大人が意外と忘れている「秒速10m→時速何km？」

速さを表す単位には、秒速、分速、時速が使われます。

この中の一つでもわかれば、単位を変換して他の速度もわかる仕組みになっています。

では、どうやって変換すればよいのでしょうか？今回は、秒速を時速に変換する問題に挑戦してみましょう。

問題

（問題）
秒速10mを時速に直してください。

正解は、「時速36km」です。

思い込みで÷60をしてしまった人は少し立ち止まって考えてみてください。

次の「ポイント」で計算のコツを確認してみましょう。

この問題のポイントは、「秒速と時速の関係」です。

まず、秒速とは何かを確認しておきましょう。

秒速とは、1秒間に進む距離を表した速さです。

秒速10mとは、1秒間に10m進む速さのことです。

同じく、分速は1分間に進む距離を表した速さ、時速は1時間に進む距離を表した速さです。

つまり、秒速10mを時速に直す問題は、次のように言い換えることができるのです。

1秒間に10m進むなら、1時間ではどれだけ進む？

ここで注目したいのが、1秒間と1時間という単位です。

お互いの単位が揃っていないので、計算がしづらくなっています。そこで、1時間を秒で表してみましょう。

1時間は60分、そして1分は60秒です。よって、1時間を秒で表す式は次のようになります。

1×60×60=3600秒

これで、先ほどの問題文は次のように変化します。

1秒間に10m進むなら、3600秒（=1時間）ではどれだけ進む？

この問題文であれば、答えを求めるのに3600秒×10mを計算すればよいと分かりますね。

3600×10
=36000m

最後に、mをkmに変換します。

1000m=1km

36000m=36km

単位をkmに切り替えて、答えが出ました。

今回の問題では、秒速を時速に直す問題に挑戦しました。

「1秒あたりに進む距離を1時間あたりに進む距離に直す」と考えれば、どのような計算をすべきかも分かりやすくなります。

速さの問題には様々なバリエーションがあるので、ぜひ他の問題にも挑戦してみてください。

文（編集）：VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。