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連濁したことばのわかちがき

複合語 に なる と 連濁 する ことば が ある。 連濁 って いう の は その 単語 の あたま の 子音 の 発音 が 有声音 に なる こと で、 文字 で いえば 濁点 が つく。 たとえば 「株式会社」 「有限会社」 と か の 「会社」 が 「かいしゃ」 じゃ なくて 「がいしゃ」 に なる こと だ。

こう いう ばあい の わかちがき を どう する か で 意見 が わかれてる みたい で、 「株式会社」 だったら、

kabusikigaisya
kabusiki-gaisya
kabusiki gaisya
って いう みっつ の かきかた が ありえる。

なに が 問題 か って いう と、 こう いう 複合語 は わかちがき と して は ある 程度 きりはなす。 漢字 の 熟語 が つらなってる もの だ と だいたい 漢字 ふた文字 ごと に きりはなせる こと が おおい。 だ から 「株式会社」 も きる って こと だ と 「かぶしき」 と 「がいしゃ」 に わける こと に なる。 ただし 連濁 した 「がいしゃ」 は これ だけ じゃ 単独 に は つかわれない から これ を きりはなさない かんがえかた も ある。

文節 で わかちがき してる 点字 の ばあい、 文節 と は べつ に 「自立語内部の切れ続き」 って いう の が あって、 ながい 複合語 を 自立 できる 要素 で きりはなす ん だ けど (点字のわかちがき」)、 連濁 してる もの に ついて は きりはなさない こと に なってる。

柴田 武 『Wakatigaki no Naze』 (日本のローマ字社) で も この こと を とりあげてて、 「私にはまだ名案がない。いまのところ,やむをえず(3)のように書いているが,どうも『ガイシャ』では落ち着かない」 って かいて ある。 「(3)のように」 って いう の は kabusiki gaisya って きる やりかた の こと だ。

でも 連濁 って もの を そんな に 気 に しなくちゃ いけない か なあ。

単語 式 の わかちがき だ と だいたい そう だ と おもう けど、 「かきやすい」 「かきにくい」 「かきづらい」 って いう の は kaki yasui、 kaki nikui、 kaki zurai って いう ふう に きりはなす。 点字 の ばあい こう いう の は くっつけて かく ん だ けど、 それ は それ と して、 この zurai って いう の は 「つらい」 の 連濁 だ。 この 連濁 を きりはなしてる ん なら ほか の 連濁 だって べつ に きりはなして も いい ん じゃ ない の か な。

わかちがき:分かち書き、分ち書き。


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2008.09.30 kakikomi; 2012.10.02 kakikae

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