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Conversation

フワちゃんは私が司会をやっていた朝の情報番組「グッとラック」の金曜レギュラーだった。ある話題であまりにも可哀想な事件だったので、彼女はコメント出来ずにボロボロ泣いてしまった。 私は生放送の最後にこん言葉を送った。 「フワちゃん、さっきの事件でコメントを求められて泣いてしまい、何も言葉を発せなかった。コメンテーターとしては失格だけれど、人間としては正解だよ」  後に知るのだが彼女が私に好意的な理由は、数年前、まだ彼女が無名だった頃、ある人生相談バラエティ的な番組に私はコメンテーターで、彼女は相談側という形で男性の人と二人で登場していた。内容は忘れてしまったが、多くのコメンテーターは彼女を非難し、男性を擁護したのだが、何故だか私はフワちゃんを擁護したらしい。その事を彼女は強烈に覚えていて私に恩を感じていたとのこと。だから「グッとラック」にも二つ返事で出演したのとこと。  NHKの演芸図鑑で私が司会を担当した時、対談相手の一人に私はフワちゃんをあげた。この番組の対談相手は大物ばかり。それこそ演歌歌手の大御所、落語界の人間国宝など。フワちゃんが出てきて真面目な対談になるのかとスタッフは心配していた。でも彼女はきっちりと自分の話を自分の言葉で話してくれた。それも1時間以上。スタッフは感心していた。  今回の件も私に、馬鹿のことをしてしまいました、すみませんと謝ってきた。  彼女の呼び捨ては芸人としてのスタイル。  今回の出来事は許されるものではない。  これが番組内ならばギャグですむ場合もあった。現に「死ねばいいのに」なんて言葉、バラエティにはよく出てくる。  文章で送ったからNG。  ただね、嫌なのがここぞとばかり彼女のこれまでの非礼を取り上げてフワちゃん叩きを発信するタレントやコメンテーター連中。  普段から言えよ。卑怯者。  まさに水に落ちた犬を叩く。  それと批判はいいが、彼女に対してネットで罵詈雑言をいう人々。フワちゃんがやす子に言った言葉とどう違うのか?  ちなみに落語は、人間は弱いもの、間違える生き物だと教えてくれる。それを良いと言っているのではない。人間とはそんなもんだと認めてあげる。それが落語。  だからフワちゃんは今回の件、十分に反省すればいい。  そうすれば私はまたフワちゃんを応援します。
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