせ生きるんだったら、そんな風が良いだろ?」
「うふふふ。確かにね。その通りかも!」
 焦げたフレンチトーストを口にしながら、私は思った。
 目の前の彼は、きっと誰よりも「ホーリーデジタマモン」に相応しいデジモンなのだろうと。
2524/07/07(日)11:31:08No.1208460069+
「でもね……このフレンチトースト、コゲコゲであまり美味しくないよ!」
「それはお前が味音痴なんだ! この苦みの良さがわからんのか!?」
 ホーリーデジタマモンは、あらゆる願望を叶えると言われる幻のデジモン。
 もしかすればその強大なプログラムは、デジタルワールドに、もしかすれば現実世界にすら災厄をもたらす可能性だってあるのかもしれない。
 だけれども、彼のような楽しい存在がホーリーデジタマモンであるならば……!
「ねぇ、ホーリーデジタマモン。やっぱり私は」
 彼に言葉をかける、その最中。突然部屋が暗くなった。
「停電?」
 私は周囲を見回すが、闇で何も見えない。まだ朝の筈なのに、まるで深夜に真っ暗だった。
2624/07/07(日)11:31:28No.1208460164+
『蘭』
 声に振り返ると、いつの間に背後に移動したのか。そこには淡い光を纏うホーリーデジタマモンが立っていた。
『呆れたやつだ。いつまで寝ているんだ?』
「え? いや、起きているよ? 朝ごはんのフレンチトースト食べてるし」
『いいや、起きていない! 思い出せ。俺が今日つくったのは大根の味噌汁だ!』
 ホーリーデジタマモンは闇の中、私の手を引っ張ってどこかへと連れて行く。
『折角つくったんだから、ちゃんと食べろ!』
「うわっ。ちょっと待ってよ……!」
 ここは狭い借りアパートの筈なのに、一体どこまで続いているのか。通路はまるで駅の構内のように異様に長い。
 おまけに、私の寝ぼけ眼は闇の中で、どんどん重くなってしまう。だけれどもホーリーデジタマモンはそんな私をどやし、諦めずに導き続けた。
2724/07/07(日)11:31:51No.1208460276+
『さぁ、起きろ! 蘭!』
 やがてホーリーデジタマモンが、体当たりするかのような勢いで、たどり着いた玄関のドアを開ける。
 その瞬間。闇の中に、眩い光が流れ込んだ。

〇〇〇〇〇〇〇〇〇
〇〇〇〇〇〇
〇〇〇
2824/07/07(日)11:32:07No.1208460330+
「…………?」
 暗黒の神殿の床で、目を開けた蘭は身を起こす。彼女は気が付いた。アンコによってデジタマに変換されてしまった自分の身体が……元の人間の姿に戻っているのだ。
「あっ」
 蘭の視界に、散らばった羽根と、欠けた殻の破片が映る。
 慌てて見回すと、自分のすぐ傍に倒れている、見知った姿があった。
「ホーリーデジタマモンッ!」
 蘭はホーリーデジタマモンの身体を抱きかかえる。
 黒ずんだ彼の全身はボロボロとなり、ノイズがかかっていた。
2924/07/07(日)11:32:27No.1208460409+
「オォ……オォオオオオオオオォォオオオオオオオオオ」
 一方、怨嗟の籠った呻き声が神殿内に響き渡る。それは、暗黒のデジメンタマモンのものである。
「おのれおのれおのれおのれおのれおのれぇ、ホーリーデジタマモン!」 
「何故だ何故だ何故だ何故だぁっ!」
 暗黒竜パンドラモンは、ホーリーデジタマモンの力に及ばなかった。
 打ち破られた彼女はもはやアーマー進化を繋ぎとめることもできず、死せる漆黒のデジタマと暗黒のデジメンタマモンへと分離してしまったのだ。
「そんな力を持っていながら!」
「貴様は、何故私を否定する!? 何故安寧を受け入れない!?」
「リアルもデジタルも、全ての存在が等しくデジタマとなり、同一化し、痛みも悲しみも恐怖も無くなった永遠の世界!」
「そんな理想郷が、すぐ傍にあるというのに!」
3024/07/07(日)11:32:46No.1208460503+
 触手を捩り、苦しみに悶える暗黒のデジメンタマモンは、蘭に抱えられるホーリーデジタマモンを睨む。
 だが、蘭は言いたい放題の暗黒のデジメンタマモンに言い返した。
「違うよ。私とホーリーデジタマモンは、同じじゃないの。同じにはならないの!」
「色んな意味で、私たちは同じことより、違うことの方がずっとずっと多いんだ!」
「永遠にはいられない。いつかきっと、別れる時だって来る!」
「だからこそ……!」
「私は、彼の夢の行方を見てみたい! 一緒に居られる今を、大事にしたい! そう願うんだよ!」
3124/07/07(日)11:33:03No.1208460582+
 暗黒のデジメンタマモンは、彼女の中の残留思念は、蘭の言葉に愕然とした。
 あれほどの力を持つホーリーデジタマモンは、デジモンテイマーを名乗るにも値しない、こんなにも惰弱で愚かな人間のために命を懸けたのかと。
「わからない。わかってたまるものか!」
「この私が、こんなデジモンテイマー未満の者共に、敗れるなどと……!」
「い、嫌ッ! 嗚呼、NEO様! NEO様、NEO様、CYBER-NEO様ァッ!」
「私を、見捨てないでぇっ!」
 渦巻く残留思念に飲み込まれていき、錯乱する暗黒のデジメンタマモンであったが、彼女は気が付いた。
「……!」
 暗黒のアーマー進化の依り代であり、今まで孵られなかった漆黒のデジタマが、確かに胎動したのだ。
3224/07/07(日)11:33:25No.1208460681+
「フ。フフフ。ウフフフフフフフフフフフッ!」
 暗黒のデジメンタマモンはすがるかのように這いずり、胎動する漆黒のデジタマへとその身を寄せる。
 植え付けたダークウイルスはホーリーデジタマモンを暗黒進化させることはできなかったが、その浸食は、ホーリードリームに作用したというのか。願いの光は、アンコの悲願をも、叶えてくれようというのか?  
「嗚呼、嗚呼! デビタマモンは、今ここに……!」
 これまでアンコが漆黒のデジタマへと注ぎ続けた負の感情が昇華し、漆黒のデジタマは「鍵」たるデジモンへと変質していく。 
「ホーリーデジタマモン! その最期に見せてあげる!」
「私の理想郷を創り上げる、全てのデジモンを超越した、絶対的な力を!」
 暗黒のデジタマから闇の卵竜の巨大な顎が飛び出す。
 狂喜に悶える暗黒のデジメンタマモンは、蘭の制止も無視して、けたたましく笑いながら卵竜の口部へと自ら飛び込んだ。
3324/07/07(日)11:33:45No.1208460766+
「生まれいでよ、デビタマモン超究極体!」
 暗黒のデジメンタマモンは卵竜の大顎に噛み砕かれ、その断末魔の絶叫と共に、闇の螺旋が漆黒のデジタマの殻を突き破る。
 孵化したそれは、デビタマモンであるが、デビタマモンではない。
 進化の頂点である究極体を超えた、超究極体デジモンである!

【デビタマモン:リリースモード!】

 暗黒のデジメンタマモンを吸収し、超究極進化を果たした「デビタマモンRM」は神殿の天井を破壊しながら咆哮した。
3424/07/07(日)11:34:15No.1208460898そうだねx3
プレビューはここまでです。
残りはtxtから読んで頂ければ嬉しいです!
3524/07/07(日)11:34:35No.1208460988+
大作だぁ…
3624/07/07(日)11:37:44No.1208461809そうだねx4
アンコちゃんのFAです
MATSUROを勝手に生やしてごめんなさぁい!
パラレル扱いにして頂いて問題ないです! 
こんなルートもあるかもねというイメージで…!
fu3700401.jpg
3724/07/07(日)11:38:21No.1208461968そうだねx4
願いの紋章のイメージです
fu3700407.png
3824/07/07(日)11:41:29No.1208462772そうだねx1
蘭&ホーリーデジタマモンの締めくくりとして書いてみました
自分でお出しした怪文書では過去最長のボリュームなので時間があるときに読んで頂ければ幸いです!
(ツジハさんに引き続き お借りしたキャラのMATSUROを生やすという暴挙に出てしまいましたがどうか許してほしいです…!)
3924/07/07(日)11:43:06No.1208463182+
現時点で相当なボリュームだけどまだあるのか…!
4024/07/07(日)11:45:18No.1208463740+
>現時点で相当なボリュームだけどまだあるのか…!
1万6千字です…!
気が付いたら大学生怪文章より長くなってしまった!
4124/07/07(日)11:46:02No.1208463921+
読んでると感想レスが書けないジレンマ…まっすぐなセリフで問いかけに応えることで得られない栄養を補充させてもらった
4224/07/07(日)11:46:24No.1208464022+
うわあデジメンタマモン!
いいやつなのかお前…?
4324/07/07(日)11:51:50No.1208465571+
真っ直ぐな子らは見ていて気持ちがいい…
料理の才能は暗黒ちゃんの方がありそうだけど
4424/07/07(日)11:54:13No.1208466221+
いい話でした
ちょっと涙ぐんじゃったよ
4524/07/07(日)11:55:06No.1208466455+
>読んでると感想レスが書けないジレンマ…まっすぐなセリフで問いかけに応えることで得られない栄養を補充させてもらった
ありがとうございます!
長すぎて読み終わる前にスレが終わると思いますので
もし感想があればいつか雑談にでも書いていただければ嬉しいです…!

>うわあデジメンタマモン!
>いいやつなのかお前…?
敵か味方かデジメンタマモン(仮称)
願いのデジメンタマモン?は他のデジメンタマモンと比較しても変わり者のようですが
どうやら蘭たちのことは気に入っているようです
いつかホーリーデジタマモンが理想のレストランを開店した時はしれっと客としてやってくるかも?
4624/07/07(日)12:07:01No.1208469941そうだねx2
>真っ直ぐな子らは見ていて気持ちがいい…
>料理の才能は暗黒ちゃんの方がありそうだけど
アンコちゃんのデータが混じったことが原因なのか漆黒のデジタマモンは料理上手です! 
そのうち 暗黒の神殿の成れの果てである小さなフルーツパーラー屋さん「えるぴす」でも美味しいデザートを振舞うことでしょう!
ちなみに 彼女は女の子です!

>いい話でした
>ちょっと涙ぐんじゃったよ
ありがとうございます!
今回の話を書くにあたりVテイマー01を履修しました
クズデータとして削除されたメタルグレイモンの悲哀がとても印象的でした……
デビタマモンRMはそんな彼を意匠に入れたデザインにしてみました
4724/07/07(日)12:22:53No.1208474822そうだねx2
作者でもない自分がMATSUROを生やすのはどうなのか?と思いつつ
メラニー(メタモルモン)&アルバにも前を向いてもらいたいなぁと あのようなエピローグを書きました

無機質なメタモルモンがどのような経緯でメラニーとパートナーとなったのか
そしてメラニーを喪ってからどのような想いで彼女に変身していたのか……
想像するとどこまでも切ないです
4824/07/07(日)12:27:20No.1208476307+
光と影がある
デジメンタマモンにも
4924/07/07(日)12:39:04No.1208480216そうだねx1
>光と影がある
>デジメンタマモンにも
「願う気持ち」というものは光にも闇にも傾きかねないものです
そんな紋章をその身に宿す願いのデジメンタマモン(仮称)は何も語りません
不思議なやつなのです

ホーリーデジタマモンとデビタマモンは
光と闇の二つのデジタマモン究極進化ルートという感じで好きです!
今のところホーリーデジタマモンは公式設定が明かされていない幻のデジモンですが……いつか公式でも登場してほしいです!
5024/07/07(日)12:41:42No.1208481123そうだねx2
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112957 B
わあ!素晴らしい怪文書ありがとうございます!
アンコちゃんとメラアル姉妹のMATHUROをどうするか明確に決まってなく悩んでたところもあるので嬉しいです!これはもう紛うことなき正史ですよ!
5124/07/07(日)12:48:19No.1208483371そうだねx1
ウワァーお手描きありがとうございます!
物凄く! 嬉しいです!
(良いんですかこれが正史で……!?)

Vテイマー01面白かったです!
雑談で頂いた情報からデビタマモン超究極体も勝手に捏造しました! ごめんなさぁい!
5224/07/07(日)12:56:39No.1208486011+
ギリ読み終わった!
おもしろかったよ!料理と願いに一途なホーリーデジタマモン好き
5324/07/07(日)12:57:13No.1208486208+
これまで皆様から頂いた宝物です!
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蘭&ホーリーデジタマモンの話を
読んでくださりありがとうございました!


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