出版社にDDoS攻撃容疑、25歳の配管工「ストレス発散だった」…海外の代行業者を利用
海外業者を使って、国内の出版社のウェブサイトに大量のデータを送りつける「DDoS(ディードス)攻撃」を仕掛けたとして、警察庁サイバー特別捜査部は6日、大分市の配管工の男(25)を電子計算機損壊等業務妨害容疑で逮捕した。欧州警察機構(ユーロポール)が主導する国際共同捜査で日本に情報が提供され、特捜部が関与を浮上させた。
発表によると、男は2022年3月17日、海外の代行業者を通じて東京都内の出版社のサーバーに大量のデータを送って負荷をかけ、約1時間半にわたり同社のサイトを閲覧できない状態にした疑い。「ストレス発散だった」などと容疑を認めている。
代行業者は「Bootyou(ブートユー)」(閉鎖)というサイトで客を募り、月額4・99ドル(約720円)から99・99ドル(約1万4470円)でDDoS攻撃を請け負っていた。高額のプランほど攻撃の時間が長くなる仕組みで、男は月額1000円程度の契約をしていた。
DDoS攻撃を行う組織を巡っては、欧米各国の捜査機関が「パワーオフ」という作戦名で国際共同捜査を進めてきた。22年12月までに、海外の複数の代行業者の計約50のサイトを閉鎖し、管理者7人を逮捕したという。
警察庁は昨年9月に捜査に参画。ブートユーのサーバーを差し押さえた海外の捜査機関から、日本の利用者や攻撃先の情報提供を受け、解析を進めていた。
DDoS攻撃はサイバー攻撃の一つの手段として世界中で猛威を振るっており、日本の政府機関や企業でも被害が相次いでいる。
22年9月には政府のオンラインシステム「e―Gov(イーガブ)」などが攻撃を受け、一時的に利用ができなくなるなどの障害が発生。23年5月には、G7サミットが開催されていた広島市のホームページで閲覧障害が起きた。
警察庁は対策として、サイトの利用者が国内に限られる場合は海外からのアクセスの制限や、通信量を抑制するサービスの活用を呼びかけている。