算数で習う小数と分数、一見別物に見えますが、同じ式の中に登場することがあります。
ただ計算するには、ちょっとしたコツ必要なのですが……。
今回の問題に挑戦して、小数と分数を同じ式の中で計算する方法を確かめてみましょう。
問題
次の計算を分数で答えてください。
3.6×5/9÷1.8
解答
正解は、「10/9」です。
小数と分数をどうやって掛けたり割ったりすればよいか、分かりましたか?
イマイチ分からなかったという人は、ぜひ次の「ポイント」を確認してください。
ポイント
この問題のポイントは、小数を分数で表すことです。
今回の問題では、答えを分数で出すことが求められています。
よって、式の中に登場する小数をあらかじめ分数に変換してから計算を行うと、スムーズに答えが算出できます。
では、小数を分数に直すにはどうしたらよいのでしょうか。
小数の意味を考えてみると、その方法が分かります。
小数の小数第一位(小数点からすぐ右)の数字は、10分の1を表しているのでした。つまり、0.1=1/10です。
3.6は0.1の36倍の数ですから、分数で表すと36/10ですね。
同じく1.8は18/10という分数で表現できます。
では、今回の問題を分数だけで表してみましょう。
3.6×5/9÷1.8
=36/10×5/9÷18/10
分数の掛け算では、分子どうし、分母どうしをそれぞれ掛けます。
また、割り算では、割る数の分母と分子を逆にして割られる数に掛けます。
計算途中で約分(分子と分母を同じ数で割ること)ができる場合は、約分すると効率的です。
では、実際の計算過程を見てみましょう。
36/10×5/9÷18/10
=36/10×5/9×10/18
=(36×5×10)/(10×9×18)←約分する
=(2×5×1)/(1×9×1)
=10/9
これで正解にたどり着きましたね。
まとめ
今回は、分数と小数の混じった問題に挑戦しました。
分数と小数が混じった計算では、分数を小数に直して計算する方法もあります。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
次は、分数どうしの計算にもう一文挑戦!