発電技術における「完璧な技術」とは何を指すのだろうか。エネルギー変換効率のことだろうか。稼働中の安全性の問題だろうか。それとも、廃棄物処理の問題だろうか。私の知る限り、完璧な技術は存在しない。比較的優れた選択肢としては、化石燃料を燃やして発電する火力発電が挙げられる。しかし、地球温暖化の問題を考えると、温室効果ガスを大量に排出する火力発電を続けることは大きなリスクが伴うため、代替手段が模索されている。安定供給の観点からは、現状では原子力発電が最も有効と考えられるが、地震大国である日本においては、そのリスクが特に大きい。一度事故が起これば甚大で不可逆的な被害を及ぼす恐れがあり、廃棄物処理も未解決のままである。これらを踏まえ、喫緊の課題として再生可能エネルギーの開発が強く求められている。技術は一朝一夕に完成するものではない。使用され続ける中で問題が解決され、ブラッシュアップされていくものだ。国は、恣意的に発電方法を選択するのではなく、粘り強く技術開発を支援する必要があると思う。