Conversation

知ってほしい。子宮頚がんワクチンはヤバくない。安全性・有効性ともにワクチンとして何ら問題ない。今やエビデンスもそろっている。なのに、多くの人が「ヤバい」と思っている。接種を避けている。子宮頚がんでは多くの人が命を落としているけれど、予防できるはずの病にかかっている人が今もいるのだ。 以下、末尾に記したトークショーでぼくが学んだことを記していく。わからない単語は各人でググってほしい。 まず、これまでHPVワクチン(子宮頚がんワクチン)の「副反応疑い」とされてきたものについてだ。そのほとんどは、実は機能性身体症状である。稀にあったとしても、接種ストレス関連反応である。いろいろな症状が副反応としてセンセーショナルにマスコミで取り上げられてきたが、因果関係はまず確認されていない。エビデンス・ヒエラルキーのより上位にあるエビデンス等が、それを裏づけている。なのに、たとえば日本では、有害事象と副反応が未だに混同的に理解され、誤解のもとになっている。誤情報が出回り続けている。残念でならない。 明確に言う。子宮頚がんワクチン、HPVワクチンを「打つことのリスク」より「打たないことのリスク」の方が「はるかに上」である。ワクチンは、4価であっても16歳までの接種で子宮頸がんのリスクを88%予防できる。9価なら、もっと予防できる。だから、むかし拡散された根拠なき噂やデマを再生産して、人々をワクチンから遠ざけないでほしい。 「子宮頚がんワクチンは危険」というイメージがかつてのキャンペーン的な報道等で広まってしまった。いちど広まった印象を覆すのは難しい。だが、この状況を放置していたら、年間3000人弱が亡くなる病を、また、その病から生まれる苦しみ・悲しみを、死を、野放しにすることになる。 このことに重大さを感じて、今さまざまなかたちで社会に働きかけている人がいる。 少しでも、その人たちの声に耳を傾けてもらえたら嬉しい。 ※この投稿を読んで、ワクチン被害を訴えている人を誹謗中傷するようなことは絶対にしないでほしい。 [トークショー] 「HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)と副反応」 [出演者] 稲葉可奈子さん高橋怜奈さん岩永直子さん鈴木エイトさん