日常世界にも、他界は意外とすぐ近くにある
イントロダクションこれまでは、ただでさえ昔ばなしというニッチなジャンルを取り扱っているというのに、ニッチofニッチな「発端句」「結末句」について紹介させていただいた。 しかし、どんな物語でもそうだが、冒頭の書き出しや言い出し方というのは重要である。それこそ書店でタイトルに目を惹かれ、手に取り、そしてページを捲り、目に飛び込んできたたった数行で「あ、つまんなさそう」となるか「これは、良本かもしれない」となるかは、まさに発端句のおかげだといえよう。 その大事な一番最初の掴みが昔ば