「選挙コンサル指示で入金」 大石知事「迂回献金」疑惑 自民県議が証言 長崎

2024/08/07 [11:00] 公開

2022年 知事選を巡る資金の流れ

2022年 知事選を巡る資金の流れ

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長崎県の大石賢吾知事の政治資金収支報告書問題で、2022年2月の知事選で自身の後援会などを通じて286万円を大石氏の後援会に入金した自民党県議が6日、長崎新聞の取材に応じ、「大石氏の選挙コンサルタントの指示で振り込んだ」と語った。286万円については県議側を通じた医療団体からの「迂回(うかい)献金」との疑惑があり、この資金の流れを巡り大石氏に近い関係者が関与していた可能性が浮上した。
 大石氏は5日の県議会全員協議会で、一連の資金の流れを誰が考え指示したのか問われ「複数の選対関係者に確認したが、正確な経緯の把握に至っていない」と答えた。県議は知事選で大石陣営の選対本部長を務めており、県議の証言が明らかになったことで大石氏に詳細な説明を求める声があらためて上がりそうだ。
 県議によると、大石氏の後援会で直接の受け取りが禁じられている医療法人の寄付について、選挙コンサルから「県議が代表の政党支部で受け入れてほしい」と依頼があり「違法性はない」と説明を受けて承諾した。医療法人など9団体から計286万円の寄付を受けた後、県議自らの後援会を経由し、大石氏の後援会へ振り込むよう指示を受けたと言う。
 県議は当時、候補者の大石氏と各地を巡って支持を訴えており、「ほとんどが外回りだった。(迂回を)誰が考えたのかは分からない」と話した。
 選挙コンサルは取材に「お答えできない」と話している。