長い式の問題は計算に時間がかかるように見えるかもしれません。
しかし、式の特徴をよく観察すると、思ったよりも簡単に計算できることに気が付くかもしれませんよ。
今回の問題も、「あるポイント」に気が付けるかどうかがカギになります。ぜひ挑戦してみてください。
問題
次の計算をしてください。
983×0+222−111
制限時間は3秒です。
解答
正解は、「111」です。
この問題の注目すべき「ある部分」に気が付いた人は、すぐに解答できたのではないでしょうか。
では、次の「ポイント」でどこに注目したらよいのか確かめてみましょう。
ポイント
この問題のポイントは、983×0に注目することです。
983は大きな数字ですが、掛ける数が0であるため、答えは0になります。
なお、今回は掛ける数に0が登場しましたが、掛けられる数が0であっても答えは同じ0です。
例えば、次の式はすべて答えが0になりますよ。
・0×3.14
・1/111×0
・√5×0
・2024×1984×0
どんな難しい数を使った掛け算でも、0が混ざっていれば答えは0です。
具体的に考えてみれば、0の掛け算が0になることはすぐに理解できます。
例えば、買い物をするときをイメージしてみてください。
無料で配られているキャンディー(0円)ならどれだけカートに入れても、レジでお金を請求されることはありません(0円×□個=0円)。
逆に、一万円や十万円するような高いキャンディーでも、カートに一つも入れなければ(0個)、料金を払う必要は無いですよね(▲円×0個=0円)。
このように0は掛けられる数として使っても、掛ける数として使っても、掛け算の答えを0にします。
では、改めて今回の問題の計算方法を見てみましょう。
983×0+222−111
=0+222−111
=111
983×0は0なので、あとは222−111を計算すれば答えが出ます。
まとめ
今回の問題はいかがでしたか?
掛け算の中の0を発見できれば、計算過程がとても楽になることが多いです。掛け算を見たら、ぜひ積極的に0を探してみましょう。
なお、0は掛け算だけでなく他の計算でも特殊性を発揮することがあります。
気になる方は、ぜひ他の問題にも挑戦してみてください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
次は、0の割り算に挑戦!