(🎲) え？ ミレニアム本校に転入ですか？ その２

ここはもしも要塞都市エリドゥの土地に元々エリドゥアフィリエイトスクールという学園が建っていた世界

そしてここにいるのは元エリドゥ所属のリオ会長が大好きで、背中からイソギンチャクみたいに無数のロボットアームを伸ばしてる系女子こと八尾ミアです！

前スレ

(🎲) え？ ミレニアム本校に転入ですか？ なんで？｜あにまん掲示板地区一帯を再開発する必要があって私達の学園がなくなるから、その補償分として無条件で転入できるとこの画像が開発予定図 …………確かにかなり規模ですね。まるで学園というよりは都市みたい…………ん？今、学園…bbs.animanch.com

前スレのあらすじ！

私「え！？ミレニアムに転入！？エリドゥを再開発するって本当ですか！？」

リオ「本当よ。因みにミレニアムに天童アリスっていう廃墟から持ち出されたヤバい兵器がいるわ」
リオ「それにそなえて要塞都市をエリドゥに作るから、ミレニアムに潜入し、トキと協力して予算と資材の搬入ルートの操作をお願い」

私「分かりました！！」


そして天童アリスを襲撃したり、私の正体がセミナーのノアさんにバレそうになったり、会長の敵であるヒマリさんに暗躍がバレたりして………



いま！廃墟へと向かって猛ダッシュ中です！！　特殊武装の限界が来る前になんとかしないと！！

ステータス

八尾ミア　(ミレニアムでの偽名：沙拂井エミ)

エリドゥアフィリエイトスクール　3年生

戦闘　23

事務　62

医療　10

知力　69

運動　7

技術　88

政治　38

交渉　27

創作　85

倫理　52

慈悲　66

神秘　40

髪色

https://www.colordic.org/colorsample/aa3aa2

瞳の色　　

https://www.colordic.org/colorsample/594577

髪の長さ　88(リオ会長似のロングヘア―)

身長　162cm

胸　1.絶壁

腹　2.細

尻　5.ドーン

＜ 廃墟 ＞

ハァ………ハァ……やっぱりいつもの移動方法で………手動けばよかった………ハァ……

動きやすいけど………私の……ハァ……体力が………増えたわけじゃないんだから……ハァ……

特殊……偽装が持っても……ハァ………私が持たない……

到着位置

dice1d3=3 (3)

1.誰もいない位置

2.機械兵が徘徊している位置

3.……？アレは……AMAS？

タテオツ！

AMAS『………！』ズガガガガ！

『■■……！』

リオ会長のロボットと廃墟のロボットが戦ってる？

え、ちょっと待って！ ここって廃墟に入ったばかりの場所だからミレニアムの自治区に近くない？

それが入り込もうとしてるなんて危ないどころの話じゃ……

いや、それよりも今はあの戦闘をどうにかしないと！

dice1d3=2 (2)

1.AMASを支援する

2.何もせずに見守る

3.戦闘音が途切れた瞬間に飛び出す

………いや、焦ってはいけない

今回はあくまでも天童アリスと同種だと考えられてるロボットの調査。戦闘でボロボロになった後でそれができるとは思えない

それにAMASがもしも勝つなら、要はリオ会長の技術で抑え込めるという証明にもなる

今はこの勝負の決着がどうなるかを見守ろう

AMAS dice1d100=24 (24)

謎ロボ dice1d100=96 (96)

………ボロ負けしてる。1対1だと不利みたいですね

『■■……■■……』

……あれ？これもしかしてマズい？

私ってAMAS以下の戦闘力しかないし、今ここにいるのは私だけで、ここは廃墟というよりミレニアムの自治区で

今、あのロボットの侵略を止められるのって私だけ？

dice1d3=3 (3)

1.……やるしかないですか

2.謎ロボットが帰っていく

3.破壊されたAMASの信号を辿り、他のAMAS達が現れる

ん？アレは……

AMAS『……！』ｳｨｰﾝ

AMAS『……！』ｳｨｰﾝ

AMAS『……！』ｳｨｰﾝ

おぉ増援だ！！　どんなことにでも備えてる！ 流石会長！！

AMAS達『………！』ズガガガガ！

謎ロボ『■■……！』

これなら私の出る幕はなさそうですね！、ここで隠れて決着がつくのを待ちましょうか

AMAS dice4d100=33 77 83 62 (255)

謎ロボ dice1d100=10 (10)

圧勝！流石会長！ミレニアムは普段から会長に守られてるんですね～
……でも、最後の方はどちらかといえば相手のうごきが鈍いというか……電源が切れているみたいに見えたけど………まぁ好都合です

AMASが持ち場に戻ったらあの機体を回収しましょうか


～～～～～～～～～～


さて、改めて近くで見た感想ですが………なにこれ？

なにこの………なに？　タコ？

これがミレニアムに侵略してくるって……なんで？

………私、今からこれと天童アリスの共通点を見つけるの？

……………いや、確かに未知すぎて、天童アリスと同じ素材の可能性はあるか

とりあえず他のサンプルも探してみよう。ここでAMASと戦闘する事が多いなら、他にも素体が落ちていると思うんだけど……

動かない謎ロボの数

dice1d10=8 (8)

思ったより見つかった……流石にこんなには持ち帰れないか

……ちょっとだけでいっか
AMASの制御装置はまだ持ってるし、近くを徘徊している一体を借りて乗せていけるだけ持って帰るとしますか

一応ミレニアムの自治区だし、帰り道は工夫して誰にも見られないようにしないと………






？？「あれ？何か転がってる……ロボット？」
？？「こんな形状見た事がない……もしかして世紀の大発見！？ 持って帰って皆で調べちゃおう！」

＜エリドゥアフィリエイトスクール　執務室＞

トキ『……以上が、八尾ミアの動向となります』

リオ「そう、分かったわ」

リオ「特異現象捜査部……旧とはいえ、あの部室を使えるのは私が知る限りヒマリだけ」

トキ『………もしもミア様が計画を洩らしてしまったのであれば、早急に対応を……』

リオ「………彼女が私にとって不利益となる情報を……しかもヒマリ相手に渡すとは思えない」

リオ「そして仮にあの子が要塞都市エリドゥの建設の情報を洩らしても問題ない」

リオ「エリドゥの建設は慎重に進めて半年。大胆に進めて2ヶ月と伝えていたけど……実際のところ、要塞都市は既に9割方完成している」

リオ「……おそらく彼女はエリドゥの余った1割の予算を私が動かしていたにすら気づいていないでしょうけど」

トキ『………』

リオ「残りの調整は私の持つ"アバンギャルド君"。そしてトキ。貴方が使用する"アビ・エシュフ"と………あの子がエリドゥへと帰ってきた時に渡す"エリドゥの手”」

リオ「この3つを突破する事は理論上不可能よ」

トキ『………彼女は戻ってくるでしょうか？ 特異現象捜査部から脱出した後は自室にもエリドゥにも戻っていないようです』
トキ『連絡手段は身辺調査が入る可能性があるとミア様から絶つようにと……私達の番号は控えていますので連絡が出来ないという事はないでしょうが』

リオ「………彼女は私の味方であると信じてるわ。もし裏切ったとしても、ミア1人分の変数では要塞都市は揺らがない」
リオ「それに………」　ﾋﾟｯ


経過報告　八尾ミア
非武装の天童アリスをAMASで襲撃。特に抵抗は見られないどころか非武装状態では試作型のAMASにすら戦闘力は劣る
天童アリスの肉体は兵器ではなくキヴォトスの一般生徒と同じと思われる

だからこそ非常に危険であると考えられる。
恐らく同型の兵器がミレニアムの学区に持ち込まれた場合、誰も見分けがつかない可能性が高い

彼女が本当に兵器であるならば戦闘力を保持していなくてもその動向に注意すべきである
よって天童アリスを要注意人物として結論づける

p.s.　天童アリスの武装の情報を添付します。武装の無効化に役立ててください


リオ「ミアもアリスの危険性は認知してくれたようだから」

というわけで今日はここまで　ここまでがパヴァーヌ２章プロローグの前日譚となります

前スレ200の過去編もできれば応えたくは思うのですが……具体的にどれくらいの昔の話を？

200じゃないけど、ミアちゃんの腕が動かなくなった時の事故の回想とかが見てみたいかな。できればミアちゃん視点と会長視点の二つがあると事故の深掘りみたいなのも出来るし

やはり最終的にはリオの仲間として先生達と戦う事になりそうだな
個人的にはやっぱり最後までリオ側についていて欲しいけど

ワイ的にはどっちルートでもおいしそうだけどリオ失踪は追いかけてくれると嬉しいなって思う(ストーカー気質だしな)

>>14で信じてると言いつつ裏切られる可能性も考えてるとリオぽくていいと思った

あとヒマリの説得がリオ止めるでなくアリス守る主体で微妙に間違えてないって気分になって

ミアとリオの間の交友に関してほぼ知らないんだなって感じたわ

まあワイも詳しく知らないんだけどな

追い付いた。期待

反応があるのはすごく嬉しいと思ってる反面、日中に更新できる連休は今日までなので………流石に今日中にパヴァーヌは終わらないでしょうけど再開していきます！

＜ミレニアム　沙拂井エミの部屋＞

………これで解析完了　　あぁ～！疲れたぁ～……！！

天童アリスと同じ廃墟で見つかったこのロボットも素材自体はこの世界に存在するものなんだけど………なんでこんな事になってるんだろう？

このタコロボット、何故か外部から干渉できないように作られてる？ これだと故障した時にメンテナンスもできないけど……

数は多い。リオ会長の話だと増援も呼べるみたいだから間違いなく量産型の個体……使い捨てての尖兵？

だとするとメンテナンスする気がない構造にした理由は分かるけど、それにしては技術が惜しみなく使われるというか……内部回路を調べる事すらここまで難しいとは………

dice1d3=1 (1)

1.こればかりはエリドゥに持って帰って専門の道具を使わないと調査すら進まないでしょう

2.時間をかければ精査できるかもしれませんが……

3.私のアームをねじ込めばギリギリ入るくらいですか

とにかく外から干渉できるように作られてない。今の私だけでは全てを調べきるのは不可能…………

…………天童アリスと使われている素材は似ているようで違う。よって廃墟を徘徊しているロボットと天童アリスと同類かと言われれば違うと言える

ただ……使われている技術が不可解かつ、私の想像を超えているという点ならば一致している

どちらも外部からの干渉では内部に潜む真実に触れられないという所もそう。天童アリスも外側にネジや継ぎ目もない

……………天童アリスは兵器ではないにしろ、製造元が同じ可能性がある？

だとするとdice1d3=3 (3)

1.私が危惧していた天童アリスの量産が可能だったり……

2.………いや、私が結論づけるべきじゃない。リオ会長に報告しないと……

3.なら彼女は兵器として作られていない可能性も……！

リオ会長は兵器としての天童アリスの力を恐れている。ならば天童アリスが兵器として作られていないと証明できれば……！

…………どうやって？恐らく一番量産されているタイプであるこの個体だけでもまともに解析できないのに、それ以上の技術が用いられている天童アリスの解析をどう進められる？
本人に隠れて調査どころか、本人に協力してもらっても絶対に無理……協力内容も「体をバラバラにしていいですか？」なんて受け入れてくれるわけがない


『天童アリスは未知の存在で用途は分かりませんが、量産型戦闘兵器とは大きく異なるので戦闘兵器ではありません』
無理、こんな報告リオ会長にできるわけがない…………手詰まり？

調べれば調べる程、天童アリスの危険性だけが補強されていく…………


リオ会長……私はこれからどうしたら…………

＜ミレニアム　セミナー執務室＞

―――――――――――

リオ「あれから随分と経つけれど……解釈の結論は出たかしら？」

ヒマリ「もちろんです」

ヒマリ「アリスの正体……それは無名の司祭が崇拝する"オーパーツ"であり……」

リオ「遥か昔の記憶に存在する……『名もなき神々の王女』」

ヒマリ「………」　リオ「………」

リオ「そう、同じ解釈になったようね。つまりあの存在の本質は……」

ヒマリ「えぇ。アリス、あの子は……」

リオ「"世界を終焉に導く兵器"」　ヒマリ「"可愛い後輩"ですよね♪」

＜ミレニアム　トキのオフィス前＞

…………数時間もすれば朝日が昇る時間ですし、トキさんも休んでいる頃でしょう。呼び出すのはやめておきますか

(廃墟で徘徊している兵器と天童アリスについての関係性を記した経過報告書………間違いなく今の会長には必要ないもの)

(…………どうして私はこんなものを作ってしまったのか。こんなこと考える事自体が会長の邪魔になるのに)

……………トキさんに預けて会長に渡してもらおうと思ったけど、やっぱり持って帰ろう

トキ「何を持って帰るのですか？」

うおわっ！？ トキさん！？………っとAMAS？

トキ「貴方が依頼したのですよ。天童アリス襲撃に利用した4機を回収してほしいと」

トキ「………ギリギリ夜明け前ですか。ご無事で何よりです」

無事……なんですかね？ ヒマリさんに監禁されて、会長の計画がご破算になるという最悪の結果は回避できましたけど

トキ「ひとまずオフィスに入ってください。私達の密会が見られる可能性があります」

！！ 分かりました

エイミ「…………二人で中に入っていった。中で何を話すつもりなんだろう？」

トキさん。実は……

トキ「では、私はこれからオフィスを脱出します。貴方はこのオフィスから決して出ないように」
トキ「そして中で私と貴方の二人で密会が行っているかのように偽装してください」

……へ？

トキ「現在、会長はミレニアムタワーにてヒマリ様と天童アリスについて最終確認を取っています」

天童アリス！？

トキ「お二人とも天童アリスについては既に確信に近い形の解答を持っています……が、万が一互いの意見が合わなかった場合、ヒマリ様を拘束する必要があります」
トキ「ですので私はこれからミレニアムタワーへと赴き、リオ会長の隠し札として配備しなくてはいけません」

な、なら私も………！！

トキ「貴方はすでにヒマリ様が率いる特異現象捜査部に目をつけられています。貴方がこのオフィスにいないとなるとヒマリ様側にも増援が来る可能性が高くなる」
トキ「なのでこのオフィスで偽装工作をお願いします」

…………分かりました。リオ会長をお願いします

トキ「……了解しました。それでは失礼します」

……………てってけてって　てーってーってー……　会長お喋りセット～……

この道具はこっそち録音した会話をランダムで垂れ流す事ができる録音機なんだけど、他の道具と合わせて真価を発揮する優れもの
簡易ＡＩに接続したら簡単な会話ができる。会長生声収音機と合わせることでわずかな声のトーン違いも調べられて、会長の声色で気持ちを考えられるようになる勉強になる


流石に建物の中までは入ってこないだろうし、遠くからだと会長の声だってバレないはず………
これを使って会話して過ごしていればトキさんからの指令は達成できる………


…………………会長だけじゃなくヒマリさんも天童アリスについて確信に近い解答を持っていた。やっぱり最初から会長は全て分かっていたんだ
その上で私の意見も聞いてくれただけ……うん、嬉しい。本当は必要のない意見なのに私の調査を待っていてくれたんだから


……………会長の出した答えは分かる。トキさんが会長の元へ向かった時点でヒマリさんが出す答えも会長は分かってる
会長は………私が本当は迷ってるって事も分かってるのかな？



『貴方の考え程分かりやすいものはないわ』

会長！？…………いや、そういえば会長お喋りセット起動してたんでしたっけ

『こんな事も覚えられない様なら貴方には何も任せられないわよ』

そうですね。会長に関する事は何が何でも覚える。会長の為に行動するなんて最初に覚えた事なのに

『どうしたの？調子でも悪い？』

あぁー……それは解釈違いです。会長なら調子の悪い私を見ても気にしません

『相変わらずなのねミア。後はもう少し加減というものを覚えてほしいわ』

…………珍しい。会長が私の名前を呼ぶ会話パターンが選ばれるなんて

じゃあ珍しいついでに相談しちゃおうかな？

『相談があるなら手短にして。わざと長引かせるようなら打ち切るわ』

じゃあ聞いちゃいますね　dice1d3=2 (2)

1.私の事好きですか？

2.会長は私に何を求めていますか？

3.もし私が会長の事を裏切ったとしたらどう思いますか？

私は出来る限り会長の事を考えて行動してますけど、たま～～～に私も思うんですよ？ それでいいのかって

今の時代、機械だって自分で思考します。何も考えない機械の方が便利だって会長は思ってそうなので、私もできるだけ何も考えないようにしています

会長はどんな私を求めていますか？ 会長の意を勝手に組めるようなモノ？ 逆に何も考えないモノ？ 違う立場から物事を考えてくれるモノ？……いっそ私なんていない方が便利だったりしますか？

『…………』

『dice1d3=2 (2) 』

1.文章が長すぎます。１度の会話は100字以内に……

2.私の新しい"手"となってちょうだい

3.ミアはミアのままでいてちょうだい

…………覚えてる。これは私がエリドゥの代表になった時の言葉
会長の手はミレニアムを抱えるだけでいっぱいだから、だから私が会長の手となってエリドゥをしっかり守ってほしいという意味で伝えられた言葉

…………AIにしては言葉選びができすぎですね。後で抽選率を下げておきましょう


『顔色が悪いわ。早く病室に戻りなさい』

…………嫌です。顔色なんて見てないでしょうに

『私も一緒に戻ってあげるから。早くしなさい』

………これは解釈一致。会長はなんだかんだ面倒見がよくて………ふわぁ………

『ずっと起きて天井に張り付いていたの？………もし、睡眠不足で業務に支障を出すならエリドゥの代表を解任させるわ』

……大丈夫ですって。ちょっと今日は頑張りすぎただけで…………トキさんの為にも………まだ起きてないと………

『貴方には明日から早速動いてもらうわ。体調が万全にしておきなさい』

こんなにも……眠らせる……入ってたっけ……………………

『………おやすみなさい。明日もまた来るわ』

これは……………かいしゃく………いっ………


Zzz………

目が覚めたタイミング

dice1d3=3 (3)

1.パヴァーヌ2章5話の夜(アリスが暴走する前日)

2.6話の真っ最中(アリスが暴走している最中)

3.8話の前(アリス暴走後)

？？「…お……きな……………きなさい」

………うぅーん………もうすこしあとで………

リオ「起きなさい！！」

んにゃ………誰です………！？ 会長！？

リオ「眠るにしても床ではなく、もう少しちゃんとした所で眠りなさい」
リオ「……トキから大まかな事情は聞いてる。指令はこなしてくれていたようね」

あ、あの会長！………その指令の天童アリスの件で報告が……！

リオ「……調査はもういいわ。ついに恐れていた事態が起きてしまった以上、アリスのヘイローを早急に破壊しないといけない」

ヘイローを！？……いや、その前に恐れていた事態って……

リオ「彼女は"名もなき神々の王女"として覚醒しつつある。早急に手を打たないとキヴォトスは未曾有の災禍に見舞われるわ」

そんな………でも、天童アリスの武装・非武装時のデータからは災禍と呼べるほどのデータは……！

リオ「………珍しいわね。貴方がアリスの事をそこまで気にするなんて………もしかして、ヒマリにでも何か言われた？」

！！

リオ「図星ね。……分かったわ。落ち着いたらアリスの正体について、納得がいくまで話してあげる」
リオ「でも今は協力して、アリスを確保してエリドゥまで運び込む。それが最優先事項よ」


………分かりました

……それで具体的には何をしたらいいのですか？ 会長が恐れる程の脅威に対して戦闘力ではお役に立てるとは思えません
特殊武装もかなり消耗しちゃって……残りの稼働時間は１時間も残ってないかと

リオ「戦闘に関しては問題ないわ。AMASも揃えているし、最大の戦力としてC＆Cコールサインダブルオー、美甘ネルを連れていく」
リオ「それにネルが裏切った場合はトキも控えている。これ以上の戦力はアリスの側にはない」

リオ「そこで貴方に頼みたいのは脱出経路の確保。アリスを連れ出した足取りを辿られないように情報をできるだけかき乱してちょうだい」

………残資金はどうしますか？ 完成までエリドゥの残りの予算で足りるとは思えませんけど

リオ「要塞都市はすでに形になっている。心配いらないわ」

え？ それはいくらなんでも早すぎ………まさか会長、私に再開発計画を送る前から要塞都市の建造を始めてたんですか！？

リオ「……騙す形になって貴方には悪いとは思ってる」

いえ、別にいくらでも騙してくれていいんですけど………つまりミレニアムから回収するものは特になしという事ですか？

リオ「えぇ、その為に使えるものは全て使っていいわ」

制限時間は？

リオ「合流ポイントへの移動時間を考えると作戦開始から約1時間……と言ったところね」

それだとユウカさんに許可取りしてる時間はないか……セミナー執務室、会長のパソコンをお借りしてマザーデータに直接アクセスしていいですか？

リオ「許可します」

…………一応聞いておきます。私が捕まった時点で十中八九エリドゥが関与しているとバレます

もし、偽装工作中に私が捕まりそうになったら私の脱出を優先しますか？ それともリオ会長の痕跡消しを優先しますか？

リオ「脱出を優先しなさい。どんなに手を尽くしても、これはあくまで時間稼ぎ。いずれ尻尾は掴まれる」

リオ「それにエリドゥに戻ってからも……貴方には大事な役割がある。危険を感じたらすぐに合流ポイントへ向かいなさい」

分かりました…………じゃあ早速準備します

執務室への侵入方法

dice1d3=1 (1)

1.普通に歩いていく

2.アームを使ってのカサカサ移動で隠れながら

3.外壁をアーム登って外から侵入する

＜ミレニアムタワー　セミナー部室前＞

会長……今頃は天童アリスに元へとたどり着いた頃でしょうか？

………時間がない時だからこそ慎重に、冷静に、会長の様に的確に仕事をこなす

といっても今日のセミナーの業務は終わりの時間。セミナーの部室に誰か残ってる可能性は低い。いたとしてもユウカさんが残業をしている……そんな所でしょうか？

……特殊偽装オン。運動補助モード……いざとなったらダッシュで逃げられる

後は部屋に誰かいるかどうか……！

dice1d4=1 (1)

1.誰もいない(成功値90以下)

2.ユウカ(成功値70以下)

3.ノア(成功値50以下)

4.ユウカとノア(成功値30以下)

dice1d100=79 (79)

…………誰もいない。当然といえば当然ですね
ではこのまま執務室に入って……電気は付けない方がいいよね


……………物流データの削除。溜めておいたエリドゥ元生徒の予算申請書の承認。帳簿の並びも滅茶苦茶に並べておいて………エリドゥの予算も回収しておきましょう。これでミレニアムからの捜索に費用はかけられない

後は名簿からエリドゥの生徒のデータを削除しつつ八尾ミアの在籍データも削除を………ん？八尾ミアのデータにアクセスした履歴が……私のデータに何を書き込んで……


『アリスについての答え。本当にそれで良いのですか？』


………ヒマリさんですか
書き込んだ日時は天童アリスを襲撃した次の日……あの話の後に私のデータを……しかも、私が名簿データにハッキングするのを見越してる……

……………いけない。制限時間は少ないのだから、今は会長の為に頑張らないと！！

よし、これで終わり！ ここまで滅茶苦茶にしたらたとえヒマリさんでも１日はかかるでしょう

合流ポイントは……たしか資材搬入ルートを利用するんだっけ……特殊武装持つかな？

でも急がないと、ここまでで大体dice1d30=30 (30)　+30分

1～10.最終チェックは程々に済ませて……移動はアームにしよう

11～20.最中チェックの後に特殊武装で移動したら何とか……？

21～30.ヒマリさんの介入がないか調べるのに時間をかけすぎた……最終チェックなしで脱出するしか……！

(上記と合わせて60分を超える場合イベント)

dice1d3=1 (1)

1.物音が聞こえる(+5)

2.人の気配がする(+10)

3.部屋の電気がつく(+20)

＜ ガタッ！

ッ！？　(見られた！？)

＜ …………　ｼｰﾝ

……………　(出てこない……警備ロボット？ それともセミナーの生徒？)

（どうしますか……リオ会長の指示では優先事項は脱出。最終チェックはできてないですけど、仕方ありません）

(問題は脱出方法。今から学外へ逃げるとして、警備ロボットだろうと何だろうと見つかったらその時点で騒ぎになる。来た道は使えない)

なら逃げる先はdice1d3=2 (2)

1.……窓か

2.……天井か

3.……リオ会長の隠し通路か

この部屋の天井は以前、隠れていた私をトキさんが落とした事がある

綺麗に直されてはいるだろうけど……逆に言えばある程度負荷をかければ外せる事は判明済み

問題は……ここまでの動きを誘導されている場合。普通に登ってきたから上階の様子なんて探れてないし、逃げた先で待ち伏せされてる可能性もある

私には時間がない。罠と分かっていても進まないと会長との合流に間に合わない

だけど優先事項は脱出。捕まってしまうと元も子もない

………会長ならこういう時、スパッと決めてくれるんですけどね

dice1d3=1 (1)

1.罠かもしれないが天井から上階へ

2.罠と察して、天井から上階と見せかけて廊下へ脱出

3.いっそ騒ぎを自分から起こす事で、騒ぎすらも混乱要素にする

？？？『………』

dice2d3=2 1 (3)

1.上階にいる

2.わざと廊下で物音を立てた

3.騒ぎを起こそうとすると予想していた

もう１時間は経過してる………いざ、天井へ！　　ｶｻｶｻｶｻ……

～～～～～～～～～

(上から入った事もあるし、侵入経路は分かってる。出口はあの辺りに……)

＜ …………　ｼｰﾝ

(物音はしない。電気もついてない………いや、迷ってる暇はない！！)

………誰もいない？よかった、ただの取り越し苦労で……

？？『そう、本当にただの取り越し苦労だった方がよかった』　ﾊﾟﾁｯ

……！！　(電気が……！)

…………誰ですか？

dice1d3=1 (1)

1.エイミ

2.ノア

3.チヒロ

う～んこのエイミの強キャラ感ありそうな流れ

エイミ「また会ったね」

……！！ヒマリさんの部下の……！

エイミ「ミア、少し聞きたい事がある」

…………悪いんですけど、これから私は会長とデートの約束がありましてね。ヒマリさんのせいで遅れそうなんですよ

エイミ「！！ 部長は下にいるの？」

いませんよ。なんで会長の執務室にヒマリさんが自分から行くことがあるんですか？

エイミ「とぼけても無駄。………部長がどこにいったのか教えて」
エイミ「もし話してくれたら、ミレニアムから逃がしてあげてもいい」

とぼける？ そっちこそ私の名簿データにあんなもの仕込んで……アレで私が止まるとでも思ったんですか？

エイミ「……名簿データ？」


(……どうしますか。直接戦闘では勝ち目はなし。移動時間を抜いても10分は遅れてる)
(どうせ会長との繋がりはバレてるんだし、AMASを動かしてもいいけど……ここまで持ってくるには時間がかかりすぎる)

エイミ「 (そういえばこの人は部長が消えた日の夜、リオ会長のボディーガードのオフィスに入ってったきりだったっけ) 」
エイミ「 (もしかしてリオ会長から何も聞かされてない？) 」

エイミ「もし、本当に部長を行方を知らないとしても、何も知らされずに痕跡を消しに来た可能性はある」

エイミ「悪いけど部長が見つかるまでは拘束させてもらうね」

それは勘弁していただきたいですね。デートに違う女性を連れて行きたくありませんから

エイミ「……言っておくけど、余裕がありそうな口ぶりをしても、それが虚勢なのは分かってる」

エイミ「貴方の戦闘はリオ会長のドローンを操作しているだけ……直接的な戦闘力が皆無なのは分かってる」

エイミ「そして……私はあんなのが2.3機来たところで絶対に負けない」

……………だから誰にも見つかりたくなかったんですよ

エイミ「……最後にもう一度だけ聞くね。ヒマリ部長の居場所を教えて」

dice1d3=2 (2)

1.………知っていても教えません

2.………知りません。最初からそう言ってるでしょう

3.………執務室まで降りてください

(予定時間は……30分近くオーバー。もう会長も合流地点に到着して、私がいない事に気づいた頃合いでしょうか？)

(手持ちのタブレットは連絡を切ったまま……番号は覚えていますけど、逆探知されかねない以上使えない。増援も無理)

…………詰みですね。ですが最低限の役割は果たしましたし、色々好都合なのも分かりました

エイミ「好都合？」

今、ヒマリさんはミレニアムにおらず、行方が分からない………ならリオ会長の要塞は１ヶ月経っても追えません。いえ、追わせません！

エイミ「……… (要塞……) 」

私は何も喋りません。リオ会長の事も、エリドゥの事も、何の為に何をしたのかも！

そうしている間に会長は天童アリスのヘイローを破壊します！！

エイミ「部長がアレだけ言ってくれたのに、まだそんな事を言ってるの？」

それがリオ会長が望む未来へ繋がるなら……！！

エイミ「………」

エイミ「………うん。部長の事を知ってなくても拘束しておいた方がいいみたいだね」

………特殊武装オン

エイミ「止めておいた方がいい。いくら体が動いても運動もまともにしたことがない素人に私は負けない」

そんな事分かってますよ

エイミ「……手加減しないから」

ミア dice1d100=76 (76) +60(運動＋戦闘+特殊武装)

エイミ dice1d100=76 (76)　+160( 運動(80)+戦闘(80) )

100出してもエイミの+分だけで負けるから負けイベなのかな

綺麗に揃ったな

プシュ～……

特殊武装の電源が………！

エイミ「戦闘時の思考。私の攻撃の読み。戦闘内容自体は拮抗してた。もしも私と同じ運動能力を持ってたなら、その特殊武装の差で負けてたかも」
エイミ「だけど現実はそうはいかない…………諦めはついた？」

はい、私はこんなにもやられたのに、そちらは傷の1つすらついてないのを見ると諦めもつきます

エイミ「攻撃パターンは分析したからね」

………それじゃあ後はもう好きにしてください。ここから私は黙秘しかしないので

エイミ「………拗ねた？」

拗ねてません！！

エイミ「………(この子意外と子供っぽい？)」

エイミ「それならまずは…………ん？」

…………？

エイミ「何か……近づいてきてる？」

～～～～～～～～～

前スレ >167

そのAMASには帰還命令を送っています。時間内に帰ってこなければ私にトラブルが発生したもの感知し、私個人が動かせる権限で配備させているAMAS全てが起動し、私の元へと集まります

ヒマリ『！！』

なのでハッキングを解除し、AMASを元の走行ルートで帰還させてください。これが1つ目の条件です

～～～～～～～～～

エイミ「(………もしかしてこの子の元にリオ会長のロボットが全て集まってきている？)」

……………

エイミ「………それでも数に限度はあるし、幸いここはミレニアムタワーの上階の部屋。入口は限られてる」

エイミ「いくら会長のロボットが大量にいるからといっても問題はない。出てきた所を叩く。それだけ」

…………　(いや、AMASだけじゃない。この気配は………)

AMAS達『………』ｳｨｰﾝ

トキ「コールサインゼロフォーここに」

エイミ「！！ リオ会長のボディーガード！」

トキさん！？

トキ「会長の命により、八尾ミアの身柄は渡していただきます」

トキ dice1d100=3 (3)　+ dice3d100=59 95 64 (218)　(AMAS)

エイミ dice1d100=25 (25)

トキさん！？なんでここに……

トキ「説明は後です。私に掴まってください」

えっと………力が入らないので背負っていただけると助かります……

トキ「……配慮が足りませんでしたね、では早速」


エイミ「待って！ 渡さないよ！！」

トキ「……本来であれば、私自らお相手してもよろしいのですが、今回の指令は八尾ミアを連れて速やかに退却せよとのこと」
トキ「それまではAMASがお相手を務めさせていただきます」

AMAS達『………』　ズガガガガ！！

エイミ「ッ……数が多くて……！」
エイミ「(明らかに3機纏めて入ってきた………間違いないこのドローンは八尾ミアじゃなく、この人が制御してる！)」


トキ「それでは失礼します。ミア様は振り落とされないように気を付けてください」

えっと………私のアームでトキさんをいっぱい掴んじゃう事になりますけど、大丈夫ですか？

トキ「………今だけは我慢します」
トキ「それでは……脱出しますよ！！」

AMAS達『ﾋﾟ………ｶﾞｶﾞｶﾞ』

エイミ「逃げられちゃったか。それでも収穫がなかったわけじゃない」

エイミ「八尾ミアは本当に何も知らなかった。そうなると部長の居場所はリオ会長しか知らない可能性が高い」
エイミ「そしてあの時言ってた"リオ会長の要塞"……そこに部長は間違いなく居る」

エイミ「…………プリンの賞味期限。間に合うかな」

～～～～～～～～～～～～～～

トキさんは会長と一緒に行動してましたよね？ なんでまだミレニアムに？

トキ「私は会長とアリスが無事にミレニアムから脱出するまで、ネル先輩を抑え込むという役割がありました」
トキ「二人が無事に離脱し、私もと言ったところで合流地点に貴方がいないから迎えに行くようにとリオ会長から仰せつかったのです」

それはそれは……ご迷惑をおかけしました

トキ「そちらの目的は達成できたのですか？」

そうですね、ほぼ達成と言っていいでしょう。ヒマリさんがいない今、アレをすぐに捌ける人なんていません
”私がエリドゥに転入した当初からのデータを保存している生徒”がいるなら別ですけど、データが持ち出しされた形跡はありませんでしたし、時間は稼げると思いますよ

トキ「分かりました。そのようにリオ様へと報告させていただきます」

………会長への報告ぐらい自分でやりますよ？

トキ「いえ、貴方には会長への報告を行う前にやらないといけない事があります」

？　なんですそれ？

<要塞都市エリドゥ　中央タワー>

………本当にできてる。この前視察に行った時はこんなタワー作られてなかったのに

トキ「現在アリスはこの塔の最上階でリオ会長がヘイローを破壊する準備を行っています」

ッ……とうとうやるんですね

トキ「ですがリオ会長は、間違いなくC＆Cとゲーム開発部、そしてシャーレの先生が反発し、エリドゥまでたどり着き妨害してくると見立てています」

………いや、無理です。明星ヒマリはいないんですよね？

仮にヒマリさんと同等の腕を持っていたとしても復旧には１日はかかります

トキ「それほどまでにシャーレの先生という変数が大きい。リオ会長はそう仰せられていました」

…………確かに、天童アリス襲撃計画も一度シャーレの先生に妨害されました

ですがシャーレの先生とはそれ程の脅威………いえ、会長は全ての可能性を考慮しているだけ。そうですね？

トキ「はい。なので貴方にも先生たちを迎え撃つ準備をしていただきます」

……こう言っちゃなんですけど、もう私の役目は終わりじゃないですか？ これ以上は何もできませんって

トキ「貴方に何ができるかどうかは会長に直接聞いてください」

トキ「本当に役目が終わったのかは八尾ミア様、貴方次第です」

天童アリスは最上階にいるんですよね？ 会長も最上階ですか？

トキ「いえ、指定階は dice2d5=2 5 (7)　階です」

低っ！？ このタワーのど真ん中にすら達してないですよ？

トキ「案内は以上になります。貴方はご自身の足で進んでください」

トキさんは来ないんですか？

トキ「こちらの階層にはミア様1人で訪れるようにとリオ会長より」

ふ～ん？……でしたら行ってきますね。ここまで色々と助けてくれてありがとうございました！

トキ「会長からの指令ですので」

それに最初と比べたら色々話してくれるようになってくれたし、たまに私の名前呼んでくれて嬉しかったです！

トキ「！！ それは………形式上、その方が都合がよかったからです」

それでもじゅうぶんです！ これからも一緒に頑張りましょうね！　　ｳｨｰﾝ

トキ「……………好意を持たれてはいけないと言われてきましたが、悪い気持ちではありませんね」

＜中央タワー　7Fメンテナンスルーム＞

ｳｨｰﾝ

ここは……最新型のアームに……メディカルマシーン……

こっちには大量の修理道具と、コーヒーメーカー！？………何この統一感がない部屋！？

リオ「貴方の為の部屋よ」

！！　リオ会長！！ 無事で何よりです！！

リオ「それはこちらの台詞。トキからは聞いたわ、随分無茶をしたらしいわね」

それはもう！ リオ会長の為ですから無茶だろうと無謀だろうと何だってやりますよ！！

リオ「……そう」

それで結果なんですけど……

リオ「待ちなさい。トキから報告は後回しだと聞かされてないかしら？」

会長の指令の話より大事なことなんてあります？

リオ「あるでしょ。もっと大事なものが……こういえば分かるかしら？」

リオ「八尾ミア。今すぐ着ているものを全て脱ぎなさい」

！！　あぁ～！ アームのメンテナンス！！

リオ「そうよ……特殊武装もそうだけど、ここ最近酷使する事が多かったでしょう？」
リオ「ちょっと早いけどアームのメンテナンスをするわ。服を脱いでベッドにうつ伏せになりなさい」

は～い♪ いや～会長に診てもらうのも久しぶりな気がしますね～♪

リオ「そうね。後、いつも言ってる事だけど……」

メンテナンス中に手元が狂ったら危ないから私からの無駄なお喋り禁止。会長からの質問には最低限の言葉で返す……ですよね？

リオ「分かってるならいいわ」


～～～～～～～～～～～


リオ「………結局特殊武装のアームは使わなかったの？」

はい。手を動かす感覚で使う背中のアームと違って、外装からアームを出すって感覚が慣れなくて

リオ「そこは要改善ね………はい。15番が終わったわ。違和感は？」

ちょっと待ってくださいね…………………はい。大丈夫です

リオ「では次ね……16番の道具は……」

………いいんですか会長？天童アリスのヘイローを……

リオ「無駄なお喋りは禁止したはずよ。まずは黙ってメンテナンスが終わるのを待ちなさい」

…………… (時間稼ぎはやった。アームのメンテナンスをそれこそ10周やっても、ここの座標すら特定するのは難しいはず)

(だけど引っかかる。シャーレの先生という大きな変数もそうだけど………)

～～～～～～～～～

トキ「ですがリオ会長は、間違いなくC＆Cとゲーム開発部、そしてシャーレの先生が反発し、エリドゥまでたどり着き妨害してくると見立てています」

～～～～～～～～～

(それに加えて特異現象捜査部のエイミさん。ヒマリさんの後輩というヴェリタス………そこは関わってくるだろう)

(だけどそれ以前に、注意すべき人物を見逃しているような………)

＜ミレニアムタワー セミナー部室＞

ユウカ「会長が、アリスを……？」

ノア「最近、裏で何かを進めてる気配はありましたけど、そんな事になっていたのですね……」

ユウカ「会長……一体何を企んでいるのかしら」

ユウカ「アリスを誘拐してヘイローを……破壊？ 意味が分からないわよ！」

"ユウカ、ノア、お願い。 リオがアリスをどこに連れて行ったのか、調べてほしいんだ"

ユウカ「分かりました。セミナー内部の情報を確認してみます。リオ会長の痕跡が残っていると思いますので」
ユウカ「任せてください！全力をあげて協力します！」


ユウカ「えぇっと………な、なにこれ！？」

ノア「どうしたんですかユウカちゃん？」

ユウカ「ノ、ノア………これは私の見間違いかしら……？」

ノア「見せてください………！？」
ノア「予算申請がこんなにも……しかも全てが認証済み……完全に借金状態になっていますね」

ユウカ「それだけじゃないわ。これは空売りの申請……これは架空の土地への申請……これなんて10年前に終わった事業への援助……！！」
ユウカ「ありえない……！こんな申請、会長が1人でやるには度を越しすぎてる！！」

ノア「………ユウカちゃん。問題は予算だけじゃないようですよ」

ユウカ「まだ何かあるの！？」

ノア「生徒の名簿データが滅茶苦茶になっています。最近エリドゥからの転入生が多かったので身体検査をした時のデータが元々ミレニアムに在籍していた生徒のものと混ぜこぜになっています」
ノア「この子なんて苗字と名前が混ざって………これでは個人認証システムが機能しなくなります」

ユウカ「これも会長がやったっていうの？ アリスちゃん誘拐に何の関係があるっていうの！？」

ノア「…………」

ユウカ「あぁ……しかも操作されているのはほとんどがエリドゥの子達ばっかり………エミさんに何て説明したらいいのよ……」

ノア「エミさん…………沙拂井エミさんのデータは……残っていますね」

ユウカ「残ってなかったら大問題よ！」

ノア「…………ユウカちゃん。エミさんは身体検査を受けていましたっけ？」

ユウカ「受けなかったわよ。ロボットアームでの移動が基本だから体力テストなんてできないし、本人も周りを怖がらせるだけだって言って断られたわ」

ノア「エミさん以外に受けていない生徒はいませんでしたよね？」

ユウカ「そういうことはノアの方が覚えてるでしょ？ 私もそう覚えてるわ」

ノア「…………ここを見てください。データは飛んでいますが、身体検査を受けていない生徒が２人います。ミレニアムの生徒もエリドゥの生徒もほぼ全員が受けているものをたった２人だけが受けていません」
ノア「１人は沙拂井エミさん。ならばもう１人は……一体誰なのでしょうか？」

ユウカ「確かに気になるけど……会長の居場所と関係あるの？」

ノア「………これがもし抜けているのがエリドゥの生徒だったとしましょう。この生徒はエリドゥの学籍を持った上で生徒として振る舞わなくて私達に気づかれない」
ノア「エミさんと出会った日に、会長からのメールで送られていた"外部からの侵入者"の恰好の隠れ家となるとは思いませんか？」

ユウカ「！！」

ノア「そしてその外部からの侵入者の目的がセミナーのデータにアクセスし、こうしてデータを荒らす事だとしたら？」

ユウカ「だとしたら……とんでもなく迷惑なタイミングでやってくれたわね！？ 急いで会長の痕跡を探さないといけないっていうのに！！」

ノア「そうあまりに会長にとって都合が良すぎる展開………だとすると続けてもう一つの可能性も考えられます」
ノア「外部からの侵入者の正体はリオ会長の味方で、追手を避けるためにわざとデータを荒らした。その内容までは指定されなかったのでリオ会長でもやらないような、とんでもない自体を巻き起こしてしまった」

ユウカ「ノアは会長が他所からそんな悪人を連れて来たって言うの！？ 仮にそんな外部の人間が入ってきたとしても、学園内はおろか、セミナーのデータにすら触れないわよ」

ノア「…………そこで最後の、これは最も嘘であってほしい可能性です」

ユウカ「なに？」

ノア「それはリオ会長にとって都合のいい存在で、会長自らが外部から誘致した会長の味方」
ノア「ミレニアムにもエリドゥにもどちらの名簿にも属さず行動できる言わば透明な存在」
ノア「そしてセミナーのデータ……主に予算と生徒名簿に干渉できる」

ノア「まだ分かりませんが、このデータを復旧した後に残った1人が架空の存在であれば、その生徒こそが犯人だという可能性が高いです」
ノア「ですが………もしも……もしもです。"沙拂井エミ"という存在の方が架空だった場合………！」

ユウカ「！？待ってノア……！それは……！！」

ノア「……今すぐ沙拂井エミさんを探し出すべきです。どちらにせよエリドゥの名簿の件はお話する必要がありますから」

ユウカ「確かにエミさんは会長から指名されてセミナーの役員としての権限も持ってるし、ここに来てからの立場は会計補佐……」

ノア「そもそも彼女は転入してすぐに会長とメールでやりとりをしていました。外部の人間が持っているには不自然なほどに」

ユウカ「でもエリドゥアフィリエイトスクールはミレニアムの附属校よ？ 会長が気にかけてもおかしくないんじゃない？」

ノア「だから最後の可能性なんです。これはあくまで私の妄想にすぎないですから」

ユウカ「なんでそこまでエミさんを疑ってるの？」

ノア「会長からの指示はエミさんと業務上の関係のまま協力しつつも失礼な態度を取って好感を持たせず、極秘でエリドゥからの転入生の中に混じる外部からの侵入者を精査してほしい……」

ユウカ「……改めて聞くと凄く複雑ね」

ノア「………そう。複雑すぎます。なのでこの依頼の一部はエミさんを庇う為に急遽用意したものだと考えていました」
ノア「附属校の代表を庇う為だけに会長が動くとは思えませんが、それが今日の為だとするならば合点がいきます」
ノア「そう考えると好意を持たれてはいけないという最初の指示も納得がいきます。嫌っている相手の動向なんていちいち追わないですからね」

ユウカ「…………私はまだ信じられないけど……行ってみましょう。エミさんの元へ！」

＜ミレニアム　沙拂井エミの部屋＞

ユウカ「エミさんいますか？ ちょっとエリドゥの名簿の件でお話がありまして……」　ｺﾝｺﾝｺﾝ

ノア「………マスターキーを使いましょう」

ウィーン

ユウカ「相変わらず何もない部屋……あれ、工具箱も消えてる？」

ノア「何か隠しているかもしれません。手分けして探しましょう」

～～～～～～～～

ユウカ「………！？ ノア！！これ……！」

ノア「何か見つけましたか」

ノア「！？…………これは……」

ユウカ「これって……ゲーム開発部を襲ったっていうロボット？ もしかしてこれはエミさんがあの事件を……！」

ノア「……そうではないようです。作成やメンテナンスというよりも解剖……調査した後が見えます。どうやらエミさんもこの事件を追っていたようですね」
ノア「………？ これは調査書ですか？」


『天童アリスは未知の存在で用途は分かりませんが、量産型戦闘兵器とは大きく異なるので戦闘兵器ではありません』


ノア「…………」

ユウカ「どうしたのノア？」

ノア「…………これは、少なくとも先生達に見せておく必要がありますね」

＜エリドゥ中央タワー　7Fメンテナンスルーム＞

リオ「………はい。これでおしまい」

メンテナンス終わりました？……ん～……疲れた～……！！

ありがとうございましたリオ会長！！ やっぱり会長のメンテナンスが1番です！

リオ「そのままベッドで横になってなさい。作戦時間になったらまた声をかけるわ」

え～！ せっかく二人きりなんですからお話しましょうよ～！

ほら、せっかくそこにコーヒーメーカーがあるんだし、二人で一服してもバチは当たりませんって！

リオ「………ならせめて服を着なおしなさい。火傷するわ」

おっ？ って事はコーヒー飲んでいくって事です？

リオ「一杯だけよ。ブラックでいいわね？」

もちろん！ 会長もお好きですもんね

いや～ 会長がデレてくれて嬉しいな～♪

リオ「そのなんでも思った事を口に出す癖、なんとかならないの？」

直しません！ だって会長はちゃんと好きだって言わないと分かってくれませんからね～♪

リオ「アームの動きが敏感になってるかもしれないわ。気を付けるのよ」

はーい…………　ｺﾞｸﾘ

リオ「………」

さて、今日は何の話をしますか？ 好きな食べ物の話でもします？ それとも好きな人の話でもします？
私の好きな人はリオ会長なんですけど……

リオ「聞かないのね」

えー……仕事の話をしたがらなかったのは会長じゃないですか？
だからわざわざこっちのモードで喋ってるのに……

リオ「アリスのことじゃないわ。エリドゥについてよ」
リオ「私は貴方が全面的に協力してるにも関わらず、エリドゥの開発を無断で一気に進めた」

それは別に……驚きましたけど、少し考えたら分からなくもないですし

リオ「貴方にアレだけの事を頼んでおいて、なお私は先生がアリスを回収しに来る可能性は95％だと思っている」

つまり5％分の働きはしたわけですね？よかったー！

リオ「そしてアリスのヘイローを破壊するとまでは伝えていなかった」

………それも必要であるならば

リオ「………やっぱりアリスの事になると言い淀むのね」

リオ「もう作戦は最終段階に入りつつある。貴方はもうアリスについて何も調査しなくてもいいし、思わなくていい」
リオ「貴方はあくまでも私の部下で、これから行う非道も破壊も全ては私のせいであり、責任があるのも私。アリスについて何も気に病む必要はないわ」

…………いいえ、私は会長と共に進みます。善も悪もない。会長が良しとしたのならその道は私が開きます
もしも天童アリスのヘイローを破壊する必要であるなら………私が破壊します

リオ「………」

…………"手を汚す"って言葉がありますよね？ 会長にとって好ましくない事は全て私の"手"で叶えます。好きなだけ汚してください。そして………使えなくなったら捨てても構いません

リオ「私は使い捨てにする為に貴方の"手"を用意したんじゃないわ」
リオ「貴方は生きて、これからも私を支えてちょうだい。ミア」

…………久しぶりに名前を呼んでくれましたね

リオ「……少し昔を思い出しただけよ」

じゃあ私も久々にリオって呼んでいいですか？

リオ「……7分後にトキが迎えにくる。そこでエリドゥ内における最強の盾を貴方に託す。だから………それまでは好きになさい」

ではお言葉に甘えて………リオ

リオ「何？」

せっかくだし昔話でもしません？ リオのしたい話でいいですから

リオ「やめておくわ。ミアが話し始めたら10分かかっても終わらないでしょう？」

そんな事ないですよ～！ じゃあ最初にリオがつけてくれたアームの力が強すぎてコーヒーを入れたカップを粉砕しちゃった話とか………

＜ミレニアムタワー＞

"えっと……つまりエリドゥの代表者であるエミをリオ手引きして引き入れた代わりに、エミがリオの脱出を手引きしたって事？"

ユウカ『エミさんとリオ会長の間で秘密のやり取りがあったのは間違いありません。考えたくはないですが可能性はじゅうぶんあります』

"エリドゥアフィリエイトスクールの生徒名簿からは確認できないの？"

ユウカ『それがエリドゥのデータが丸ごと消失してしまっていて、生徒名簿どころか代表の名前、学園の位置すらこの世から消えてしまっていて確認が取れないんです』

ユウカ『間違いなくエリドゥアフィリエイトスクールという学園自体は存在していました。この点からも代表であるエミさんが怪しいと……』

"………確かに怪しいね"

ユウカ『現在、ノアが記憶を頼りにエリドゥの名簿の戻し作業を行っています。時間はかかりますが、必ずもう1人いる架空のエリドゥの生徒を調べます』

ユウカ『私も協力したいのですが……私はすぐに予算書や債券の調整をしないとミレニアムが破産してしまうので……すみません』

"気にしないで。後は私達でなんとかやってみるから"

ユウカ『ありがとうございます。リオ会長と……アリスちゃんをよろしくお願いします』

ユウカ『また何かあったら通信します。それでは失礼します。先生』

"あれ……また通信だ。今度はノアから……"

ノア『先生！ 沙拂井エミさんは偽名でした！彼女の本名は八尾ミアです！』

"ちょ、ちょっと待ってノア！落ち着いて？"

ノア『す、すみません。急いで伝えなければいけないと焦ってしまいました……』

"それにしてもユウカの話だと、時間がまだまだかかりそうだと思ってたけど"

ノア『私もそう考えていたのですが………とある生徒名簿の備考欄の文章ですが……読みますね？』


ノア『アリスについての答え。本当にそれで良いのですか？』


"……アリス！"

ノア『気になって調べてみたところ、この生徒が身体検査を受けていない生徒で間違いありませんでした』
ノア『つまり沙拂井エミと八尾ミア。この二人の内、どちらかが架空の生徒となるわけですが………間違いなく彼女は八尾ミアです』

"どうして言い切れるの？"

ノア『前に一度だけリオ会長にミレニアムに来て初めて作った製作物についての話を聞いた事があります』
ノア『ミレニアムに主席で合格したリオ会長の発明品。それは腕の不自由な生徒の為に作られたロボットアーム。送られた生徒の名は……八尾ミア』

"同じ名前……！"

ノア『そして先生は知らないかもしれませんが、彼女はロボットアームがなければまともに動けない程に体が弱く、私が知るエミさんの特徴と酷似しています』
ノア『間違いありません。沙拂井エミという偽名でミレニアムに潜入していた生徒こそが八尾ミアだったのです』

"でも名前が分かってだけだとアリスの居場所は分からないんじゃ……"

ノア『はい。なのでここからは専門家の方にお任せします』

"専門家？"


ハレ「………なるほど。確かにここから私達の仕事だね」

コタマ「話に出てきた八尾ミアがエリドゥの代表なのは間違いないでしょう。もし他の代表がいたら校内でトラブルになりかねませんから」

マキ「後は会長からロボットアームを送られて話題になった生徒なんだよね？ 病院で過ごしてた時期もあって症状も分かってる」
マキ「これだけ条件が揃ってるならミレニアムやエリドゥのデータがなくても、過去の八尾ミアの動向を追う事はできるよ！」

”本当に！？”

ハレ「うん。後は八尾ミアが活動している痕跡を追っていくだけで彼女の活動拠点が分かる。それが恐らくエリドゥじゃないかな」
ハレ「もし、エリドゥ以外に拠点を構えているのなら名簿はともかく、所在まで私達に隠す必要はないからね」

コタマ「ただし、こちらも少し時間はかかります。ここまで用意周到に情報を操ってきたお二人です。八尾ミアの過去についても何か手を加えてる可能性はじゅうぶんあり得ます」

マキ「だけど絶対にアリスちゃんの居場所は私達で見つけるから、先生たちは他の対策を進めて！」

"うん、ありがとうみんな！"

＜要塞都市エリドゥ　？？？＞

トキさんが迎えにきてくれたので3人で中央タワーを後にする

どうやら私に渡したいというものは非常に大がかりなもので、中央タワーにはしまい込めないらしい

リオ「ここよ」

案内されたのは巨大な1つの建物………ん？何か見覚えがある気がするけど……

リオ「ここは要塞都市が完成するまで私達が利用していた施設……エリドゥアフィリエイトスクール本体を利用したわ」

へぇ～！！ もしかして私の為に残してくれたんですか！？

リオ「その方が使い勝手も分かりやすいと思っただけよ。それに執務室は改造してある」

それが私専用の秘密兵器ですか？

リオ「えぇ、それこそが "エリドゥの手" 」

エリドゥの手………

リオ「この力の使い方はしっかり覚えて………できれば最低限の起動で済ませて頂戴」

リオ「私達の本当の敵はシャーレの先生でもC＆Cでもない………"名もなき神々の王女"なのだから」

…………分かりました。リオ会長の"手"としてやれるだけの事はやってみます！

＜ 数十分後 ＞

リオ「そう、そこで引きあげて」

はい！！……………ぐぅっ！！

リオ「全部降ろして」

はい！！……………ふぅ………ふぅ………！

リオ「この調子だと5つが限界ね。なら基本、動かすの3つまでにしなさい」

はい…………でもこの力……いえ、この設備は……！

リオ「えぇ、3つだけでも十分な脅威になる。この要塞もより強固なものになるわ」

……………これを作るのにかかった費用、想像するだけで要塞都市の比になりません

セミナーの予算の3割は最低必要です……

リオ「…………」

会長……いつからこの事態に備えていたのですか？

リオ「それを気にする必要はないわ。大事なのは今備えが万全であること」

リオ「全てが終わって解決する……そうすれば私はどんな罰でも受けるつもりよ」

………ならその時はお供しますね

リオ「…………私は中央タワーに戻るわ」

リオ「トキ、そしてミア、最後に1つだけ直接伝えるわ」

トキ「はい (会長がミア様の名前を呼んだ……？) 」

はい？

リオ「シャーレの先生達は必ず今日中にアリスを取り戻しに来る」
リオ「だけど私が目標を達成できる可能性は99％……備えは万全、後は実行するだけ……だから」

リオ「後はまかせたわ」

トキ「イエス マム」

……分かりました。必ず、会長の事を守ってみせます！


リオ「………」
リオ「トキは侵入者の監視を続けて、ミアはここで待機しながらエリドゥの掌握を続けなさい」

リオ「以上よ」　ｶﾂ…ｶﾂ…ｶﾂ…

………トキさん、会長の顔見ました？ 会長、あれちょっと照れてますよ

トキ「………私には分かりかねます」

私の言葉で照れてくれてたら嬉しいな～♪

よーし！せっかくだし頑張って活躍して後で会長にいっぱい褒めてもらお～っと！

トキ「………ご無理はなさらないよう」

私の事気にしてくれるんですか？トキさんも最初に出会った頃と比べると少し優しくなってくれて嬉しいです！

うんうん、やっぱり私トキさんの事も好きになりそうですよ♪

トキ「"エリドゥの手"は使いすぎると消耗するものだと忠告しているだけです。私は貴方の事をむしろ嫌っていますから」

相手が嫌いでも私が好きだったらそれでいいんですよ♪

トキ「……………１つお聞きします。何故そこまで他者に愛の言葉を囁くのですか？」

はい？別に誰でもってわけじゃないですよ？リオ会長は特別です

う～ん理由……dice1d3=3 (3)

1.リオ会長は頑張ってるのに誰も評価してあげないから？

2.リオ会長は愛されるべき存在なのに誰も愛してないから？

3.リオ会長が誰からも好きだって言われてないから？

トキ「………はい？」

だっておかしくないですか？あんなにもかっこよくて、凄くて、皆を影から守ってて、たった一人で悪に立ち向かってるんですよ？
そんな人を悪人だとか変わり者だとか自分勝手だとか独善的だとか………会長を嫌う声は多いのに誰も会長の事を好きだって言わないんですよ？

実は心の中では会長に感謝してるんです～とか、会長の見えないところで助けられたけど面と向かって言うのは恥ずかしいから～とかもあるかもしれません
でも、私は病院の外に出てからそんな言葉ほとんど聞いたことがありません。聞いたとしても社交辞令だったり、予算を求めたゴマスリだったり………おかしいと思いませんか？

トキ「…………」

だから私が誰よりもたくさん愛を伝えるんです。別に会長に応えてほしいわけじゃない。ただただリオ会長が好きだから
見た目も中身も考え方も、やる事成す事ぜ～～んぶがリオ会長を模ったものなら、そのぜ～～～んぶを私は愛したい。好きだと伝えたいんです

だから私はぜ～～んぶを知って、ぜ～～んぶを好きだと伝えて………そして知ってほしい。会長は本当は誰からも好かれるべき存在だって、誰にも分かってもらえなくていいから、会長自身がそう思ってほしい


一応まだまだ理由は言えますけど……ひとまずはこれくらいですかね？
どうですか？答えになりましたか？

トキ「………えぇ、分かりました」

ならよかったです。………っと長い時間呼び止めてしまいましたね

トキ「では私も持ち場に戻ります」

はい、共にリオ会長をお守りしましょうね！！

トキ「………では最後に私からも一言だけ」

はい？

トキ「ミア様がリオ様を大切に思うように、リオ様もミア様を大切に思われています」
トキ「どうか決して無理はなされないように」

………今回も形式上ですか？

トキ「はい。形式上都合がよかっただけです。………それでは失礼いたします」　ｼｭﾊﾞ!


…………う～ん。そんな事言われたら私も色々考えちゃいますよ？

リオ会長が去って、トキさんが去って、1人になった
監視システムからの連絡はまだ入ってこない。普通に考えたら来ないかもしれない

だけど、もしも本当にシャーレの先生とやらが大きな変数を持ち、リオ会長の障害となるなら………私が守らないといけない


時刻は昼過ぎ。会長の話では今日中………決着がつく



日が落ちそうになっても連絡は来ない。普通なら警戒も緩む

星が昇りはじめても連絡は来ない。無人機も動かない時間。普通なら諦めたのだろうと結論付ける


そして建物の明かりが消え、日付を超えようという時間。普通なら勝利を確信するであろうそんな時間帯に



ビー　ビー　ビー


要塞都市エリドゥの最終決戦が始まろうとしていた

というわけで本日はここまで！　次回からはいよいよエリドゥ決戦編です！

ですが……明日からは普通にお仕事があり、仕事先では規制がかかってるので昼更新は難しいです……すみません

>>76

ミアはあくまで会長が望む手段となりたく、会長に何も言われずとも行動出来る程に同程度の思考力を持ち、同じ思考であるためにも昔からずっと観察しました

ですが実際はアリスについては非常な決断をくだせず、天童アリスを兵器として処理したいという思いが残っています

どうにもそれが甘くて～～～とは、本当は会長の思う通りに天童アリスを兵器と処分するという思考・覚悟を持てずにいる事を自分の甘さだと悔み、その事をヒマリに看破された為、特異現象捜査部では言い返さなかった事を反省しています

なので

そして会長の思考にできるだけ寄り添えるように、会長の全てを観察しました　←これは過去から今までの話

………どうにもそれが甘くてヒマリさんに色々言われてしまいましたけどね　←これはついさっき、ヒマリ達にアリスの話をした時の話

というつもりで書いてました！