登録日:2024-06-18 (火) 13:00:40
更新日:2024-07-27 (土) 21:41:34
所要時間:約 15 分で読めます
▽コメント欄
Tag: UNDERTALE Chara Gルート キャラ 死亡 バターカップ 悪役? サイコパス サイコパス←どちらかといえばソシオパス 復讐 ほんもののナイフ ロケット ハートのロケット ふるびたダガー 不気味 234桁にも及ぶダメージ LOVE EXP 自殺 ネタバレ項目 ニンゲン ひとでなし 性別不詳
ここから先は読まないというケツイを持たない方、
じぶんでやらずにみてるだけのヤツら、
どうなるのかしりたいクセにじぶんではできないなさけないれんちゅう
これらに該当する方は、今すぐにブラウザバックすることを推奨します。
Chara(キャラ)とは、ゲーム『UNDERTALE』の登場人物。
性別は不明だが、この項目での三人称は便宜上「彼」とする。なお、プレイヤーからはちゃん付けで呼ばれていることが割と多い
概要
プレイヤーがゲーム開始時に名前を付ける「一番最初に地下世界に落ちたニンゲン」のこと。
名前を付ける際に「キャラ(ひらがなでも可)」もしくは「Chara(大文字・小文字は問わない)」と付けようとする*1と「ほんとうのなまえ。」という特殊なテキストが表示される。
このテキストをそのまま受け取るなら「『キャラ』が本当の名前」ということになるためにそう呼ばれているのであって、公式からこの人物がキャラと呼ばれたことはない。
ただ、チートを駆使してセーブデータの名前を空欄にしたり名前入力をすっ飛ばすと名前が自動的に「CHARA」となるので、内部データ的にもこれがデフォルトネームとなっているようだ。
なお、プレイヤーが操作する主人公は「Frisk(フリスク)」という別のニンゲンである。これが発覚するのはTPルート=2周目であり、初周で明かされることはない。
開発者のToby Fox氏としてはサプライズ演出として作っているらしく、今となっては公然の秘密だが最初の名前入力には(他に思いつく名前がなければ、と前置きした上で)自分自身の名前をつけるように推奨している。飼い猫の名前でも良いとも言ってるし*2当然ながら、作中では専ら「ニンゲン」としか呼ばれないおかげで「名前で遊ぶ」系のネタ画像を作るのが難しいとかなんとか
フリスクとよく似た短い髪に、これまたフリスクのものとよく似たデザインの横縞が一本入った長袖のシャツを着ているが、回想シーンではセピア調になっており色は分からず、顔も目元が前髪で隠れていてやはり分からない。
活躍(?)(ネタバレ注意!)
過去
201X年終わり頃のある日、イビト山の穴からキャラは地下世界に落ちてしまう。
怪我をして助けを求めていたところをアズリエル?に発見され、やがて城で一緒に暮らすようになった。
アズリエルとキャラは兄弟のように仲良くなり、両親のトリエル?とアズゴア?も彼を実の息子のアズリエルと同じくらいに可愛がった。
その様子は「幸せな家族」そのものであり、地下の世界は希望に包まれた。
…しかしその家族をひとつの悲劇が襲い、地下の世界は一気に「絶望」へと叩き落とされてしまう。
ある時キャラは重い病気にかかってしまい、治療やアズゴア達の励ましも虚しくキャラはこの世を去ってしまう。
今際の時には「故郷の村の、金色の花畑を一目みたい」と願っていたが、バリアによって地上に出ることが出来ないモンスター達にはその願いを叶えることは出来なかった。
だが、アズリエルはキャラのタマシイを取り込むことで、バリアの外へ出られるほどの凄まじい力を手に入れ、遺体を彼の求めていた金色の花畑に連れて行き横たわらせた。
しかしその様子を見た村人にモンスターがニンゲンを殺したと勘違いされ、アズリエルは攻撃を受けてしまう。
アズリエルはニンゲンを皆殺しに出来る程の力を得ているにもかかわらず、反撃せずにただ微笑み、深いケガを負いながらもキャラの遺体と共にその場を立ち去った。
だが城へ帰還する頃にはアズリエルの身体は既に限界を迎えており、チリとなって城の庭に降り注いぎ、キャラの故郷に咲いていた金色の花が、城の庭一面に咲いたのだった*3。
たった一晩で2人の子供を失った両親は深い悲しみに沈み、やがてアズゴアは「地下に落ちたニンゲンはタマシイを抜き取ってバリアを破るための力とする」という政策を立てたが、トリエルはその方針に賛成できず失踪するのだった…
本編において
その存在が初めて示唆されるのはなんと序盤も序盤、遺跡にあるトリエルのホーム。トリエルとの戦いを経験した状態*4部屋のベッドで眠ると、アズゴアの声で
<Player Name> た の む …
め を あ け て く れ !
き み は ニ ン ゲ ン と
モ ン ス タ ー の み ら い を
に な う も の …
というメッセージが見れる。*5
初見では単に「寝てないではよ先に進めろ」というメッセージに捉えられるが、しかし話の流れからトリエル戦後はまっすぐ遺跡の脱出を優先しがちであり、初見でホームに引き返すほど捻くれたプレイヤー、もしくは二周目以降で「この時この行動をしていたらどうなっていたのだろう?」と考えたプレイヤーへ向けた隠しメッセージだろうか。後者の場合は間違いなく思考がフラウィのそれだが…
トリエルとの和解方法である「にがす」連打を示されるのが彼女を殺した後リセットした時のみで、彼女のセリフが殺害の方向、和解したとしてもまっすぐ遺跡の外に出るよう誘導しているのもホームへの引き返しにくさの一つだろう。
逆に、無事にトリエルと和解でき、なおかつ彼女に一言挨拶してから遺跡を出ようと考えたプレイヤーなら初見でも気付きやすいかもしれない。
そのため、実質的に最初に存在が示唆されるのは中盤のウォーターフェルとなる。
アンダイン?によって橋を壊され、ゴミ捨て場に落ち気絶したフリスクの脳内で、アズリエルとキャラが初めて出会った時のやりとりが響くという印象深いシーンが差し込まれる。
これらから察するに、キャラのタマシイ、もしくはそれに準ずる何か(思念?)は現在フリスクの中に宿っており、彼の記憶が呼び起こされたということだろうか。
キャラとアズリエルの形見とも呼べる金色の花から作ったハーブティーは、アズゴアが好んで飲んでいるとアンダインのデートイベントで語られている。
これを飲む時のアズゴアは何を思うのか…
ニューホームでは上記の過去がこれまでに出会ったモンスター達によって語られる。
また、同じくニューホームで手に入る「ハートのロケット」は、置いてある部屋や「『ずっとともだち』とかいてある。」というフレーバーテキストの内容から考えても彼とアズリエルの遺品とみて間違いないだろう。
一周目で誰か*6を殺し、二周目のNルートでアズゴアを見逃すと、
きみをみていると…
とおいむかしに
ここにおちてきた
ニンゲンを
おもいだす…
きみのひとみには
あのコとおなじ
きぼうのひかりが
みえる
という言葉から始まる台詞を見ることができる。この言葉をそのまま受け止める場合、キャラが地下世界で暮らしていた201X年は、本編から見てかなり昔の時代のようだ。
この後、古い予言に伝わるモンスター達の救世主*7は主人公のことに違いない、という旨の台詞に続く。前述した遺跡で寝た時の台詞も踏まえると、キャラのこともまた予言の救世主と考えていた可能性が高い。
また、かつてアズゴアにタマシイを抜かれたニンゲン達の亡骸が入っていると思われる棺が並ぶ部屋では赤いタマシイの棺を調べられるのだが、それに刻まれた名前はフリスクではなくプレイヤーの名前=キャラになっている。
これは初周のプレイヤーに対し「アズゴアに負ければここに入れられる」という脅しとミスリードを誘う演出で、実際はキャラの亡骸が入っている棺である…はずなのだが、
直後に棺の中は空っぽだ、というメッセージが入る。
ミスリードを誘うなら空っぽでもおかしくはない演出とはいえ、二周目以降、これはキャラの棺だという前提で見れば明らかに不自然な演出。
果たしてこれが意味するものとは…?
しんじつのラボには彼とアズリエル達家族の出来事が記録されたビデオテープが残されており、プレイヤーはNルートでは語られない過去、そして最初に落ちたニンゲンの名前を知ることになる。
- テープ1:アズゴアとトリエルのとある夜の
ダジャレ会話。部屋が暗く何も映っていない。
「子供が出来て嬉しくてたまらないんだね」というアズゴアのセリフから考えるに、トリエルの妊娠が発覚してすぐの夜と思われる。モンスターが胎生なのかは不明だが… - テープ2:何気ないアズリエルとの日常。リクエストを受けて「ブキミなえがお」を見せてアズリエルが驚くも、レンズのキャップを取り忘れていて何も映っていない。
- テープ3:キャラはアズリエルに対してあることを覚えているかとアズリエルに尋ねる。
アズリエルがバタースコッチシナモンパイを作ろうとした際、「バター カップ1」を「バターカップ 1」と勘違いして?毒草であるバターカップ(キンポウゲ)の花を入れてしまい、アズゴアの体調を悪くしたことでこっぴどく怒られたことだ。
勿論覚えているというアズリエルに対して、キャラはカメラを止めるよう要求した… - テープ4:キャラはみんなを自由にするという目的に協力するようアズリエルに迫る。最初は泣きそうな程嫌がるアズリエルだったが、彼を信じて「あの花」を集めることになった。
- テープ5:やがてキャラは病気となり*8、アズリエルはキャラから言われた「一緒に6つ集める」という話を躊躇いながらも繰り返した。
- なお、テープ3~5についてはキャップを付けたままかどうかは言及されないが、ゲーム上の画面では真っ暗なままである。
これらの内容から考えるに、キャラの病気と死は「服毒自殺」だった可能性が非常に高い。
バターカップの毒を自ら摂取して死に、アズリエルに自分のタマシイを取り込ませバリアを抜けた後、地上で残り6つのニンゲンのタマシイを集め、バリアを破壊する…というのがキャラの計画だったのかもしれない。
このビデオのすぐ近くのモニターから読める報告書(No.4)でも、この事情を察したのか「アズゴアは見たことがないだろうが、見ない方が良い」という旨の文章が書かれている。
つまり、アルフィー、もしくは前任者とされる人物?はキャラの死の真実を知っている数少ない人物の可能性が高い。
No.8までとNo.17の報告書がアルフィーではなく前任者の書いたものと仮定した場合(この辺は関連項目を参照)、その人物はテープを一通り見た上でキャラの真意まで理解したこと、アズゴアに配慮の出来る優しい人物だったことが報告書の文面から窺える。
アルフィーの書いたものだとしても、彼女の性格上こんな残酷な真実をアズゴアに告げることはないだろう。
Pルートのアズリエル戦後、いせきの最初の花畑に行くとアズリエルがおり、キャラの人となりについて語ってくれる。
それによると詳しく語ることはなかったが、キャラは人間を憎んでおり、地上では幸福ではない人生を送っていたといい、イビト山にキャラが登ったのもそれが関係しているらしい、とのこと。
また、アズリエルがキャラのタマシイを取り込んだ時、身体の支配権は2人にあったようで、遺体を持ち上げたのはキャラの意思だったことも明かされる。
村で攻撃された時もキャラは「全力で攻撃しよう」と心の中で囁いていた(上記の通りアズリエルはただ耐えるだけだったが)らしく
「自分にタマシイを取り込ませて地上に行くよう仕向けたのも、人間への強い絶望と殺意のもと、世界を破壊したいという邪悪な思いに駆られたからだろう」
「もしもあの時反撃していたら、モンスターと全人類の間で戦争になっていた」とアズリエルは推測している。
彼の推測が正しければ、キャラはアズリエルを利用してニンゲンに復讐することを目論んでいたことになる。死際の「花畑が見たい」という願いもまた、嘘だったのかもしれない…
アズリエルも今となってはキャラとはすれ違いがあったと思い返しており、フリスクに対してプレイヤーの名前(キャラにつけた名前)で呼んでいたこと*9について「フリスクこそが理想の友人像だから、キャラと重ねて見ていたのかもしれない」「服の趣味は似てる」として、
キャラはアズリエルにとって最大の理解者ではあったが、フリスクとは違って生まれついての善人ではなかったことが示唆されている。というか、読み違えたとはいえアズゴアに毒を盛って叱られるアズリエルを笑い飛ばすあたり、元々畜生の気があったようである
Gルート
Gルートでは、一部のナレーションテキストが上記のようにキャラの独白にも見える文になっている他、モンスター達の発言を見るにフリスクの身体を乗っ取り、またニンゲンではなくなっているらしき描写がいくらか見受けられる。
淡々とモンスターを殺し、明らかに戦う意志のない者まで手にかけるその姿はまさに「ひとでなし」と呼ばざるを得ない。
コントローラーを操作する前から勝手に行動することもあり、プレイヤーの手からも離れ始めているようだが…?
サンズの「(パピルスのために)ニンゲンのフリをしていてくれ」は、こちらがモンスターに近くなっていることを示唆している…という風に捉えることも出来るし、実際アズゴアの「きみはどういうモンスターかな…?」という反応からしてもその解釈も正しいのだろう。
が、サンズの性格を考えればこの発言は「お前は(文字通りの)人でなしだ」という皮肉にも考えられる。
Gルートのパピルス戦前には「主人公の手に塵のようなものがついている」という発言があり、サンズの場合も初対面でブーブークッション込みの握手をしているため、その時に遺跡のモンスターの塵がサンズの手に付着して勘づいたのだろうか。
一応ガーソンとマフェットはニンゲン扱いしてくれるほか、マフェットに避難するように言ったモンスターは「見るからにオタクって感じのコ」らしい*10で、アルフィーにもニンゲンと認識されていた様子。
アルフィーはアニメで、ガーソンはかつての戦争でニンゲンの姿を知っていたから認識出来たのだろうか。
他のモンスターに目を向けると、パピルスは目の前のニンゲンを認識出来ず*11、最終的には『ニンゲン殺戮マシン』であるメタトンNEOが全く攻撃してこないことから、少なくともコアを抜ける頃には、生き物よりも正確なロボットの目をもってしてもニンゲンとして認識出来ていないほど残虐になっているのだろう。
アンダインも当初はこちらをニンゲンとして認識して襲いかかるが、攻撃を受けふじみのアンダイン?に覚醒する瞬間にはニンゲンではない何者かとしてこちらを始末しにかかる。
なんであれ、「LOVEが最大まで上がったニンゲン」は「ニンゲンとは呼べない怪物」なのは、キャラと長く暮らし、既に6人ものニンゲンのタマシイを奪っていた筈のアズゴアの反応を見ても明らか。
フラウィもまた主人公をフリスクではなくキャラとして認識し*12、遺跡で復活した理由について「トリエルがニューホームから亡骸を持ち出して遺跡に埋葬しており、それが何らかの形で復活したから」と推測している。実際キャラの棺が空だったのもそのためと思われる。*13
ただ、フラウィにとってキャラが復活した手段はどうでもよいらしく、再会を素直に喜んでいる。「どんなに時間が経っても離れられない運命なんだね」と発言したりもしている為、フラウィ=アズリエルにとってのキャラは最高の親友だったことは間違いない。
なお、フラウィが「ケツイ」によるセーブの力に気付いたのは「自殺をしようとした瞬間に時間が巻き戻ったから」と語るが、それを「キミと同じことをした」と表現していることから、やはりキャラの死因は自殺で間違いないようだ。*14
…しかし、キャラはそんな「かつての親友」にさえも殺意を向け始め…
ニューホームでは覚醒からだいぶ時間が経ったこともあってか殆どのナレーションがキャラの感想のようなものになっており、アズゴアの日記に「同じことしか書いていない」と苦言を呈したり、キャラの来た日に印のついたカレンダーや自室の家具にはどこか感慨深そうな様子を見せる。
人間味を殆ど感じられないGルートの主人公≒キャラだが、かつて住んでいた思い出の場所だからなのか、ニューホームでは一つ一つのものを懐かしむような、良くも悪くも人間臭いメッセージが多い。
…が、仮にも親友である筈のアズリエルのベッドを「やつのベッド」と言っているあたり、彼への友愛はとっくに失せている模様。
LOVEが限界に近いために慈愛の心がなく、親友すらも奴呼ばわりした…というのも理由としてはあるだろうが、そもそも生前の行いからしてアズリエルを利用する気満々だったため、元々人のことを「友達」と言って都合良く動かそうとするヤンキーじみた性格だったとも考えられる。
遂にLOVE…暴力レベルが最大の20となり、アズゴアはおろかフラウィにまで手をかけたことで真に残虐な存在と化した主人公の前に「彼」は現れた。
ごきげんよう。
私は <Player Name>。
礼を言おう。
お前の力で 私は死の淵から蘇った。
フリスクによく似た姿、だが緑色に黄色い横縞の、Pルートでアズリエルが着ていたものと全く同じシャツを着た、貼り付いたような笑顔を浮かべたニンゲンの子供…この子供こそが、キャラである。口調はおおよそ子供とは思えない尊大なものだが
プレイヤーがこれまで手に入れたHP、ATK、DEF、ゴールド、EXP、LV。
それらの数字が大きくなる毎にキャラの力は強くなり、そして遂に「極点」へと到達し、彼は復活した。*15
「ここにはもう必要なものはない」「こんな世界を今すぐ消し去り次へ進もう」と、プレイヤーに対してキャラは提案してくる。
そこで提案を受け入れると「優秀なパートナー」「永遠に離れることはない」とこちらを称賛するが、突っぱねると…
ほう…?
そうか…
それは興味深い。
どうやらお前は 理解していないようだ。
WERE YOU THE ONE IN CONTROL?
私に指図する立場になったのだ?
……そう言ってウボァこの世のものとは思えない不気味な顔に変貌し、笑いながらこちらに近付いて攻撃し…
画面いっぱいに数字が並ぶ、実に234桁にものぼるダメージをセーブデータに与え、ゲームそのものを破壊してしまうのだった…
まぁ受け入れたところで結局攻撃はしてくるのだが。なお、その場合はウボァの顔も見せないしこっちに近付くこともない。
破壊されたゲームは、再起動しても暗闇が続くばかり。
そんな中でも待ち続ける*16とキャラが語りかけてくる。
おもしろい。
お前は 戻りたいというのか?
みずから破壊した世界に?
こんな結末になったのは 自分のせいだというのに。
お前が この手で この世界を破壊したというのに。
その結果を受け入れられないと?
お前は 自分のしたことの つけを払わずに済むと思っている。
勝手なものだ。
では 何を期待している?
自ら全てを虐殺しゲームすらも破壊しておきながら、まだプレイを続けようとするプレイヤーに呆れたのか、侮蔑の言葉を述べるキャラ。
すると、「この世界を復活させるために私が求めるものを差し出せ」と取引を持ちかけてくる。
求めるものとは、プレイヤー(もしくはフリスク)のタマシイ。
要求をのんでタマシイを差し出せば、『UNDERTALE』は復旧され再び遊ぶことが出来るようになる。
ちなみに、ここで要求を断ると再び画面が真っ暗なままとなる。
また、Gルート2周目以降はこのくだりは省略され、ただリセットされるだけとなる。
余談および考察
- 服の色はフリスクのものの補色となっている。
- 日本語版におけるキャラのセリフは他の登場人物と比べても明らかに多いとわかるほど漢字が多用されている。
セリフとして使われている漢字は漢数字や「王」など、ドットで字が潰れにくい形のシンプルなものに偏っている*17中、複雑な形の漢字を多用するキャラの異質さが際立つ。 - 名付けの際、彼に「フリスク」と名付けてしまうと、モンスターが軒並み上位種になる*18代わりに、殺害数や行動・ルートを問わずトリエル戦のラストでウザい犬が乱入し、ギャグ的なノリの会話の後「(この続きは)Coming Soon …なの?…どーかなー…」と称して物語が終了するハードモードを遊ぶことが出来る。
真面目に考えると、最初のニンゲンの名前が「フリスク」だと、主にアズリエル周りの設定と矛盾しまくるために遺跡で終わりになるのだろう。メタ的には、Pルートまで遊んでくれた人へのご褒美か。 - Gルートをもう一周すると「お前の心は ゆがみ ひずみ 壊れている。」「もはや お前の感情は 理解できない。」「お前には "別のルート"のほうが ふさわしいのでは…?」と、プレイヤーの行動にドン引きしている様子が見られる一方で、世界の破壊に同意すると「優秀なパートナーだ」と、人格破綻者だと罵った癖にプレイヤーをパートナー認定するという一見すると無茶苦茶な発言をする。
プレイヤーに対して暗に「もうGルートはやらなくてもいい」と伝えているのかもしれない。 - ゲームそのものに攻撃を加えた際、PC版の全画面モードの場合は強制的にウィンドウモードに変更され、モンスターがダメージを受けた時のようにウィンドウが左右に揺れるという特殊な演出がなされる。
- 名前付けの際に「Name the fallen human.(おちたニンゲンに なまえをつけてください)」と指示されるが、そもそも「おちたニンゲン」はキャラにもフリスクにも、なんなら本編前に既にアズゴアに魂を抜かれた6人にも当てはまる言葉であり、上手いことミスリードを誘っている。
また、英語版の「fallen human」には「亡くなった人」という意味合いもあり、つまりこれはミスリードの他に、ダブルミーニングを兼ねた演出ということになる。 - オープニングをよく見ると、落ちたニンゲンの下に花らしきものがない。ゲームを始めて最初のエリアでは花の上に着地しているのに、である。この時点で既に「オープニングのニンゲンと主人公は別人」と示していたようにも思える。
- 「Chara(キャラ)」という名前は「character(キャラクター)」から取られていることは明らかなのだが、実は人名の発音として「Chara」を「キャラ」と呼ぶことはない。
この名前自体は海外に実在するもので、大抵は「チャラ」「カルラ」「カーラ」と呼ぶ。
しかしToby Fox氏が自ら監修している公式日本語版では、名前入力欄で特殊テキストが返ってくるのは「キャラ」であるため、日本人向けにこの発音を採用した、ということなのだろう。
なお、フォントデザインの一つに「character」というものが存在するが、骨兄弟と違いキャラの喋るシーンでこのフォントは使用されていないため、キャラの名前がフォントデザインのそれから取られている線は薄い。 - キャラとプレイヤーの関係について
キャラはフラウィ同様のメタフィクション的キャラクター…というより、フリスク以上にプレイヤーの分身としての側面を持つようにも見受けられる。
主人公の名前が「フリスク」と判明してもステータス画面の名前は最初に入れた名前のままの他、
Pルートエンディング後に再起動するとフラウィが「完全リセット」のことを教えてくれるのだが、その際にはプレイヤーのことを最初に付けた名前=キャラの名前で呼んでくる。
これらの演出から考えれば、キャラ=プレイヤー自身、と演出しているものとみて間違いない。Gルートの流れは「プレイヤーの分身」から「登場人物」として自立していく演出なのだろうか。
Toby氏が出来れば自分の名前を付けるよう推奨していることも踏まえれば、
キャラとは「UNDERTALEの登場人物」であり、同時に「"ゲームの主人公はプレイヤーの分身"というお約束を利用した存在」であるといえよう。これはフリスクにも同じことが言える。
- 実はナレーター?
先述の通りGルートでは文字が赤くなったりキャラの心情を表しているような文章に変わるナレーションだが、実は他のルートでも「内容が妙に主観的」「アズリエル戦だけ技名がやたら細かく書かれる」といった事象が起きているから、「ルートを問わず、ナレーションの正体はキャラではないか?」と言われている。
元々がメタ的な存在ということもあってかなり説得力が高く、支持する声の多い考察。そうなると、「スシのにおいがする」を始めとした、妙にウィットに富んだN・Pルートのナレーションは、やっぱりLOVEが足りないおかげなのだろうか
しんじつのラボにおけるオワライチョウの母親?との戦いではナレーションの内容とフリスクの実際の行動が合致しない怪現象が起こる。
わらいころげた。
かんぜんに ツボに はいった!
なみだが ほほを つたう。
…え?
そんなこと してない…?
アマルガムを やじった…
「みためが キショい」
「いきてるのが しんじられない」
…え?
そんなこと いってない…?
また、Pルートのエンディング中に鏡を調べると
やっぱり じぶんだよ
フリスク。
と、まるで何者かがフリスクに向けて言っているかのようなナレーションが入る。これがフリスク視点のモノローグであるならば、「やっぱりじぶんだ」などといった形で文を打ち止めにした方が自然であるにもかかわらず、である。
Pルートは「これまで同一だと思われていた主人公とプレイヤーが実は違うことが発覚する」というシナリオだが、オワライチョウの母親と戦うまでにビデオテープの部屋を必ず通ることから、この戦闘のナレーションは真実に気付いたプレイヤー=キャラの元から、フリスクが1人の登場人物として独立し離れつつある演出……なんて見方も出来るかもしれない。ビデオテープを見ずにスルーした?知らんな
ある意味ではGルートの逆である。
- Gルート時にニューホームで冷蔵庫を調べると「チョコレートはない。」と(例によって赤字で)出ることから、チョコレート系のお菓子が好物ではないか、とよく考察され、二次創作でもそのようなキャラクター設定がなされることが多い。
なお、遺跡のホームの冷蔵庫にはチョコがあり(こちらは全ルートで確認可能)、ニューホームのテキストと合わせるとなんとも言い難い気持ちにさせられる。
なお、ホームにあるチョコはフリスクの知っている有名なメーカーのものらしいので、地上のメーカーと思われる。トリエルはどういう経路で手に入れたのだろうか - Gルートのニューホームで手に入る「ロケット」だが、他ルートだと同じ箱から手に入るのは「ハートのロケット」という別の装備であり、「とりもどした」というメッセージから彼のアイテムであることが窺える。
「実際は同一のアイテムだが、Gルートでは(ほんもののナイフ/ふるびたダガーを含め)価値観が変わっているから名前が違うのではないか」という考察はかなり有名。メッセージからして元々の所持品だったようである。
ステータスの違いは…まぁサンズ戦の仕様を考えるとほぼおふざけとして設定しただけだろうが、チートで他の戦闘に持ち込めば数値はちゃんと反映される。ほんもののナイフはともかく、ロケットは一部イベントの固定ダメージ*19を除いて全てのダメージが1に抑えられるほど。
なお、テミーの店での買取価格も違う理由は不明。まぁテミーのことなので深く考えては負けである。Nルートのものは251~315G、Gルートのものは501~628Gで売れる。 - 没データ絡みの話
本作の画像ファイル内には「キャラと同じ服装で、顔が影で隠れているニンゲン」というものがある。
チートでデバッグモードを呼び出し、鏡や水溜まり、アルフィーのラボのモニターなどの「映るもの」にプレイヤーを映すとこの姿が現れる。フリスクの中のキャラが漏れ出しているような演出に見えるが、どこで使われる予定だったのだろうか?
なお、このデザインは『DELTARUNE』の主人公・クリスのライトワールドにおける姿と酷似している。
没エリアの中にはウォーターフェルの草むらで虫取りをする姿の見えない人物がいる「Room123」*20というものがある。
そこでのセリフはいくつかパターンがあるが、その中にこんなものが。
すみません…
はい あなたです…
シマシマのシャツの…
その おともだち…なんとかして
もらえませんか…?
だから…あなたの うしろにいる
ひとですよ… ブキミな
えがおを うかべた…
と、フリスクの後ろにいる「誰か」に酷く怯える様子を見せる。
本作において「不気味な笑顔」を見せる人物はキャラ以外にサンズやフラウィも該当するが、作中でも度々示唆されるフリスクの中に宿っていると思しき描写から「キャラはフリスクに背後霊のように取り憑いているのではないか」という考察がある。
ちなみに、もう一度話しかけると
あれ…?
どこへ きえたんだろう…
と返ってくる。
なお、この没部屋は番号に「6」が含まれていないため後ろに立つ「おともだち」がガスター?絡みの人物である可能性は低い…が、「123」という数字はそれぞれの数字を足してもかけても「6」になるため、キャラではなくガスター、もしくはその関係者という可能性もある。ただ、ここに来て突然「6」を直接使わず計算させるのか?という疑問点もあるため、結局この後ろにいる「おともだち」の正体は謎である。
没データなのに何故かわざわざ和訳されているのも不気味である。*21
- テーマ曲について
よく「キャラのテーマ曲は『Megalo Strike Back』である」とされるが、これはアンダーテールの二次創作ゲームにおける話であり、キャラにはテーマ曲というのは用意されていない。強いて言うなら「彼のテーマ」をアズリエルと共有している、といったところだろうか。
では『Megalo Strike Back』はなんなのかというと、これはToby Fox氏がMOTHER?シリーズのファンアルバムである「I Miss You - EarthBound 2012」に提供した曲のひとつであり、『MOTHER2 ギーグの逆襲』タイトル画面での、ギーグ?が地球に襲来するシーンのBGM『The Evil Giygas Attacks!』をベースとしたリミックス曲である…といっても、原曲のフレーズがイントロや間奏部でちょっと使われている程度で、殆どがオリジナルのフレーズで構成されているのだが。
曲名を意訳すると「誇大した逆襲」と、アズリエルの推測やGルートでの行動と符号していなくもない題名になっている他、コミカルながらも不安を煽るような特徴的な曲調がキャラを連想させるために二次創作で採用された…のかもしれない。
なお、『MEGALOVANIA』を踏襲した題名なのはToby氏も認めている。
- グッズでは
存在そのものがネタバレの塊であるためか、公式グッズへの出演は非常に少ない。
あるとすれば、LPレコードサントラの1枚目のジャケット(A面:遺跡)に落下しているキャラがひっそりと描かれていたり、ネタバレ上等のタロット風カードで「悪魔」のカードとして収録されている(名前部分はノイズで塗り潰されている)くらいのもの。
なお、配役が悪魔なのはGルート二周目クリア時に「名を呼ばれれば現れる悪魔」と自称しているからだと思われる。
DELTARUNEでは
アンテとよく似た世界のデルタルーンには、流石にキャラ本人はCHAPTER2現在の時点では登場していない*22ものの、代わりに主人公として服装や家族構成がキャラとよく似ているクリスが登場。*23
ちなみに、図書館の本にある「にんげんのおせわのしかた」という、なんとも闇しか感じないタイトルの本の貸し出しカードにはトリエルが何年も前に何度も借りていたというこれまた闇の深い事実が明らかとなる。これには流石のクリスも急いで本を閉じるほど。そういえば、本作にはクリス以外のニンゲンの姿が見られないが…?
各チャプターのラストに見せる奇行もGルートでのキャラを彷彿とさせるが、果たしてクリスの正体とは?キャラとは何か関連があるのだろうか?
追記・修正はバターカップの花を食べながらお願いします。
キャラとの取引によって復元された世界。
そんな世界で、地上に出たフリスクと仲間達。
しかし…?
ある夜、トリエルはフリスクの部屋にバタースコッチシナモンパイを置く。
本来であれば彼女が部屋を出た時、扉が閉まると同時に画面が暗転する筈だが……?
AH HAHAHAHAHAHAHAHAHA!
データ復旧の取り引きでタマシイを明け渡したことで、フリスクの身体はキャラに乗っ取られてしまった…
地下世界の仲間たち。
トリエル、サンズ、パピルス、アンダイン、アルフィー、アズゴア…
彼らとの友情を記した写真。
……しかし、写真に写っているのはフリスクではなくキャラであり、仲間たちの顔は赤いペンで塗り潰されていた……
- キャラの笑い声はフラウィ、及びフォトショップフラウィのものをさらにスロー再生したもの。
- 『THE END』のシーンで流れるBGMは遺跡のマネキン戦のBGMをスローにしたもので、曲名は「In My Way」(サントラ未収録)。アレンジ元がマネキンなのはモンスターなんて叩くための人形にすぎないというわけではあるまい…
なお、スローになったマネキン戦のBGMはGルートにおけるモンスターの子戦のBGMにも使われている。ただし減速倍率は違っており、モンスターの子戦の方が若干速い。
また、「In My Way」と同速のBGMはサンズ戦前のフラウィに殺意を向けた時にも流れる。 - Gルートを終えた後にPルートに進むと見られるこれらのエンディングは「Soulless Pacifist(SP)ルート」とプレイヤーから呼称されている。
ただし公式の呼称ではないので注意。それにしてもつくづく非公式名称に縁のある奴である - 一度Gルートを完遂すると、二度とPルートの正常なエンディングを見ることは出来なくなり、ただセーブデータを消すだけではフラグの解除はされなくなる。
PlayStation4やNintendo Switchなどのコンシューマ版ならストレージから全データを削除すればG完遂フラグも消されるし、なんなら別のアカウントを使用すれば正常なPエンディングを残しながらGルートを進めることも出来るのだが、Steam版ではなんと自動バックアップのデータにGルート完遂のフラグが残っているらしく、アンテのデータファイルを全部消してから再インストールしてもSPルートに行ってしまう。
当初はPC版もフラグリセットの手段があったのだが、アップデートにより対策されてしまった。
過去に犯した罪は決して消えることはないことを意味しているのだろうか… - 写真、及びGルートのその後についての考察
- 一部では「SPルートの写真は殺害予告でも平和な世界で油断した友達を殺していったことの暗喩でもなく、散々辞めるように忠告してきた友を踏み躙ってでも虐殺の道を選び、Gルートを完遂したにもかかわらず、改めて『平和』を求めようとするプレイヤーへの皮肉であって、モンスター達には手出ししていない」と考察されている。
SPルートクリア後でも再起動時にはフラウィが「皆幸せになれた」と言っているので、地上に出たモンスターがキャラによって殺された可能性は低い。 - 「キャラはニンゲンを恨んでいるのだから、皆殺しにされたのはモンスターではなくニンゲンの方だ」という考察も。やはりあの写真はプレイヤーへの当てつけなのだろうか。
そう考えると、Gルートを2周した時の「他のルートの方がふさわしい」というセリフは「既にお前のタマシイは手に入っている。さっさとPルートに行ってくれないとニンゲンへの復讐が出来ないのだから、もうGルートには来るな」という意図があるようにも見える。- 実際、一周目の分も含めてセリフを読み解いていくと、Gルートはキャラにとって「何かしらの目的を達成する為の通過点」であることが見え見えである。
暗闇の中でのプレイヤーへの非難が二度目以降には一切なかったことからも、暗闇でのやり取りは「プレイヤーの罪悪感を利用し、タマシイを都合よく頂くための口実」に過ぎなかった可能性は大いにある。
2周目にプレイヤーのことを人格破綻者だと言っておきながらパートナーだと認めるのも、もう必要ないのにわざわざまた皆殺しにしてきたプレイヤーへの皮肉と見るのが自然だろう。
- 実際、一周目の分も含めてセリフを読み解いていくと、Gルートはキャラにとって「何かしらの目的を達成する為の通過点」であることが見え見えである。
- 一部では「SPルートの写真は殺害予告でも平和な世界で油断した友達を殺していったことの暗喩でもなく、散々辞めるように忠告してきた友を踏み躙ってでも虐殺の道を選び、Gルートを完遂したにもかかわらず、改めて『平和』を求めようとするプレイヤーへの皮肉であって、モンスター達には手出ししていない」と考察されている。