士業の被害に合いながら生きていく

- -
国家がお墨付きを与えることで、信用出来る人と信用できない人が可視化される。これによって社会は安全になる。とはいえ、メガバンクに騙されることも多々あるわけで、信用を与えられた人間の乱暴狼藉も目に余る。士業についても、無資格とはまた別の問題、無辜の民が士業の金儲けに利用されるということがある。「この人は信用できますよ」とすると、そいつは人食い人種になる。最近は歯医者が儲からないというが、昔はすごい儲かったわけで、削ったり抜いたり、やりたい放題であった。このところ「削っても治らない」という真実が浸透したし、軽度の虫歯は再石灰化して治ることもある。もちろん虫歯は痛いので、「どうせ削っても治らない」と鷹揚に構えているわけにもいかない。「削らないほうがいい」と主張する人は、虫歯の激痛を忘れているし、むやみに歯医者を批判するのはよくない。削ると歯の寿命は縮まるが、虫歯の激痛から逃れるためには仕方ないのである。とはいえ、さして痛くもないのに削られたり抜かれたりした人も多いだろうし、こういうのは歯医者という詐欺師に蹂躙されたのである。合法的な傷害である。ひとたび削れば、そこがまた虫歯になるので、繰り返すうちに、歯が欠けた人生か、高額のインプラントを入れる人生になる。インプラントも10年くらいしか持たないから、歯の寿命について解決にはならない。弁護士とか税理士でも、やたらと仕事を引き受けて、1件1件が雑だったりするから、仕事の質が高いとは言えないし、勝手に歯を削ったり抜いたりしているのと同じ。暇なやつの方がまだマシだったりする。忙しいと優秀に見えてしまうので、行列に行列ができる悪循環で客が増えてしまう。資格があるときちんとやってくれるわけではなく、むしろ短時間で回転させる雑な仕事を増やしている。では、解決方法があるか、というと、まったく無い。本質的に人間の食べ物は人間であり、ヒューマニズムは絵空事でしかない。何処に行ってもディストピア。騙されている人を見ると「少しは自分でも勉強したらどうか」と思うが、とはいえ、自分で勉強して自己防衛するのも限度がある。そもそも業界に入って初めてわかることもある。たとえば不動産の仲介手数料は宅建業法の倍額であるのが普通である。仲介手数料ではなく、広告料とか名付けて、倍額にする。広告料でなければ、別の名称をつけて、とにかく倍額取る。不動産業者でもないのに、資格マニアで宅建の資格を取っている人がいるが、そういう人はこれを知らないかもしれない。宅建の資格を取れば不動産屋に騙されないということはない。あるいは、他人を騙すというのとは別に、過剰な保護で収益を得ている人達もいる。医者や薬剤師などがそうであろう。処方箋を書くのが医者の仕事というのも現実である。薬の悪用を防ぐ必要性については言うまでもないので筆を省くが、そのための社会的コストが非常に高いのも確かである。特に慢性病の薬をもらい続ける場合、茶番を演じるために医師と薬剤師が存在していると断じるしか無い。削らなくてもいい歯を削る歯医者よりはマシだが、処方箋のために医者に通院するのは時間と社会保険料を泥棒されているわけで、世の中こういうことだらけである。
ページトップ