「エコナ」成分、動物実験で発がん性物質 厚労省報告
健康への影響の恐れが指摘され販売中止となった花王の食用油「エコナ」について、厚生労働省は26日、エコナの含有成分「グリシドール脂肪酸エステル」がラットの体内で発がん性物質に変化するとした実験結果を食品安全委員会に報告した。
食安委は今後、人体に影響があるかどうかを審議、最終的な結論を出す。花王広報部は「途中経過であり食品安全委員会の審査に協力していきたい」と話している。
報告によると、グリシドール脂肪酸エステルを経口摂取したラットの血液中に発がん性物質「グリシドール」が検出されることを実験で確認。摂取の30分後に濃度が最高となった。
海外でも発がん性物質への変化が指摘されており、花王は昨年10月、エコナの特定保健用食品(特保)の許可取り下げを申請、受理された。同9月からすでに製造販売を中止している。〔共同〕
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