岡 美穂子.

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岡 美穂子.
@mei_gang30266
悪意のない方には大変申し訳ありませんが、コメントを受け付けない設定にして公開しております。

岡 美穂子.’s posts

英語圏でのアフリカ人奴隷貿易研究は、エベレストよりも高いレベルで研究蓄積があり、「日本が黒人奴隷貿易発祥の地」という言説を誰かが見かけたとして、「実は地球は人間に化けた宇宙人に支配されている」というレベルのものとしか受け取られません。
何人かに聞かれた気がするので、すでにお答えしたことですが、まとめて回答します。「流行した」とまで言えるかは分かりませんが、日本の大名の中に「黒坊」を抱えていたと史料から分かる人は、複数おります。具体的に史料で分かるのは、平戸の松浦、熊本の加藤清正、因幡の亀井、長崎奉行の長谷川など
戦国時代の「侍」の定義が曖昧であるというのは、日本史研究では一般的な認識のはずです。その上で、主と共に「刀を持って最後まで戦った」のであれば、私は「侍」と言ってよいと思います。過大に脚色しなくても、あるがままの姿で、彼の存在は稀有だったと言ってあげたいです。史料屋のひとりごと。
私がここに留まっていたのは、何が起こっているのかを把握し、自分なりの解決策を見つけたいと思ったからでした。しかし様々な方面に甚大な誹謗中傷の被害が及んでおります。歴史学者が自身の見解を発言するたびに、激しい誹謗中傷に晒されるのなら、それは「言論弾圧」でありましょう。
「権威の象徴としてアフリカ人奴隷を使うという流行が始まった」という文章を否定しろ、という意見が多いようですね。ここで迂闊に発言すれば揚げ足をとられそうです。外務省から正式な要請があれば、史料付きでやっても良いですよ。外務省がこの問題を本当に「国際的な国益問題」と判断すればですが。
「弥助が本当に侍だったとすると、日本の国益を損ずる」と言っている方々に質問です。もし「歴史論戦」になったとして、敵となる国家はどこなのでしょうか?私たちは、誰かに対して賠償責任を負うのでしょうか?それとも国としてのイメージ?
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色々と擁護してくださってようで、ありがとうございます。私は、この方は弥助に惚れ込んで、一生懸命自分なりにリサーチして、ストーリーを盛れるだけ盛った愛好家の方という認識です。「愛好家」の方をプロが袋叩きにするわけにはいかない、ということは述べてまいりました。
このたび私がノコノコ出てきましたのは、「ヘイト」のような言説がまかり通り、ロックリー氏を責めたいがあまりに、史料から言える歴史的事実ですら捻じ曲げようとする人々がたくさんいることに気づき、歴史学者として戦わねばならないと思ったからです。
自分の研究対象の一つである「異端審問」と「集団狂気」を身をもって体験するのは、興味深いことである。
日本・海外のアカデミアとも「弥助」が研究対象になると思っていなかったから、アマチュアの方が一生懸命何かされていても、視界の隅に捉えていたかどうかというレベル。彼を今のようにまつり上げたのは、メディアですから。本人はその中で色々と勘違いしていったのかな。でも「人権」は守られるべき。
現実問題として、「カフル人」やラスカリン(ラスカル)は、とても高価だったのです。たぶん本気でアジアの奴隷貿易の構造をここで言ったら、日本人にはショッキングな話しかありません。
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「黒坊」はアフリカ人に限らないと思います。おっしゃるとおり、インド人、ジャワ人など含まれます。「カフル人」はポルトガル人がインド洋で売買する奴隷の中では上級なので、高価です。
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ご指摘の通り、「黒坊」はカフルに限定されませんが。雇用形態は「奴隷」ではなく、給金契約の方が多かったのではないかと推測します(はっきりとわかるのは加藤家の史料だけですが)。なぜなら、日本人が外国人の奴隷を買うのは、かなり高くついてしまうからです。
ちょっと冷たい言い方になりますが。海外での「SAMURAI」認識は、日本人が「サムライ〇〇」みたいな安易な使い方を止めない限り、変えられないでしょうね。
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くまきち
@kuma_kichi_1Q63
Replying to @mei_gang30266
日本の歴史上 (a) “「侍」という概念”と“「武士」という概念”は別個の概念 であり (b) 時代によって「侍」が示す内容も変遷している にもかかわらず (c) 「侍」=「武士」=「SAMURAI」だ と思い込んでいるヒトによる混乱した議論が続いている現状をどうお考えですか?
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奴隷にも私有財産は認められ、賃金も払われ、貯金も出来ます。身請け金を貯めて自分を解放することもできました。弥助はもともとはおそらく「奴隷」ですが、ヴァリニャーノにはモザンビーク要塞司令官からプレゼントとして贈られたので、ヴァリニャーノの従者であって、奴隷ではなかったと考えます。
おそらく皆さんが今戦っているという、海外の歴史好き、ゲーム好きの方々は、本当はみなさんと同じ「歴史とゲームを愛する人々」で、実際に会ってみれば楽しい共通の話題で友人になれるはずです。
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岡 美穂子.
@mei_gang30266
その著作が多くのクリエイターを刺激し、今の状況を作り出しているのだと考えれば、ゲームや漫画から歴史に興味を持ったみなさんと同じような人を大量に作り出すことに成功した特別な才能があるわけです。 x.com/mei_gang30266/…
弥助を必要以上に貶めることが、誰得なのか分からない。たとえ短い記述でも、複数の日欧の史料に存在や名前が残る人って、あまりいないのだが。
ロックリーさんが製作の歴史考証には関わっていないと考えた根拠を挙げておきます。しかし後付けでもインタビューを受けたのなら、まったく無関係とは言えないですね。思うところは色々ありますが、皆さんとの交流を通じて、今回の一件の背景が少し理解できてきました。既視感を覚えるのはなぜだろう。
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この赤線に部分については、私はあまり賛同できません。というのもイエズス会の修道院にはMoço de Serviçoと呼ばれる身分の人たちが国籍を問わず存在し、彼等は日本で言うところの「下人」であるからです。
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かつや
@katsuyass
Replying to @mei_gang30266
先生、質問よろしいですか? 赤線の一つ目なのですが、イエズス会は従僕は伴ってたわけですよね、それは出身地問わずですか? もしそうなら「イエズス会は奴隷制に反対しており奴隷を伴う事はなかった」 が正しい感じでしょうか? 実際には行動の自由の無い従僕だからそれでも違うとは思いますが。
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原文には「Cafreカフル人」とはっきり書かれており、「奴隷」を想起させる単語は一切入っておりません。「黒奴」としたのは、昭和時代の日本人翻訳者の偏見です。私の過去のポスティングをご覧いただければ。
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バーボンハイム
@Bourbonheim
Replying to @mei_gang30266
イエズス会日本日報の日本語訳にも黒奴(くろやっこ)としか書かれていませんよ? どこに 侍なんて書いてあるんですか? 究極な話、「弥助=侍」と原書に書かれていない以上は 「弥助=侍」は永遠に成立しませんよ。
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その著作が多くのクリエイターを刺激し、今の状況を作り出しているのだと考えれば、ゲームや漫画から歴史に興味を持ったみなさんと同じような人を大量に作り出すことに成功した特別な才能があるわけです。
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岡 美穂子.
@mei_gang30266
私はロックリーさんの著作は、日本語も英語も「歴史読みもの」であり、学術研究であるとは考えておりません。しかしそれが書かれるにあたって、彼が様々な文献にあたり、想像を超える努力をしたことは存じております。 x.com/mei_gang30266/…
アカデミアの流儀では、「説」に同意しないからと言って、研究努力の価値を否定したり無視したりするのは、「下品」とされている(する人もいるけど)。全然同意しなくても、学術論文では、そういう説が存在すること、その説にどういう意義があるかORないかは、言及するのがマナー。
彼等にとって、ロックリーさんの著作が、歴史や日本への関心を形成するバイブルであるのだとしたら、それを否定するのは、彼等をとても傷つけることであり、それに対する防衛として、ネットの中で「歴史戦」が展開されているのでしょう。
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岡 美穂子.
@mei_gang30266
おそらく皆さんが今戦っているという、海外の歴史好き、ゲーム好きの方々は、本当はみなさんと同じ「歴史とゲームを愛する人々」で、実際に会ってみれば楽しい共通の話題で友人になれるはずです。 x.com/mei_gang30266/…
たぶんもう手遅れで、私に対しても同様です。
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清水俊史
@AKBhVis
「これ以上、ロックリー氏に対して、事実に基づかない誹謗中傷をすると、名誉棄損で法的措置を講じられるよ」と言ったら、なんか急に静かになった。 でも、まじで訴訟されてもおかしくないレベルのことをみんなやってますので、今すぐやめてください。 人格攻撃はだめよ。
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『つなぐ世界史』第2巻に、なぜ私がロックリー氏の小論を収めたかの疑問について。ロックリー氏の「本能寺の変」後の「弥助」に関する推論に同意していないのは、すでに出回っているとおり。編集者として、本人に確認しながら作業し、双方譲歩して出来上がったのが、この章。
言いたいことはもうだいたい言い尽くした気がするが。ロックリーさんはYouTubeの中の人ではなく、実在する人で、今回の炎上の件では、とても心を痛めています。彼があたかも人種差別主義者であるかのような虚言が出回っていますが、それは絶対にありません。
なおkindleは初版以降の修正は反映されないことが確認されたため、本日中央公論新社と協議の上、Amazonに修正依頼しました。来週には修正される予定です。本日大規模重版かかりましたので、同じ頁の数字の誤字も修正されます。ご指摘、どうもありがとうございました。 x.com/mei_gang30266/
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とはいえ、ゲーム会社が無反応だからと言って、怒りを個人に向けるのは、間違っている。UBI社は、ロックリー氏が歴史考証したとは、ひとことも言っていない。
学術研究以外の、小説、随筆、ノンフィクションなども含めて歴史に関わるすべての文章に、精緻なレベルで裏付けを必要とするならば、私たちは無味乾燥な世界を生きることになりますね。
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yuu_
@yuu_n_1980
Replying to @mei_gang30266
そもそも岡さんは関わるべきでは無いかと どちらサイドにも「信じられないほどのバカ」が多数存在し、しかし彼らが主戦力です 彼らは紙に文字で書かれていれば事実とし、一次資料まで調べる変わりに雄叫びを上げます そのためロックリー氏の著書は聖典であり落とすべき本丸そのものです 馬鹿馬鹿しい
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そもそも「日本が黒人奴隷売買に関与した」などと、どこでも、ひとことも言っていないので、証拠の出しようがありません。しかし西国のいくつかの藩に抱えられていたことは、史料から分かる事実です。彼等が「解放奴隷」であったか、「奴隷」であったか、については証文がないので分かりません。
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とらじ2
@ToraG_2
キモいオジサンなどという差別発言をしている暇があるのならば 日本が黒人奴隷売買に関与していた証拠をお出しください 証拠を出せば炎上は一瞬で鎮火すると思うのですが何故なさらないのですか? x.com/mei_gang30266/…
そんなことは一言も言っておりません。そもそもNHKを敵に回してまで、ロックリーさんの本のすべての記述を真実と信じてはいけないと、日本で初めて公に指摘したのは、私なのですから。誹謗中傷の中でそのブログの画像が拡散されてしまったために、おぞましい気分になり、削除しました。
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あほうどり
@Phoalbatrus
???私は弥助が侍であった可能性が高い事は理解しましたし、フィクションでは何言ってもOKだと思ってます。一方でロックリーさんの話が大方幻想であることはそれはそれで問題だと思うのですが、史学研究者が「その幻想が日本に有益だから認めていくべき」という意見に与するのは訳が分かりません。 x.com/mei_gang30266/…
今回はロックリーさんの本の真摯な検証や、問題の客観的な整理をはじめ、知識、良識共に優れた方々のご助力で、鎮静化に向かっていると感じます。良識ある市民の力は、研究者個人の力などよりも、とても大きいことを実感する機会となりました。
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同じです。基本的には、アフリカ東南沿岸部のカフラリアと呼ばれる海岸地帯出身者のことで、16世紀はモノモタパ王国と呼ばれる地域に凡そ相当します。Cafreはカフル人と訳すべきで、「黒奴」がすべてカフル人というわけではありません。インド人やジャワ人なども「黒奴」と呼ばれます。
「ペット的な存在」というのは、この2カ月の間に創られたイメージだと思いますよ。もともと日本史研究者は、ロックリーさんの本が出るずっと前から、信長と弥助は人間として信頼関係で結ばれていたと想像しておりますので。角川まんが『日本の歴史』8巻(山本博文監修、2015年)
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汚魔女
@Omajo_X
Replying to @mei_gang30266
となると「非常に力があり、幾つか才能もあった」の雰囲気でしょうか。 弥助が信長のペット的な立場という旧来のイメージは、「algumas manhas boas」の解釈によって変化しそうです。 ポルトガル語の史料を日本語に翻訳する際に語意がズレた部分が他にもあるかもしれません。 何かと目から鱗です。
付け加えておくと、私が編集委員として招かれた時点で、ロックリーさんが寄稿することは決まっていた。これは出版社が選定したのではなく、この本に関わっていた複数の委員のうちの一人による推薦。私自身は言うべきことはブログで書き、本人にも伝わっていたから、もう済んだ案件であった。
こちらでも何度かお話してきましたが、平戸の松浦家では複数使役されており、砲手としては沖田畷の戦いで大村軍の中におり、加藤清正のルソン貿易でも船長として活躍しております。ただ、清正の黒坊はインド人であったやも知れませぬ。他は欧文文献で「カフル人」なので、弥助と同じです。
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yiteucie
@musshumunieru
欧州諸国で黒人を(形態はさておき)使役するのが広まっていたならば、日本にも黒人が何らかの形で訪れていても不思議ではないし、むしろ自然な事ですね。 海外との交易に熱心だった戦国大名が何らかの形で彼等をそばに置いたと言われればすんなりと納得出来ます。 x.com/mei_gang30266/…
ポルトガル人が交易したあらゆる地域に存在しましたし、値段交渉が成立すれば、現地の金持ちに転売されたり、解放奴隷身分の傭兵として雇われることはあったと想像できます。「日本が」とか「日本人が」とか取り立てて言うような問題ではありません。
「奴隷」が次の所有者の手に渡った後も、「奴隷」身分であるためには、債権の譲渡が付随します。しかし、要塞司令官はヴァリニャーノに売ったのではなく、「プレゼントとして贈与した」と記述されるので、その際に債権は総司令官が担保して、消滅しているという考え方です。
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側近=今川家陰の帝王 嵯峨良蒼樹
@SagaraSouju
Replying to @mei_gang30266
殉教はなしで😞💦🆖落ち着いてエビデンスを提示しつつ事の真偽を明らかにされることが重要と思います。 しかし燃料投下が多く、ご説明にも疑問が多いので燃えてると思います。 例えば #弥助 は司令官がイエズス会に贈った奴隷というのに奴隷ではないというご見解は疑問です。 x.com/SagaraSouju/st
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毎日、Xの中の大きな声があたかも「世論」であるかのような錯覚を誘発する報道があり、これにきちんと対処しないと、人文学は急速に寿命を縮めるであろうな、と思うところです。でも希望の光もまた見えました。決して楽観的ではないですが。
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Saizwong/жунжи
@junji_trans
カフロの話で悩んでいたところまさにという資料を出していただき、そこから確信を持てるようになりました。 ネットの闇に絶望に近い気持ちと発言もしてしまいましたが、良き出会いもあり今後も見直していこうと思います。本当にありがとうございました。 x.com/mei_gang30266/…
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いえ、「第二の慰安婦問題」とおっしゃる方が多いので、それならまずは、外務省の方で対応していただくのが良かろうと。個人が勝手に発言すると迷惑になると思いますので。
何度も言ってきたことですが。体格と戦闘能力に優れたカフル人は非常に高価で、それを抱えていることは、すなわち財力の象徴でもありました。ゆえに、文献では知りませんが、彼等の活躍が描かれる17世紀の絵画は、他国にもあります。
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それは大事な質問なので、正確に答えたく、少し時間がかかりました。以前テレビ番組制作時に、現在日本語で出回っている翻訳ではなく、自分で原文から翻刻して翻訳したので、そちらを掲載します。弥助が本能寺に居て、刀を持っていたのは、史料記述から言うと事実です。
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いえ、原文には「Cafreカフル人」とはっきり書かれており、「奴隷」を想起させる単語は一切入っておりません。「黒奴」としたのは、昭和時代の日本人翻訳者の偏見です。私の過去のポスティングをご覧いただければ。
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最近の歴史学界でよく大会のテーマになっているところですが。いかなる史料にある事柄も、誰かの主観で書かれていることを忘れること、また書かれていなかったからといって、事実として存在しないと考えること、いずれも危険とされています。
しかし奴隷貿易に反対し、キリスト教徒以外の原住民の保護についての法的整備をおこなったのもイエズス会士です。映画の『ミッション』(ローランド・ジョフィ)を視聴すれば、このあたりの相互の関係性が理解しやすいです。知り合いが推薦文を書くのは、日本、海外問わず、一般的なことでは?