更新日
2024/06/18
キャリアSNS・YOUTRUSTが、ビジネスの世界でお手本にしたいゲストの方をお招きし、双方向にコミュニケーションするトークイベント、「ユートライブ」。第2回目となる今回は、ライブ配信サービス「SHOWROOM」を運営する前田裕二さんにご登壇いただいた。
ベンチャー企業の代表としての仕事の他、執筆業やメディア出演など各方面で輝かしい活躍をされている前田さん。人に与えられた時間は同じはずなのに、どうして前田さんはいくつもの方面で実績を残せ、常に斬新なアイディアを生み出し続けられるのだろうか。
今回前田さんへのインタビューを行うのは、株式会社YOUTRUST 代表の岩崎由夏。実は、前田さんと岩崎はDeNA時代の元同僚という間柄だ。
DeNAでの活躍を身近で見ていた岩崎だからこそ抱いた数々の疑問に対して、前田さんから“すごい回答”をお答えいただく
※この記事では、イベントの内容を一部抜粋してお届けします。
登壇者:前田裕二さん SHOWROOM株式会社代表取締役社長 早稲田大学政治経済学部を卒業後、外資系投資銀行UBSに入社。2013年5月、DeNAに入社。同年11月に仮想ライブ空間「SHOWROOM」を立ち上げる。2015年8月に会社分割によりSHOWROOM株式会社設立。2017年6月には初の著書『人生の勝算』を出版し累計11万部超のベストセラー。近著の『メモの魔力』は、発売2日で17万部、現在72万部突破(電子版含む)。 モデレーター:岩崎由夏 株式会社YOUTRUST 代表取締役CEO 大阪大学理学部卒業後、2012年株式会社ディー・エヌ・エーに新卒入社し、新卒・中途の採用を担当。2016年子会社ペロリに経営企画・採用として出向。採用担当として経験を積む中で、転職エージェントのビジネスモデルや求職者にとってフェアでない転職市場に違和感を覚え、起業を決意。「信頼される人が報われる転職市場に」というミッションのもと、2017年株式会社YOUTRUSTを設立。プライベートでは1児の母。
<目次> ・前田裕二流・時間の使い方とは? ・前田裕二流・仕事に向き合うマインドとは? ・メディア出演を事業にどう活かす? ・前田裕二はなぜ、周りから愛されるのか? ・リアルイベントではもっと登壇者の“すごい回答”が聞ける!
岩崎いわく、前田さんはDeNAに勤めていた頃から日中はもちろん、夜中に連絡をしてもすぐに返事が帰ってきたのだそう。そのため、「前田さんはいつ寝ているんだろう」と社内でも話題だったのだとか。
その後、前田さんはSHOWROOM株式会社を設立し、現在もメディアへの露出などを積極的に行っている。会社員時代よりもさらに忙しい毎日を送っていると想像できるが、いったいどのような時間の使い方をしているのだろうか。前田裕二流・時間の使い方をまとめてみた。
平日の睡眠時間は3時間!
そもそも、前田さんの一日は他の人より長い。平日は睡眠時間を約3時間しかとらないというのだ。「今の時代には合わないのはわかっているのですが……」と苦笑いをする前田さん。なぜ、前田さんは短い時間睡眠をキープしながら働き続けるのか。そこには、「インプットの時間を確保したい」という強い思いがあるのだそう。
アウトプットは、インプットしたものの中から生まれる。インプットが枯渇すると良いアウトプットを生み出せなくなる。
良質なアウトプットの質を継続的に担保するため、前田さんは1日に1冊は本を読むのだそうだ。日中はメディアへの出演、登壇、会議、メールへの返信などアウトプットの比率が高くなってしまうことから、比較的連絡系タスクが落ち着く明け方4~6時の時間をインプットのために確保しているのだと言う。
短い睡眠時間を維持することで、人よりも活動時間が長い前田さんだが、時間の“量”だけでなく“質”にもこだわっているのだそうだ。
・成長速度を高めるため、人の10倍はアウトプットを出す
・それを実現させるためには、同時並行で複数の物事を考えられるようになる
前田さんは、常に“10倍”のアウトプットを目標として意識しているのだと言う。例えば事業立ち上げの際、事業アイディアを10個求められるなら、その10倍の100個は出す、という具合に。
10倍というのは量に限らず、スピードに関しても同様とのこと。原則、人の10分の1の時間でアウトプットを出すことを目標にする。そのために必要なのが、 “同時並行で複数の物事を考えられるようになる”ことなのだそう。
前田さんは “目の前のアジェンダやタスクにおいては100%以上のパフォーマンスを出しつつ、同時に頭の中で別のことを複数考える”ことも可能なのだと言う。実はこの日も、ユートライブで岩崎とこの会話をしながらも、時々、成長戦略のアイデアが思い浮かんでメモをしていたとか。複数の物事を同時並行で考えられるようになると、時間あたりの密度が濃くなり、その分アウトプットの数も倍以上となる。
前田さんだからこそできる超人技かと思いきや、訓練すれば誰でもできるようになるのだそう。前田さんも次の方法で訓練したと言う。
1. 常に書くものを持ち歩く
2. 普段から同時に複数のことを考えるよう意識し、同時に思考を走らせながら、片方を書き留める
3. 1.2.のサイクルを大量にこなす
この3ステップで、誰でも同時に複数の物事を考えられるようになると言う。ちなみに、思考を書き留めた“メモ”は無理に見返さなくてもよいのだそうだ。「メモを取る理由の1つに、短期記憶を長期記憶に変えるため、というのがあります。もし余裕があれば、寝る前に書いたものを一度見返す。大事なのは、とにかく量をこなすこと」そう前田さんは話す。
何でも人より多くこなして、成果を出す。イベント中、前田さんは何度も「他の人より密度の濃い時間を生きたい」と語っていた。前田さんの仕事感の根幹には、このポリシーが大きく関わっているようだ。
さて、「睡眠時間が短く、かつ起きている時間も人の何倍も密度の濃い時間をすごす」という、一見超人的に見えるライフスタイルだが、この習慣は試行錯誤の結果、たどり着いたものなのだとか。“ワクワクしていると寝るのがもったいない”と常に感じてしまう前田さんは、社会人1年目の頃、平日休日関係なく3時間睡眠を続け、仕事中に倒れてしまったのだそうだ。その過程を経て現在は、平日ハードワークする分、休日はしっかり睡眠をとってリフレッシュすることで健康を保っており、「僕はたまたまこのスタイルが合っていた」と語る。
このライフスタイルで、なんとか健康は維持できるのかもしれない。しかし、ハードワークの日々に心が疲れてしまうときもあるのだそう。そんなとき、前田さんはどう乗り越えているのだろうか。
自分の心を上向きにさせるスイッチをいくつも持っておく。
「いくつか方法はあるんですけど、例えば好きなアーティストのミュージックビデオを観たりとか……全然すごい方法じゃなくてすみません」そう言うと前田さんは照れくさそうにはにかんだ。前田さんのように、どんなに疲れているときでも“これをしたらなぜか疲れが吹き飛んだ”という経験をしたことがある人もいるのではないだろうか。
前田さんは、自分を前に加速させてくれるスイッチを“明確に”知っていて、それを“いくつも”持っているのだと言う。安定してパフォーマンスを発揮するために、自分の感情をコントロールできる方法を把握しておくことは重要だ。その重要さを知った上で、いくつも方法を準備しておけるのは、前田さんが一度限界を突破し、自分の発火点を知っているからなのだろう。
死ぬ物狂いで働いた経験があるからこそ今の前田さんがある。しかし、身を粉にして働くことが良しとされる時代が終わりを迎えようとしている今、これからを生きる若きビジネスパーソンの働き方は、どうあるべきなのだろうか?
前田さんいわく、モチベーションの源泉は“3つ”に分けられるのだそうだ。
・プロ意識/責任感
・コンプレックス
・ワクワク
前田さんは社会人1年目の頃、この3つのうち9割が“コンプレックス”だった。しかし、「今ならば“ワクワク”をモチベーションにする環境を整える」と語る。“ワクワク”をモチベーションの源泉として働くと、良い意味で働くことと遊ぶことの境目があいまいになるのだと言う。
ワクワクが源泉だと、「楽しくていつまででもしていたい、寝るのが惜しい」状態になる。その状態で仕事をして、自分にとってフィジカルもメンタルも健康でいられるラインを探せるといい。
コンプレックスをモチベーションにして、「もっと仕事しないと」と思いながら深夜3時を迎えるのはつらかった。しかし、ワクワクがモチベーションのほとんどを占める現在は、テンションがあがって眠れないほどだそうだ。
では、どうやって「楽しくていつまででもしていたい、寝るのが惜しい」くらい“ワクワク”できるものを探したらいいのだろうか?
・“Will”を見つけたいなら、まずは“Can”を増やす
・“Can”は、“Must”から生まれる
「多くの人が、『一番最初にやりたいことを見つけよう』、つまり“Will”を見つけようとすると思うのですが、“Will”は今自分ができること、つまり“Can”の中から生まれることがほとんどだと思うんです」。前田さん自身、企画や発信、交渉を周りの人の何倍も行った結果、自分ができることが増え、その経験をもとに心からワクワクできるような事業を思いつくことができるようになり、さらに実際に実行できるようにもなった。
そして、ほとんどの場合、“Can”は「やらなければならないこと」、つまり、“Must”から生まれると言う。
「例えば、今有名なプロスポーツ選手も、最初からスーパープレイができたわけではないはず。毎日コーチに言われた“Must”の練習メニューを地道にこなして、少しずつ少しずつうまくなって……。きっと、上達して“Can”がどんどん増えていく段階で、『あれもできるはず』『これもできるんじゃないか』と、Canを発端に挑戦したいことが増えて、日本代表や世界を目指すようになったんだと思うんですよね。ドリブルすらまともに「できない」人が日本代表を目指そうとはなかなか思えないですよね」
“Must”から“Can”が生まれ、“Can”が“Will”を作りだす。現在、Willの塊でできた仕事に取り組む前田さんは、仕事に”ワクワク”しすぎて夜眠れないことも多いそうだ。遠足の前日、ワクワクして眠れない子どもの頃のような純粋な気持ちが、ハードスケジュールでも前田さんを突き動かす原動力になっているのかもしれない。
今や、テレビで見かけることも珍しくなくなった前田さん。経営者としての膨大な仕事もある中、メディアに出演することには、メリットともにデメリットも当然ある。しかし前田さんは、メリットの方が圧倒的に大きいと判断して、露出を増やしているのだそうだ。
前田さんが考えるメディア出演が事業に与えるメリットは、大きく“3つ”。
・会いたい人に知っておいてもらえる
・時間の価値が高まる
・言語化がうまくなる
まず1つ目の“会いたい人に知っておいてもらえる”について。
メディアへの出演を重ねたことで、全国規模で前田さんの認知度が上がる。それによって、前田さんが“会いたい”と思った人が自分のことを知っている確率は、ほぼ100%なのだそうだ。そうすると、相手からも興味を抱いてもらえる存在になっていることで、例えば企業の役員だろうと会うハードルは格段に下がる。“知っておいてもらえている”ことは、会いたい人に会えるチケットになる。「あまり認識されていない点だが、この威力は大きい」と語った。
そして、2つ目の“時間の価値が高まる”について。
例えば、ものすごく好きなアイドルがいたとして、自分のために5分だけでも時間をくれるとしたら、見知らぬ他人がくれた5分よりも、その価値をものすごく高く感じるだろう。このように、同じ“5分”でも時間を割いてくれる人の印象によって価値は異なってくる。メディアに露出すると、ある種“神格化”され、相手にとっての自分の時間の価値が高まるのだそうだ。それゆえ、営業や採用面接、投資家との対話などの仕事においても短い時間でインパクトの高いアウトプットが出せるようになる。前田さんはこの効果を、“神格性レバレッジ”と呼んでいるそうだ。
最後に3つ目の“言語化がうまくなる”について。
多くのメディアでは、出演時間が秒単位で決まっている。「10秒で視聴者に愛する◯◯の魅力を伝えてください」というオーダーもしょっちゅうだ。そうすると、徹底的に「どんなワードだと相手に伝わるか、どのワードをどこに置くと伝わるか」を考え抜くようになると言う。そのスキルが、会社のビジョンやバリューを伝える時、無駄なく印象的な言葉をとっさに考えられる力につながっているそうだ。
「人より濃い時間を生きたい」。メディア出演においても、前田さんポリシー垣間見られた。
前田さんと元同僚の岩崎は、共通の知人が多い。その知人たちはみんな、前田さんのことが好きなのだと言う。なぜ前田さんは、多くの人から愛されるのか?
僕の方がもっと周りの人のことを好きだと思っている。
そう躊躇いもなくそう言ってのける前田さんの姿から、多くの人から愛される理由が分かった気がした。この日の前田さんの衣装はYOUTRUSTのサービスカラー。「YOUTRUSTというブランドやチームが純粋に好きなんですよね、それで、自分の家の服の中で一番近い服はこれかなって選んで、今日着てる」とのこと。
さらには、相手がそれを喜んでくれなくても気にしない。「相手がどうやったら喜ぶかを考えるのが単純に好きで、それで自分の幸福度が上がる」と言ってしまうのだ。
前田さんは、どうしてそんなに人を愛するスキルが高いのだろうか?人間関係で不快な思いをしたとき、前田さんはどう向き合っているのだろうか?
・“かわいい”を口癖にする
・その人の人生を想像する
前田さんいわく、この2つを実践すると「人を愛さざるを得なくなる」のだそうだ。
自分にとって不利益な事象が起きたとして、その起こった事実は変えられない。しかし、それをネガティブに捉えるのか、それともポジティブに捉えるのかーーー自分の“解釈”はいくらでも変えることができる。例えば前田さんは、人の弱い部分を“かわいい”と解釈するで、その人に必要以上に怒らないようにしているのだと言う。
また、人生を想像するのも人を愛するテクニックのひとつ。例えば、「この人が産まれる日を家族は心待ちにしていたんだろうな。生まれたとき、お父さんは病院にかけつけて、すごく喜んだんだろうな」と、前田さんは会ったばかりの相手でも生まれた日など、その人の人生を想像するのだそう。そうすると、途端に愛おしい存在になり、些細なことでは怒りの感情は湧いてこなくなるのだそうだ。
前田さんが周りから愛される理由は、前田さんの人を愛するスキルの高さにあった。
「楽しすぎて寝るのが1秒でも惜しいものを見つける」「量を過剰にこなす」「“かわいい”と思うと愛さざるを得ない」。岩崎の疑問に対する前田さんの“すごい回答”に、「明日から早速実践したい!」とモチベーションが高まった人も多いのではないだろうか。
リアルタイムのイベントでは、他にも視聴者からリアルタイムにさまざまな“すごい質問”が寄せられ、「ここだけの話」としての“すごい回答”を沢山聞くことができた。
“すごいゲスト”に視聴者から質問を送れることで、双方向なコミュニケーションを実現できるのが、この「ユートライブ」の醍醐味だ。次回からも各界のスターとの豪華イベントを実施予定。是非、興味がある回には参加して、その熱量を感じていただきたい。次回のユートライブでは、あなたの“すごい質問”にゲストが答えるかもしれない。
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