商品の説明

1958年に発表されたJazzmasterモデルをベースにし、ユーザーからの多くの要求を取り入れつつ最新の機能を多く搭載しFenderの最上位機種として開発され1962年中旬に発表されたJaguar。モデル名の由来は車好きのレオ・フェンダーがイギリスの高級車メーカーである”ジャガー”からネーミングされました。オルタナ、グランジのジャンルで爆発的な人気を集め、カート・コバーン、ジョニー・マー、カール・ウィルソン、ジョン・フルシアンテ等の海外大物アーティストの愛用に始まり、国内では寺内タケシ氏や加瀬邦彦氏、SUGIZO氏、また近年の若手アーティスト達も多く愛用し、その人気を裏付けるようFender Custom Shopからも多くのリイシューモデルを発表しております。

Fender USAのトップグレード、1982年から2018年まで36年に渡るロングセラーとして数多くのプレイヤーに愛用され続けてきたAmerican Vintageシリーズ。一度は全てのモデルが生産終了となりますが、近年では新たにAmerican Vintage Ⅱモデルが発表され、再度注目を集めております。その中でも大きく分けて、1950年代や1960年代、1970年代と年代別の大幅なリイシューといったラインナップと、1957年や1962年、1964年等々、各年代をピンポイントで復刻するラインナップに別れ、もちろん後者の方がより再現度は上となり高い人気を誇ります。

今回ご紹介させて頂くのは、そのAmerican Vintageシリーズの中でも人気の高いピンポイントのリイシューモデルとなるJaguar、生産初年度となる1962年製を復刻したモデルとなっておりますが、こちらは前ファーストオーナー様が新品購入後すぐ、オリジナルギターはもとより非常に高いクオリティのリペア技術にて多くのアーティストに支持されるFreedom Custom Guitar Researchにて様々なモディファイを施した。唯一無二の特別な一本となります。

まずそのスペックとしては、ボディ材には王道のアルダーを採用し、元々の3トーンのサンバーストカラーの塗装を完全にオフした上で、当時のカスタムカラーであった人気のソニックブルーカラーへと再塗装。加えて1968年から採用されたコンペティションストライプが施され唯一無二のルックスへ昇華しております。塗装自体これがオリジナルかと思える程に非常に丁寧な仕上がりとなっており、また併せてピックガードも鼈甲スタイルから特注製作のホワイトガードへと変更されております。続いてネックにはメイプル材が採用されておりますが、薄っすらながら各所に浮かぶフィギュアドに加えて硬質な材の証ともなるフレックラインが多数見受けられる極上材となっており、指板にはダークなコントラストかつ強い黒のラインが入った良質なローズウッドが採用されております。その他としては、トランジションロゴ。ドットポジションマーカー、クルーソンチューナー、シリアル刻印の4点留めボルトオンジョイント、加えてジャガーならではのスペックとして、独自のプリセットコントロールに各PUのOn/Offスイッチにローカットスイッチ、1Vo、1Toneの多彩なコントロール、ジャズマスター同様のフローティングトレモロ＆オリジナルミュートなどが挙げられます。年式としてはシリアルからは判断出来ませんが、ポットデイトが2008年22週とファーストオーナー様が購入された時期とも合わせて2008～2009年製と判断しております。

そしてサウンド面としても、通常のJaguarとは完全に一線を画す唯一無二のサウンドをアウトプットします。通常ですとオブロング（長方形・楕円）ピックアップが搭載されるモデルとなっておりますが、こちらはTVジョーンズのクラシックグレッチスタイルとなるフィルタートロンピックアップ（マグナトロン）×2を搭載。通常のピックアップと比べても倍音感を多く感じるコンプ感と歯切れの良いエッジ感。このピックアップだからこそのコシと粘りのある太目な出音を持っており、それをシッカリと受け止める極上のネックから非常に気持ちよく抜けていきます。Fender社からもフィルタートロンPUを搭載したテレキャスターLa Cabronita Telecasterモデルが発表されており、またジャガーだけでなくジャズマスターにもフィルタートロンを搭載するアーティストはベンジーこと浅井健一氏や、The Novembersの小林祐介氏等でも有名ですが、アルダー＆メイプルのFenderスタイルにハムバッカーの組み合わせの相性は非常にマッチしており、フロントのクリーンではジャズライクなトーンを、クランチではブルース～ロック、ドライブ時にはハードロックからメタル系にも対応する幅広いサウンドメイク幅を持ち、王道とは違うスタイルながら使い勝手が良く、その見た目とは裏腹な実戦的な一本となっております。

最後に状態としては、ボディエンド周辺に数か所の塗装チップ、ヘッドの先に塗装剥離が見受けられますが、塗装のツヤ感や金属パーツの状態は非常にキレイな状態となっており、また浅く小さな打痕やスレ程度こそ見受けられるものの、ピッキングスクラッチも非常に軽微なものだけで、バックルスクラッチ等のガッツリとした使用感もなく、年式を考慮すれば非常にキレイなコンディションをキープしております。演奏面としてもネックコンディションは良好でトラスロッドの余裕もシッカリと残っており、電装関係の不具合もございません。付属品としては交換前のオリジナルパーツ（ピックアップ×2、ピックガード）、新品購入時の一式（画像参照）が揃っております。ケースはFender製のギグバッグが付属致します。※画像のケースは撮影用となります。

2018年にて一旦生産完了となったAmerican Vintageシリーズですが、多くのファンからの支持もあって2022年にはAmerican Vintage Ⅱとして復活を遂げました。それに合わせて初代となるAmerican Vintageシリーズも前にも増した人気が伺え、年々市場流通が少なくなり高騰を続けております。’62 Jaguarモデルについても現在の相場観としては30万円前後となっており、既に新品定価を超えた高騰が見られます。こちらの一本に関しては、素人作業ではなく、プロの中でも名高いFCGRにて特別なモディファイが施されたという事もあり、そのプラス価値を加味すれば適正価格としては35万円オーバーになるかと予想されますが、今回前ファーストオーナー様からのご厚意もあり、唯一無二のサウンド＆ルックスを誇るこちらの一本を、是非プレイヤーの方にガンガン弾き込んで頂きたいという主旨より、価格面でも相場を大きく下回る非常にお値打ちなプレイヤーズプライスにてご案内させて頂く事となりました。ルックスもサウンドも本当にカッコ良い特別な一本となっておりますので、お気になりました方は是非この二度とないチャンスをお見逃しなく。