4月にデビューした新人演歌歌手、小山雄大(21)が14日、縁の地である北海道・奥尻島観光大使に任命された。
当初は17年ぶりに同島を訪れ、奥尻町役場で新村卓実町長(71)から任命状を授与される予定だった。だが、函館空港から搭乗した飛行機が悪天候で島に着陸できず、とんぼ返りするハプニングに見舞われた。最終的には函館と奥尻をリモートで結び、大役を果たしたが、「とても残念です」と悔しがった。
奥尻は札幌出身の小山にとって特別な場所だ。4歳の頃に家族と同島を訪れたとき、夏祭りで民謡や三味線の演奏を聴いて、演歌歌手になる夢が目覚めた。「今でもはっきりと記憶しています。すごく感動して、すぐに札幌で民謡教室に通いました」と振り返る。
デビュー曲「道南恋しや」の歌詞には奥尻が登場する。島で歌うことはかなわなかったが、町長に「この曲を大ヒットさせて、必ず奥尻島を訪れたいです」と約束。「それまでに奥尻のよさを全国の皆さんにお伝えできるよう頑張りたいです」と力を込めた。
小山にはもう一つ夢がある。16日に活動を再開させる憧れの演歌歌手、氷川きよし(46)と再会することだ。
小学2年のとき、氷川の札幌公演を客席で見ていた際に本人から声をかけられた。さらに中学1年で出場した「NHKのど自慢」でゲストだった氷川と再会。「氷川さんは小学生の頃の僕を覚えてくれていて、再会後もラジオで話題にしてくれたんです」と笑顔で回想。
デビューしたことは関係者を通じて氷川の耳にも入っており、夢が実現する日も近そうだ。