今回は苦手だという声が多い分数のジャンルから、分数どうしの掛け算の出題です。
分数の計算は難しいけど、掛け算なら簡単だと思う方もいるかもしれません。
しかし、この掛け算は最後の最後である操作を忘れてしまい、△もしくはバツになってしまうことが非常に多い問題です。
その操作と忘れないようにするコツをしっかり思い出していきましょう。
問題
次の計算をしなさい。
2/5×15/8
答えが出たら、もうそれ以上計算できないかどうか確認してみてください。
解説
この問題の答えは「3/4」です。
答えを「30/40」としてしまっていたら、△もしくはバツになってしまうことが多いので気をつけてください。
では、どうして3/4になるのか振り返ってみましょう。まず、分数の掛け算の方法からです。
分数の掛け算の計算方法
1.それぞれの分数の分母どうし、分子どうしを掛け合わせる。
2.約分できるなら、できなくなるまで約分する。
この手順で解いていってみましょう。1番からですね。
それぞれの分母は5と8なので、5×8=40です。
次に分子は2と15なので、2×15=30です。この二つを答えの分母と分子にして、30/40となりました。
これで計算完了のように思いますが、ここから忘れてはいけないのが2番の約分です。
約分のし忘れで、○にならないことがとても多いので気をつけてくださいね。
30と40はそれぞれ10で割り切れるので30÷10=3、40÷10=4として正しい答えは3/4となります。
この約分を忘れないために、先に約分しておくことも可能です。キーワードは「斜め」です。
掛け算をする前に、お互いの分母と分子で約分します。
すると、約分した分母・分子ができるのでそれを使って計算します。
分母は1×4=4、分子は1×3=3なので、答えは3/4です。
まとめ
数学的には約分するタイミングはいつでも問題ありませんが、ミスを減らすことを重視するなら掛け算の計算をする前に「斜め」で約分した方が、数字が大きくなり過ぎないのでおすすめです。
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):うおうお
数学の教員免許を活かし、個別指導・集団指導の学習塾で主に数学の講師として小学生から高校生までを指導。現在は民間学童保育所で放課後児童支援員として勤務しながらフリーランスで受験指導もしている。日々、小学生の宿題指導を通して算数の魅力を深掘りし楽しく伝えている。
監修:株式会社カルチャー・プロ(公式HP / インスタグラム)
「誠実なモノづくり」を信条とし、高い専門性を有する編集者が幼児から大人向けまで幅広い年代に向けての学習教材を制作する編集プロダクション。家庭や学校、塾などで日々使われている教材だけでなく各種テストや教養系の一般書などを制作。社会や教育を取り囲む環境の変化に対応するため、新しい技術にも着目し、教育業界の未来も模索しながら、下支えしている会社。社内はフラットに意見が言い合える雰囲気で、パートナー、クライアントからの信頼も厚い。
分数の計算にもう一問挑戦!