大人になってから算数の式を久しぶりに計算すると、答えが違っていて「あれ?」となる場合があります。
これは、計算の基本ルールを忘れているからかもしれませんよ。
今回の問題で間違えやすい計算のポイントを確認してみてください。
問題
次の計算をしてください。
20−14+5/9×9/4
解答
正解は、「7+1/4(29/4)」です。
分数の掛け算はできても、整数と分数の足し算に戸惑った人はいませんか?
そんな人は、ぜひ次の「ポイント」を確認してください。
ポイント
この問題のポイントは、整数と分数の計算方法です。
この問題には、「整数の引き算パート」と「分数の掛け算パート」があります。
計算のルールでは、掛け算は引き算よりも先に計算することになっているため、まずは分数の掛け算から計算を行います。
分数の掛け算では、分子どうし、分母どうしを掛け合わせます。
計算途中で約分(分子と分母を同じ数で割って分数を簡単な形にすること)すると、スピーディーに答えが出せますよ。
早速やってみましょう。
20−14+5/9×9/4
=20−14+(5×9)/(9×4)←分子と分母を9で割る(約分)
=20−14+5/4
今度は、整数の引き算パートを計算します。
20−14+5/4
=6+5/4
最後に、整数と分数を足します。
このとき、答えを帯分数にするか、仮分数にするかで計算方法が変わっています。
帯分数...整数と分子が分母より小さい分数(真分数)をまとめた分数
仮分数...分子が分母より大きい(もしくは分母と等しい)分数
帯分数で答えを出す場合
「6+5/4」は整数と分数の形になっていますが、5/9は分子が分母より大きい仮分数になっています。
これだと帯分数と仮分数が混ざってしまいますので、まず5/9を次のように整数+真分数の形に直します。
5/4=1+1/4
これを6と足すと、帯分数の答えになります。
6+1+1/4
=7+1/4
仮分数で答えを出す場合
仮分数で答えを出す場合は、整数を5/4と足します。
整数の6はこのままでは足せませんから、まず分母1の分数6/1に直します。
そのあと、足す数の5/4と同じ4の分母に直します。
分数では、分子と分母に同じ数を掛けても表現する数は変わらないので、6/1=(6×4)/(1×4)=24/4とします。
では、6=24/4と5/4を足し算しましょう。
6+5/4
=24/4+5/4
=29/4
これで、仮分数での答えが出ました。
まとめ
今回の問題は、いかがでしたか?
整数と分数を足すときには、答えを仮分数で出すか、帯分数で出すか決めておくと計算がスムーズになります。
この問題が仮分数や帯分数の知識の復習になったら嬉しいです。
分数の計算問題は他にもたくさんありますので、ぜひ挑戦してみてください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
分数の計算にもう一問挑戦!