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抱負のなりそこない

年頭の抱負を書く。しかしこの時点でまだ何を抱負とするかは決まっていない。

最初の数エントリは他人が見て何か意味を与えるようなものにはならないだろう。これは一種の儀式であり、これを終えぬことには私は何も書き始めることができない。しばらくは他者の理解を半ば放棄し、自分の思考の整理のために書く。

昨年、私は、書いた。久しぶりに書いた。そして気づいたことがある。
目の前には二つの道が存在している。

世界には二種類の人間がいる。
自らが愛されることに確信を持っている者と、そうでない者だ。

時折、そういう確信を持っていることを強く感じさせる人種に出会う。私はそういうやつが嫌いだ。そして憧れ、羨み、妬んでいる。そうでありたいと願い、そうであるかのように振る舞い、そしてその度に失敗している。

私がそちら側に行けないのは何故か。これはいわば呪いなのではないか、と感じている。
端的に言って私は愛情の存在しない環境で育った。私は自らが何ものからも愛されないこと、世界にとって不要なもの、ゴミであることを確信している。

敬虔なクリスチャンが神の存在を確信するように、宗教的な絶対性をもって自らの不要性を信仰している。正に魔術、呪いの類であって、そこに論理的な帰結はなく、故に他者の論理や感情で突き崩されることのない、私の認識世界においての絶対的な真理である。

私はこの呪いを抱えたままそちら側へ行くことはできない。また乗り越え、克服する強さも持ちあわせてはいない。ではどうするのか。殺すしかない、というのが現時点での結論だ。私の核になっている私を殺す。そんな過去はなかったものとして、明るく、朗らかに、恨み言を言わず、感じず、これからは。できるだろうか。できるような気もする。

そしてその道を選んだら、二度と私は書けないだろうな、と思う。少なくとも私にとって、殺した私にとって意味のあるものは。
私が何かを語るとき、私が何かを作るとき、その原動力はいつも憎悪だった。

続きはまた明日

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