1日外出録ハンチョウ 第12話『隠味』感想 ~カレーなるおふくろの味!~ | ツェーイーメン ~福本漫画感想日記~

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久々のハンチョウ感想。
 
取り敢えずは気になった回のみ、とは以前書きましたが・・・3か月ぶりというのは空きすぎだな(・・;)
さすがにもう少し頻度を上げよう。

 

 

 

某月某日、この日は帝愛の王である兵藤会長の誕生日!

 

地下でもそれを祝し、特別にカレーが振る舞われました。

もう2,3人帝愛のトップ生まれてくれないかな・・・!?

 
購買のラインナップにもありませんでしたし、地下の住民にとっては1年に1度のカレーになるのかな。
そりゃあ皆テンションも上がるね。
 
地味に黒服のエプロン姿も貴重だ。

 

 

しかし賑わう食堂で一人、沼川だけは何か納得のいかない表情を浮かべていました。

 

というのも・・・何年も地下にいるのですから、確実にこの日はカレーが食べられると分かっているはず。

にも関わらず、わざわざ班長は外出中でした。

 

グルメな班長がカレーより優先するものとは・・・?

 

 

 

その頃、班長は荷物を背負って山に入っていました。

 

メジロの鳴き声を耳にしながら、川へ出ると・・・さっそく準備開始!

リュックの中身は炊飯用具でした。

 

何と、今回の班長の目的はカレー作り!

この日はカレーが振る舞われると知っているからこそ、高まる欲求を中途半端なレベルで妥協したくなかったのですね。

 

仮に地下のカレーがよく出来ていても、あの空気の悪い環境で食べては台無し。

最も開放的な自然の下で頂いてこそ、100%のカレー欲を発散できるというものです。

 

そうそう・・・カイジにも話していましたが、心はゴム毬だったよね。

無理に押さえつけては反動が来る。本編からその考えは一貫している。

 

 

インド系と日本風、二つのカレーを器用に同時調理する班長。

そして2時間後、美味しそうな匂いが立ち込めてきました・・・!

 

まずはインド系、バターチキンカレーを味見。

本場の味というか、本場の人が近づいてきたよ(^_^;)
というか何で真顔なのw
 
しかしスパイスまで拘って本格的ですね。
時にはスーツまで仕立ててきたり、班長は外出券だけでなくその準備にもペリカを惜しまずに投入している。
 
貯蓄に余裕があるから、と言えばそれまでですが、散財するときはケチらず存分に使うのは大切ですね。心にも余裕を持った生活が出来ている証拠。

 

 

さらなる完璧を目指すためターメリックを追加し、炊き上げたサフランライスの上へ。

一口食べたところで、すかさず・・・

本場の味覚とガッチリ抱擁・・・!
いやいや・・・そりゃ美味いわ。確かに地下のそれとはレベルが違うね。
 
そして忘れてた・・・深夜にハンチョウの感想は拷問だったことを。
果てしなくカレーが食いたくなってきた。
 
 
チャイは名前しか知りませんでしたが、インド式のミルクティーか。
こちらも生姜にシナモンと香辛料系が入っているのでカレーとの相性は抜群でしょうね。ハチミツですから甘さも露骨ではないでしょうし、これはベストチョイスだろうな。
一口くーださい。

 

 

あっという間に完食すると、次は日本のカレーを味見。

こちらはレシピ通りの無難な出来ですが、普通のカレーはそれが一番美味いよね。

 

胃袋的にはまだ余裕のあった班長ですが、この日に日本のカレーに口をつけたのはこの味見だけ。

こちらは一晩寝かせてからが本番なのですね。

 

班長自身も一晩寝ると・・・

ナニコレw
寝袋だから仕方ないけどシュールすぎる(^_^;)
4コマ連続の芋虫班長、見れば見るほどツボにハマるんだけどw

 

 

 

翌朝、小鳥のさえずりで目を覚ました班長は、川で顔を洗いホットコーヒーで一服。

 

自然の静けさを満喫しながら、お待ちかねのカレーの準備へ。

 

おもむろに魔法瓶を取り出すと、中から出てきたのは卵。

70℃のお湯で20分つけていたもの・・・そう、

さあ・・・半と出るか丁と出るか・・・!
 
はい美味いー!
 
もうね・・・口に運ぶまでもないわ。視覚がすでに味覚を受け取っちゃってるもん。
美味という情報が空気越しに伝播してる。

 

それは班長としても同じだったようで、

冷静に考えて味覚における半と丁って何なの?w

 

まぁこの場合は半も丁も、どちらも示すところは「美味い」だろうね。
外れるわけがない。どう足掻いても当たり。
賭けたもん勝ち=食ったもん勝ち。
 
二口くーださい。

 

 

班長は二つのカレーに大満足。

そうこうするうちにタイムリミットまで数時間となりましたが、実は・・・今回のメインイベントはここから。

 

取り出したのは、ハチミツやにんにくといった種々の調味料。

これから作るのは、班長が大好きな3つのカレー・・・その残る一つ。

 

それは実家のカレー!

 

そう・・・今回、真の目的は実家の味を再現することにありました。

 

 

舌の記憶を頼りに、まずは日本風の大槻カレーにトマト缶、すりおろし生姜を投入。

すると・・・脳裏に在りし日の光景、遠くで手を振るおふくろの姿が蘇りました・・・!

 

その後も慎重に記憶をたどって行くと、

どういう事よw
こちらの接近を待ち構えていたはずが、もう向こうから寄ってくる気満々だ(^_^;)
 
どうでもいいけど、母親のクラウチングスタートからの全力疾走はあまり見たくないなw ちょっと怖いし。
 
 
そして残るは隠し味、インスタントコーヒーとカレー粉を足してみると、脳内のおふくろがロケットスタート!
これはもう、あと一押しなのは間違いないね。

 

 

いよいよ最後の一味も、班長はヨーグルトと確信。

 

これはパーフェクトだな。 三口くーださ・・・

いぅええっ!?(((( ;°Д°))))
 
 
 
 
   台   無   し
 
 
 
 
なぜ容器ごと傾けた・・・!?
何のための左手のスプーンよ!(°д°;)

 

班長は慌ててヨーグルトをすくい上げますが、時既に遅し。

半分以上がルーに溶け切った後でした。

 

 

せっかく目前まで迫っていた

おふくろの味も・・・

遠い彼方ってw ヨーグルトだけでどんだけ離れたんだヽ(;´Д`)ノ
 
そして班長はそれ誰に叫んでるの(^◇^;)
どうしようもないよ・・・w
 
おふくろさんも脇目もふらずにガン無視ダッシュ、腕の振りも、もも上げも完璧だな。
それなのにエプロン姿でスリッパ、というのが萩原さんのセンスだね。上手いなあ・・・。
 
いやー最後の最後で、詰めが甘いのはチンチロと同じか。
後日作り直せると言っても、地下のカレー日と被っていたからこそ優越感もあって美味いわけで。勿体なかったね・・・。
 
 
ただ・・・細かいですけど、最後のセリフはノーカンではなくノーカウントと叫んでほしかった。
ノーカンはあくまでアニメ版だけで、漫画の原作では一度も言ってません。星一徹のちゃぶ台返しや、アムロ行きまーす!の類。
 
この媒体は漫画ですし、やはり漫画の方の原作に合わせてほしかった。別にノーカンでも悪くないですし、ただの個人的な野暮な指摘ですけど。

 

 

そして帰りの車内で慰めてあげる宮本さん、相変わらず優しい。

 

近場で監視していて察したのか、まさか班長が事情を説明したのか、どちらにせよもはや単なる黒服と囚人の仲じゃないね。このコンビは好きだな。

 

トネガワに勝るとも劣らない、安定した面白さ。

単行本もバカ売れしているようですし、見事に軌道に乗りましたね。

 

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