算数で登場する数には、小数、分数などがあります。
それぞれの数ごとに四則演算のルールが少しずつ違っている場合があるので、計算の際は注意が必要です。
また式の特徴を見ると複雑な計算なしで答えが出ることも……。さて、今回の問題あなたは正しく答えられるでしょうか?
問題
次の計算をしてください。
0÷12.1
解答
正解は、「0」です。
割る数は小数でしたが、答えに小数は一切登場しません。
その理由を次の「ポイント」で確認してみましょう。
ポイント
この問題のポイントは、割られる数が0であることです。
基本的に割り算の問題で割られる数が0であれば、答えは0になります。
次の式は、割る数が小数や分数、負の数など様々な形をとっていますが、すべて答えは0です。
- 0÷3.24
- 0÷1/5
- 0÷(-4)
これは、割り算の意味を考えてみればわかります。
割り算とは、割られる数をいくつかに分ける計算でした。
例えば、10÷5は10個のものを5人で分けたときの一人当たりの数を計算する式です。
しかし、分けるものがない(0)のであれば、どんな人数で分けても一人当たりの数は0になりますよね。
よって、今回の問題の答えも0になります。
0÷12.1
=0
ただし、割られる数が0であっても、答えが0にならない場合が一つだけ存在します。
それは、割る数が0のときです。
0÷0
割る数が0の式は答えが一つに定まらないため、算数・数学上では定義できないことになっています。
まとめ
今回の問題では、割られる数=0という式の特徴に気が付けるかどうかがポイントになりました。
0は特殊な数字です。割られる数が0であれば、割る数が(0以外の)どんな数でも答えは0になります。
このように0には計算を楽にする特性があるので、式の中に含まれていないか積極的に探していきましょう。
0の問題は他にもたくさん用意していますので、ぜひ挑戦してみてください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
0を含んだ計算にもう一問挑戦!