記者との質疑応答では、日本政府からのコンタクトの有無を尋ねられると、「日本政府からうんぬんというのはまったくございません」。続けて、イスラム圏の子供に向けたメッセージとして、「日本で学んでみたいというお子さんがいらっしゃれば、私ができる限りのことをやらせていただくとお約束します」と話した。
涙ながらに息子の無事を祈る母親としての姿を見せた石堂さんだったが、会見では後藤さんの話題から外れることもあり、「地球の平和」という言葉を何度も語り、「日本は唯一の被爆国」「原子力のない国をつくってもらいたい」と持論を披露した。
協会関係者によれば、石堂さんは、イスラム国による後藤さんの拘束が明らかになった20日、「息子を救ってほしいというメッセージを世界に向けて発したい」として関係者を通じて会見開催を協会側に要請した。
23日朝には、親族とみられる男性から会見中止を求める連絡があったが、石堂さんの意向で実施した。石堂さん本人のもとにも中止を求める電話があったが、無言で切ったという。
イスラム国に向けて、「健二はイスラム国の敵ではありません。釈放という良い結果が出たら、未来のため、子供たちのためにも尽くしていけると思います」と話し、わが子の解放を求めた。その願いは届くのか。