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『ショート・シアター・フェス 2023』Mrs.fictions 参加辞退についての最終的なご報告』

はじめに

参加辞退以降の経緯

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昨年の 2023 年 4 月に参加を予定していたシアター・アルファ東京プロデュース『ショート・シアター・フェ

ス 2023』におきまして、参加団体の「なかないで、毒きのこちゃん」が劇場オーナー兼舞台監督から加害行

為を受け、またそれを契機として「Mrs.fictions」と「日本のラジオ」の 2 団体が参加辞退した件について一

定の結論に至りましたので、大変遅くなりましたがご報告いたします。

・2023 年 4 月 20 日「Mrs.fictions」参加辞退の経緯説明

https://x.com/Mrs_fictions/status/1648974786981232640

・2023 年 5 月 2 日「なかないで、毒きのこちゃん」被害報告

https://x.com/nakanaidedokuk/status/1653353652734803977

・2023 年 5 月 2 日「日本のラジオ」参加辞退の経緯説明

https://x.com/nihonnorazio/status/1653354158362341377

昨年より、直接の被害団体である「なかないで、毒きのこちゃん」主宰の鳥皮ささみ氏より「シアター・

アルファ東京側から第三者委員会設立の連絡があり、調査に向けてやりとりを行っている」旨の連絡を受け

ていたため、被害者に寄り添う姿勢で長らく静観しておりました。

しかし先日、シアター・アルファ東京側の本件担当弁護士より鳥皮氏に対して、

・諸般の事情により第三者委員会の調査は中止になった

・守秘義務の関係と、また本件の担当を外れたためこれ以上の事情説明や回答はできない

という旨の連絡があった、という報告を受けました。( 詳細は「なかないで、毒きのこちゃんの」からの最新

の声明をご覧ください )

これを受けて私達 Mrs.fictions は、「シアター・アルファ東京及びその劇場スタッフは信用に値しない」と

最終的な判断をし、本件に関してこれ以上の追及は行わないことを決めました。

結論は以上となりますが、Mrs.fictions としては昨年 4 月 20 日の Twitter(X) 上での声明発表後、問題の解

決と改善を期待して本件に関する積極的な発信を控えておりましたので、この結論に至るまでの主な経緯を

私達の視点から記載いたします。

2023 年

4 月 26 日 Mrs.fictions に対し、『ショート・シアター・フェス 2023』企画プロデューサー氏の記名で、シ

アター・アルファ東京の顧問弁護士からの書面がメールで届く。内容は

・Mrs.fictions の参加辞退の声明は、シアター・アルファ東京を運営する有限会社ファイナル・バロックの認

識とは相反する内容が記載されており、やむをえず法的措置を検討しなければならない

・辞退に伴う返金に関してマイナスが生じているのであれば、話し合いのうえ、精算する意志がある

・フェス終了後速やかに話し合いの場を設定したく検討している

とのこと。

5 月 11 日 先にやり取りしていた「日本のラジオ」代表の屋代秀樹氏に促される形で、アーティスティック

ディレクター氏より Mrs.fictions の Twitter(X) に DM が届く。以降 6 月 14 日まで断続的にやりとりを行う。

備考:このやりとりの公表については昨年 6 月 14 日の時点で、アーティスティックディレクター氏より「全

文掲載との事でしたら、致し方ない」と許諾をいただいていましたが、今回声明を出すにあたり全文掲載に

ついて再度確認したところ、承諾はしていないとして拒否されました。私達はシアター・アルファ東京のアー

ティスティックディレクターという職能から連絡を受けやりとりをしていたのであって、決して個人間のや

り取りをしていたわけではありませんが、ひとまず結論に至る経緯に必要な要約に留めます。

やりとりのなかで特に私達が追及したのは、3 団体の出した声明に対して

「Twitter で声明された内容と認識が違う点が見受けられた為、」( 劇場 HP 内の声明・現在は削除 )

「Twitter で声明された内容と認識が違う点が見受けられた為、」( 劇場 Twitter(X)5 月 8 日の報告 )

「起こった出来事に対する双方の認識に違いが見られ、」( アーティスティックディレクター氏の Twitter(X)5

2024 年8月 7日

Mrs.fictions

>>別紙へ続く

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備考:精算に関して、どちらのマイナスの話かは不明ですが、仮に Mrs.fictions が受けた金銭的損害の話であ

れば劇場側に補填を求める意思はないこと、また法的措置と話し合いへの参加に関しては 5 月 2 日に「なか

ないで、毒きのこちゃん」より Twitter(X) にて被害の公表があり、5 月 6 日にはシアター・アルファ東京のアー

ティスティックディレクターに就任したという方の Twitter(X) にて「顧問弁護士とは別の弁護士を介し、公

開頂いた声明文をもとにオーナー並びに関係スタッフと再度事実確認を行って参ります」との声明があった

ことから返信は留保しました。

5 月 11 日 先にやり取りしていた「日本のラジオ」代表の屋代秀樹氏に促される形で、アーティスティック

ディレクター氏より Mrs.fictions の Twitter(X) に DM が届く。以降 6 月 14 日まで断続的にやりとりを行う。

備考:このやりとりの公表については昨年 6 月 14 日の時点で、アーティスティックディレクター氏より「全

文掲載との事でしたら、致し方ない」と許諾をいただいていましたが、今回声明を出すにあたり全文掲載に

ついて再度確認したところ、承諾はしていないとして拒否されました。私達はシアター・アルファ東京のアー

ティスティックディレクターという職能から連絡を受けやりとりをしていたのであって、決して個人間のや

り取りをしていたわけではありませんが、ひとまず結論に至る経緯に必要な要約に留めます。

やりとりのなかで特に私達が追及したのは、3 団体の出した声明に対して

「Twitter で声明された内容と認識が違う点が見受けられた為、」( 劇場 HP 内の声明・現在は削除 )

「Twitter で声明された内容と認識が違う点が見受けられた為、」( 劇場 Twitter(X)5 月 8 日の報告 )

「起こった出来事に対する双方の認識に違いが見られ、」( アーティスティックディレクター氏の Twitter(X)5

月 6 日の発言 )

と再三に渡り「認識が違う」と公に発信されていることについてでした。具体的に何がどう違うのか説明と

訂正を求めましたが、あくまで「オーナーとプロデューサー間の食い違い」「具体的な発言は本人ではないの

で控える」など意味不明な弁明に終始し、具体的な説明は得られませんでした。

さらに 4 月 26 日付の弁護士書面に「有限会社ファイナル・バロックの認識とは相反する内容が記載され

ており」と明記されている「相反する内容」についても具体的な説明を求めましたが、「窓口となる弁護士が

変わった」「その旨、劇場からお詫び文と共に送らせていただく」とだけ返信があり、その後送られてきた 6

月 14 日付の弁護士書面には「相反する内容」についての説明はありませんでした。

アーティスティックディレクター氏には、現在進行形で私達の声明に虚偽があるかのように受け取られか

ねない状態をこれ以上看過しないことも再三伝えていましたが、「早急に対応を検討いたします」との発言を

最後に、現在に至るまで対応はされていません。

また、参加辞退直後から Twitter(X) 上で主に「ヴェータちゃん」等と名乗り、劇場関係者を思わせるよう

な内容で 3 団体とその周辺に対して誹謗中傷を繰り返していた悪質な匿名アカウントに関して、アーティス

ティックディレクター氏の「一先ず開示請求して欲しいと思っている」という姿勢を受け協力を申し出まし

たが、その後氏から Mrs.fictions への進捗報告は一切ありませんでした。( 後に「なかないで、毒きのこちゃん」

に対してのみ、「なりすましと受け取っている」「( 開示請求を ) 諦めざるを得ない」といった内容が送られた

ことを確認しています )

5 月 31 日 3 団体への事前連絡なく、シアター・アルファ東京 HP に、「お詫びとお知らせ」という文面とハ

ラスメントポリシーが掲載される。( 後にリンク削除 )「お詫びとお知らせ」には文責の記載がなく、「ハラ

スメント行為が生じた事実を真摯に受け止め、劇場として再発防止に向けて全力で取り組む」とし、上記の

誹謗中傷アカウントに関しては「劇場スタッフがアカウントを運営しているという事実は確認出来ませんで

した」「情報開示請求を検討しています」との記載。

シアター・アルファ東京・劇的スペースオメガ東京・共用のハラスメントポリシーは全 2 ページ、ハラス

メントの報告先として記載されたメールアドレスは誰に届くアドレスなのか記載がなく、こちらも現在はリ

ンク削除。

6 月 14 日 アーティスティックディレクター氏の記名で弁護士書面がメールにて届く。窓口となる弁護士が

変更になったこと、記載の内容はファイナル・バロックの代表者の言葉として受け取ってほしい旨とともに、

・貴団体に納得いただける十分な説明、対応ができなかったこと

・結果、公演を辞退させてしまう結果となったこと

に対する謝罪があったものの、

・貴団体に十分な対応ができるのではと考えて弁護士に対応をお願いした次第で、貴団体との連絡を打ち切

ろうなどとは毛頭考えていなかった

・結果、劇場側が貴団体への連絡を打ち切ったという誤解を招いた

といった、実状とかけ離れた認識の記載。

同日 シアター・アルファ東京 HP に謝罪文が掲載され、劇場 Twitter(X) でも告知される。文責なし。オーナー

兼舞台監督の加害行為への言及が

・舞台監督が、一部の出演団体様に語気強く発言したこと

のみで、「なかないで、毒きのこちゃん」の声明に記載された被害の大部分に言及しない形になっていた。ま

た加害者である舞台監督が劇場オーナーであることにも言及なし。

10 月 2 日 シアター・アルファ東京 HP に掲載されていた謝罪文と、ハラスメントポリシーへのリンクが被

害者側へ一切の断りなく削除されていることを確認。Mrs.fictions がリンク削除を認識したのがこの日であり、

いつから削除されていたかは不明。

備考:6 月 14 日付の弁護士書面には「複数の参加団体から要望があったためフェスのページは削除するが、

本件をなかったものにしようという意図はない。「ハラスメントについて」というページに記載が残り、適宜

更新していく」という旨の記載があるにも関わらず、3 団体に対しても一切の説明なく削除されたことを確

認しています。

2024 年8月 7日

Mrs.fictions

>>別紙へ続く

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結論

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6 月 14 日 アーティスティックディレクター氏の記名で弁護士書面がメールにて届く。窓口となる弁護士が

変更になったこと、記載の内容はファイナル・バロックの代表者の言葉として受け取ってほしい旨とともに、

・貴団体に納得いただける十分な説明、対応ができなかったこと

・結果、公演を辞退させてしまう結果となったこと

に対する謝罪があったものの、

・貴団体に十分な対応ができるのではと考えて弁護士に対応をお願いした次第で、貴団体との連絡を打ち切

ろうなどとは毛頭考えていなかった

・結果、劇場側が貴団体への連絡を打ち切ったという誤解を招いた

といった、実状とかけ離れた認識の記載。

同日 シアター・アルファ東京 HP に謝罪文が掲載され、劇場 Twitter(X) でも告知される。文責なし。オーナー

兼舞台監督の加害行為への言及が

・舞台監督が、一部の出演団体様に語気強く発言したこと

のみで、「なかないで、毒きのこちゃん」の声明に記載された被害の大部分に言及しない形になっていた。ま

た加害者である舞台監督が劇場オーナーであることにも言及なし。

10 月 2 日 シアター・アルファ東京 HP に掲載されていた謝罪文と、ハラスメントポリシーへのリンクが被

害者側へ一切の断りなく削除されていることを確認。Mrs.fictions がリンク削除を認識したのがこの日であり、

いつから削除されていたかは不明。

備考:6 月 14 日付の弁護士書面には「複数の参加団体から要望があったためフェスのページは削除するが、

本件をなかったものにしようという意図はない。「ハラスメントについて」というページに記載が残り、適宜

更新していく」という旨の記載があるにも関わらず、3 団体に対しても一切の説明なく削除されたことを確

認しています。

以上が Mrs.fictions が声明を発表して以降の経緯となります。

上記に加えて、

・6 月 14 日付の弁護士書面以降、シアター・アルファ東京側から Mrs.fictions に対する連絡(第三者委員会

の設立・誹謗中傷アカウントの処遇についてなど)が現在に至るまで一切ないこと

・匿名アカウントによる参加辞退団体への誹謗中傷ツイートを劇場公式アカウントがフェス当時積極的にリ

ツイートしていたこと、またそれに対する言及もないこと

といった事実を総合的に鑑みて、Mrs.fictions は「シアター・アルファ東京及びその劇場スタッフは信用に値

しない」と判断した次第です。「及びその劇場スタッフ」とわざわざ明言することに過剰さを感じる方もいらっ

しゃるかもしれません。しかしオーナー兼舞台監督の加害事実は公になりましたが、

・「パワーハラスメントについて、その行為を容認せず、誠実に取り組むべき問題であるとの思いで行動をし

ている」と公言したアーティスティックディレクター氏は上記対応に加え、6 月 14 日の劇場 Twitter(X) の謝

罪文告知に言及はおろかリツイートもせず、以降未解決の本件に一切の言及をしないまま活動を行っている

こと

・『ショート・シアター・フェス 2023』に Mrs.fictions を直接招致し、また「日本のラジオ」の辞退について

説明を求めた際に「恐怖を感じる」という理由で連絡を一方的に打ち切り、また「法的措置を検討せざるを

得ない」という弁護士書面を送付してきた張本人である企画プロデューサー氏から、本件に関する一切の連

絡も発信もないこと

・「なかないで、毒きのこちゃん」への加害現場に居合わせながら一切のケアを行わず、やはり本件に関する

一切の連絡も発信も行っていない劇場スタッフ

については公に言及されていません。オーナー兼舞台監督の陰に隠れ、自らの言動を顧みないままに活動を

続けている現状を Mrs.fictions は看過いたしませんし、責任を放置した時間の分だけ被害者は傷付き続け、問

題は大きくなり続けていることを認識するべきだと考えます。

【おわりに】

当初より Mrs.fictions としては『ショート・シアター・フェス 2023』の参加を辞退せざるを得なくなったこ

とに対して、劇場側に謝罪や補償を求める姿勢ではありませんでしたが、アーティスティックディレクター

氏からの DM にあった「ハラスメントには、断固戦う所存」という言葉を信頼し、1 年以上に渡り事態の好

転を期待しておりました。しかし劇場側から被害者に対して適切な対応、また問題解決や再発防止に向けて

適切な対応は示されないばかりか、結果として劇場 HP から謝罪文とハラスメントポリシーへのリンクは削

除され、第三者委員会の調査も中止になったという現状は想像しうる中でも最悪の結末であり、私達 3 団体

の行動が徒労に終わったことは残念でなりません。

Mrs.fictions はこの声明によって劇場文化が毀損されることを望んでいませんし、本件に関わる特定個人や団

体の活動がいたずらに制限されることも同様に望みません。誰にでも表現活動の自由があり、それは何もの

にも制限されるべきではないと確信しているためです。

しかし一方で、【加害者側として解決していない問題を抱えている団体や個人】に対して、それを認識しなが

ら支持したり、創作を共にしようとする態度は、新たな加害やその土壌となる環境を生む可能性があるだけ

でなく、加害を矮小化し被害者のさらなる苦痛に繋がることも強く危惧しています。

上記はあくまで Mrs.fictions 独自の見解であり、同調を求める意図はありません。制作側も観客も含めて舞台

表現に関わる一人一人が事実に基づいて個別に考え判断していくことこそが、よりよい創造環境の改善に繋

がっていくことを信じています。

最後になりましたが、辞退した『ショート・シアター・フェス 2023』内の Mrs.fictions 参加作品の観劇を予

定してくださっていたお客さまには、あらためまして心よりお詫び申し上げます。

また辞退にあたって心配や応援の気持ちを寄せてくださった方々、上演できなかった作品の代替公演を即時

提案してくださった多くの劇場さまに、この場を借りて心よりお礼申し上げます。

2024 年 8 月 6 日 Mrs.fictions

( 文責・中嶋康太 )

2024 年8月 7日

Mrs.fictions

>>別紙へ続く

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おわりに

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当初より Mrs.fictions としては『ショート・シアター・フェス 2023』の参加を辞退せざるを得なくなった

ことに対して、劇場側に謝罪や補償を求める姿勢ではありませんでしたが、アーティスティックディレクター

氏からの DM にあった「ハラスメントには、断固戦う所存」という言葉を信頼し、1 年以上に渡り事態の好

転を期待しておりました。しかし劇場側から被害者に対して適切な対応、また問題解決や再発防止に向けて

適切な対応は示されないばかりか、結果として劇場 HP から謝罪文とハラスメントポリシーへのリンクは削

除され、第三者委員会の調査も中止になったという現状は想像しうる中でも最悪の結末であり、私達 3 団体

の行動が徒労に終わったことは残念でなりません。

Mrs.fictions はこの声明によって劇場文化が毀損されることを望んでいませんし、本件に関わる特定個人や

団体の活動がいたずらに制限されることも同様に望みません。誰にでも表現活動の自由があり、それは何も

のにも制限されるべきではないと確信しているためです。

しかし一方で、【加害者側として解決していない問題を抱えている団体や個人】に対して、それを認識しな

がら支持したり、創作を共にしようとする態度は、新たな加害やその土壌となる環境を生む可能性があるだ

けでなく、加害を矮小化し被害者のさらなる苦痛に繋がることも強く危惧しています。

上記はあくまで Mrs.fictions 独自の見解であり、同調を求める意図はありません。制作側も観客も含めて舞

台表現に関わる一人一人が事実に基づいて個別に考え判断していくことこそが、よりよい創造環境の改善に

繋がっていくことを信じています。

最後になりましたが、辞退した『ショート・シアター・フェス 2023』内の Mrs.fictions 参加作品の観劇を

予定してくださっていたお客さまには、あらためまして心よりお詫び申し上げます。

また辞退にあたって心配や応援の気持ちを寄せてくださった方々、上演できなかった作品の代替公演を即

時提案してくださった多くの劇場さまに、この場を借りて心よりお礼申し上げます。

2024 年8月 7日

Mrs.fictions

文責・中嶋康太