パリ五輪(オリンピック)のボクシング女子66キロ級で金メダルを獲得も、対立団体から男性疑惑を持ち上げられ、性別騒動に揺れたイマネ・ヘリフ(25=アルジェリア)が化粧した動画を公開した。15日(日本時間16日)に自身のインスタグラムを更新。帰国後に訪れたとみられる美容室とのコラボで、試合中はオールバックだったロングヘアを下ろし、すっぴんからのフルメーキャップと劇的に変身した姿を披露した。
動画は、照れくさそうに赤のグローブでシャドーする動きから始まる。一転、フルメークしてロングヘアを風でたなびかせたヘリフが。イヤリング、花柄のシャツも着用し、首から金メダルをかけて笑みを浮かべた。
美容室は動画にメッセージも添え「彼女はメダルを獲得するため、エステやショッピングに費やす時間がなかった。我々にとって彼女はスターであり、永遠の人気者。イマネほど輝き、多くの論争を巻き起こした女性アスリートはいない」と紹介した。
続けて「イマネが美しいのは、今日、ドレスアップしているからではない」と本質を強調した上で「外見を変えることで、世間が私たちを閉じ込めようとする型に、はめようとしたわけではない。彼女のメッセージは奥深い。フェミニンでエレガントであろうと思えば、そうなれるが、リング上では化粧もハイヒールも必要ない」などと、つづっている。
ヘリフは決勝で楊柳(32=中国)に5-0の判定勝ち。21年東京五輪は準々決勝敗退で「8年間、夢だった。私は女性として生まれ女性として育った。攻撃を受けたからこそ今回の成功は特別なものになった」と自負を込めた。
2回戦で相手のカリニ(イタリア)が開始46秒で棄権。「命を守らなければ」と訴えたことで騒動に発展した。誹謗(ひぼう)中傷を浴びながら優勝し「SNSやネット上の攻撃はひどさを極めた。いじめはやめて。将来の五輪で同じことが起きないことを願う」と求めた。
自身を「男性」とした国際ボクシング連盟(IBA)に対しては「私を憎んでいるようだけど、金メダルがメッセージ。アルジェリアの女性は強くて勇敢なのよ」と痛快に言い放っている。国際オリンピック委員会(IOC)はパスポートに基づき「女性」と認めて五輪出場を全面的に容認した。
閉幕後、ヘリフは米実業家のイーロン・マスク氏や英作家のJ・K・ローリング氏らを相手に訴訟を起こす意向も示している。