やす子「自衛官時代にパワハラ疑惑」初スキャンダルを救った“早めの対応”と「業界の評判」
昨年はオリコンニュースの『上半期ブレイク芸人ランキング』でトップとなり、今年4月に発表された『2024年春!高校生最新トレンドランキング』の「好きな芸人部門」で1位に輝くなど、今最も人気の高い芸人・やす子。七三分けの髪型で迷彩服に身を包み、“自衛隊ネタ”を売りにする芸人だが、そもそも本人が元自衛官だったことはよく知られている。 【写真あり】プライベートでも”変顔!?” 人気芸人やす子が見せた「意外な表情」 そんな彼女に突如降って湧いたパワハラ疑惑。自衛官時代の後輩隊員が、当時やす子に受けた仕打ちを『週刊文春』(6月6日号)で告発した。 同誌によれば、当時やす子と同じ駐屯地に配属された後輩隊員が、深夜に宿舎でやす子から 「自衛隊辞めてしまえ」 「消えろ、消えろ、消えろ」 と罵倒され、掴みかかられたのだという。後輩隊員は、それが原因でうつ状態になり、結局自衛官を辞めることになったという。 過去のこととはいえ好感度も高い女性芸人がイメージからは想像できないパワハラをしていたとなれば、非難の声も上がり、芸能活動に支障をきたすことになるだろう。出演番組もCM出演も増えてきていただけに、ダメージが心配されていたが、意外にも“無風”状態だ。 人気が沸騰し出したタレントが、過去の過ちや悪行を告発されることは、芸能界ではよくある話。好感度が高いタレントほど、ひとたびスキャンダルに見舞われると、受けるダメージは大きく、リカバリーに時間がかかるのが一般的だ。 記憶に新しいところでは、お笑いコンビ『アンジャッシュ』・渡部建がいる。キー局でバラエティ番組を担当するプロデューサーが話す。 「スキャンダルの内容にもよりますが、発覚した直後の対応、つまり“初期消火”に失敗すると後が大変になります。顕著な例が渡部さんですね。報道された内容は静観できないえげつない話でしたので、業界内では即会見を開いて謝罪するべきだという意見が多かった。 しかし彼はそれをせず、グダグダして、そのままテレビにサプライズ復帰しようとしていたことまで発覚してしまいました。これでは救いようがないです」 しかし、中には傷が小さくて済む場合もある。 お笑いコンビ『EXIT』兼近大樹も過去に犯罪歴があることが明らかになった。 兼近の場合は、犯罪歴という本来なら渡部とは比べ物にならない重い過去だが、兼近は言い訳はせず世間の非難を受け止め、真摯な姿勢で謝罪していた。ネット番組では 「許されたいわけでもないですし、『更生をした』とかいうつもりはまったくないです。僕が死んだときに自分を好きでいられたら、そのとき『更生したかな』って思えると思うので」 とコメントしている。前出のプロデューサーは、 「これらの言葉から兼近さんが自分が犯した過ちに“生涯向き合っていく”という覚悟を決めた様子がうかがえます。そのあたりが、世間からの反発をかわしたのでしょうね」 と分析する。 そして、やす子だが、『文春』の取材に対し事務所を通じて、こう答えている。 《後輩への指導を頼まれ、注意をしに行きましたが、配慮に欠けた行動をしてしまい、嫌な気持ちにさせてしまったことがあったのであれば、大変申し訳なく思っております。自分自身を振り返り、より思いやりを持って行動していきたいと思います》 これを受けて、大手芸能事務所の幹部はこう言う。 「この記事を読んで、やす子そのものより自衛隊の体質に問題があると思った人も多く、ネットでも非難の声は少なかった。100点とは言えませんが、彼女がきちんと謝罪コメントを出したことで、この問題は完結したと思います。 欲を言うと、言い訳は一切せず全面的に自分が悪いとして、尚且つ『文春』を通じて、告発した女性に直接謝罪すればよかったと思います。これ以上告発者が出てこなければ、問題なしでしょう」 素早い対応と真摯な姿勢が功を奏して彼女はノーダメージで済みそうだ。そして、実はやす子には、芸能界で長く活躍するのに“最も必要とされる要素”も備わっていたから、というのは前出のプロデューサーだ。 「芸能界は入れ替わりが激しいので、今人気でもすぐにピークが来て飽きられることが多い。急激に人気者になった人ほど落差は大きいものです。その中で生き残っていくのに、何が大事かというと一緒に仕事するスタッフに気に入られることです。 世間で好感度が高いタレントでも、売れてくると現場で上の人には腰が低くても、ADやアシスタントに横柄な態度をとるタレントもいます。そんな人たちは何かあると、現場スタッフにそっぽを向かれてしまいます。逆に天狗にならず謙虚でいるタレントは皆に好かれ、上下を問わず“あの人とまた仕事したい”と慕われますから、窮地の時も助けてくれる人が多いのです」 芸能界だけではない。いざというときは“人間性”がものをいうーー。 取材・文:佐々木 博之(芸能ジャーナリスト) 宮城県仙台市出身。 31歳の時にFRIDAYの取材記者になり、数々のスクープを報じてきた。 その後も週刊誌を中心に活躍。 現在はコメンテーターとしてもテレビやラジオに出演中
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