月は地球の母だった | 王道日本:佐野雄二
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2008-11-13 12:44:58

月は地球の母だった

テーマ:宇宙論・魂

【月は地球の母だった】 

          (2008.8.7、JAXA(宇宙航空研究開発機構にて講演)

(2008.11.01、日本惑星科学会《於:九州大学》にて

          「潮の干満は月の引力ではなく、海底隆起で起きる」という

           タイトルで口頭発表)

【要約】



月と地球の関係につき、ジャイアント・インパクト説などがあるが、どれも理論的欠陥がある。

その中で月の特徴を追っていくと、月は地球の母であったと理解できる。

その理由として、

①月の石の年齢が地球の石より古いこと、

②月に長い断層があること、

③月が惑星としては非常に大きいこと、

④月には磁極がないのに磁気を帯びた岩があること、

⑤月の満ち欠けで成長・繁殖する生物が多いこと、

⑥女性の生理や出産の周期が月齢サイクルと一致すること

など、月と地球上の生物に「月を母とする母子関係」の成り立つことを挙げることができる。


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1.ジャイアント・インパクト説の誤り 

      
月と地球の関係につき、これまで地球を親とする月分裂説、兄弟説、月捕獲説、ジャイアント・インパクト説などが語られてきた。しかし、これらの説にはそれぞれに致命的欠陥がある。


 その中で、現在の最有力説であるジャイアント・インパクト説を検証すると、これは、できかけの地球に火星サイズの惑星が斜めに衝突し、地球内部のマントルが飛び出して、その破片が長い間に合体して月となったとする。

この説は月の石の組成が地球内部のマントル物質に近いことから考えられたものである。だが、


⒜ 地球の側に、そのような過去の大規模な惑星衝突の形跡は全くないこと。
⒝ 天体や地球の破片が集まって月が出来たのなら、月の表面はゴツゴツしたいびつなものになるはずだが、そうではないこと。
⒞ 大天体と地球の破片が飛び散って宇宙をさまよい、やがて重力の力で一体化して月になったとする。だが、宇宙は無重力(厳密には無重力)の空間であり、物体間に引力は働かない。現実にも、火星と木星の間の小惑星帯には数十万個の微小天体があるが、何万年も公転しているのに一体化する気配は全くない。


⒟ また、月には次のような特徴があるが、これらの説明も一切できないでいる。すなわち、

①月の石の方が地球の石よりも古いと思われること、

②月には極めて長い断層があること

、③月の内部は空洞の可能性が高いこと、

④月震の時期に片寄りがあること 

⑤生物の繁殖や食欲、女性の生理や出産が月のリズムに左右されること 

――などである。以上のように、これまでのところ、月と地球の生成に関する学説では、どれも有力なものはないというのが現状だといえる。



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2.月は地球の母だった



さて、月と地球に関する私の仮説を紹介させていただくと、地球は宇宙に現われる前、月の胎内である時期を過ごし、やがて月の外側に出てよい頃にまで成長して、独立した星となった。

つまり「月は地球を育んだ卵」であり、地球の母だったということになる。この仮説の正しさを検証していきたい。
 
 まず、地球で見つかる岩石の最古のものは38億年前のものであるが、月の石の最古のものは46億年前であり、探せばもっと古い可能性がある。このように月の石が地球のものより古いのは、月が地球の母であったからである。


 次にアポロ12号の時、使用済みとなった月着陸船を故意に月面に衝突させると、55分間、13号の時には3時間20分もの間、月震が続いた。アポロ15号の時は衝突地点から1100キロメートルの地点まで月震が伝わった。同様の衝撃を地球に与えてもせいぜい2~3キロメートルしか伝わらない¹⁾。


 これらの事実から月の内部は空洞である可能性が高い。そして、その理由は、かって、中に地球がいたからである。なお、深発月震については後述する。


 月に磁極はないのに、強い気を帯びた岩石が発見されている¹⁾。

この難解な事実も、かって地球が月の中にいたためだと知れば、説明は容易である。つまり、かって磁極を持った地球が中にいた時に、月の岩も帯磁した。そして、地球が抜けた後も磁気は残った。その時の磁気が今も保存されているのである。


月の割れ目



 月には長距離にわたる断層のあることが知られている。この断層はシュレーター谷を起点にして、山脈を含めてハーゼ谷 

                         図1:月の割れ目はつなげると約6,435kmにも及ぶ。

までをつなぎ合わせると図1のようになり、実に6,435km(直線距離では約5,400㎞)ほどにも及ぶ²⁾。


月面南東端のハーゼ谷は月の裏側まで続いているようであるから、もっと伸びている可能性がある。
これは地球が抜け出た時の割れ目と推定される。ちなみに月にクレーターは多いが、山脈は少ない。

この山脈は、月が割れて地球が出て、再び閉じた時、その圧力で出来たものと思われる。なぜなら、ジュラ山脈、アルプス山脈、コーカサス山脈、アペニン山脈と、月の主な山脈が、月の割れ目の想定線上に並ぶからである。


月震について


このうち深発月震は深さ800~1100kmと、地球での数十キロという深さから考えると、非常に深いところで起こっているとされる。


 だが、地震に詳しい日本の気象庁地震火山部作成の『技術的参考資料』によれば、震源の深さ把握についてはグリッドサーチ法(3~5点処理)によるが、「観測点配置が悪い場合には震源が推定しにくくなり、時に大きな誤差を伴う。とくに複数の観測点で地震検知時刻がほぼ同じである場合、浅い地震であっても離れたところでの深発地震と判断してしまう可能性がある。そのため、3,4点処理では130㎞より深い候補は震源決定に用いない」³⁾という。


一方では、NASAが月から受信した数か所の月震計のデータは、P波、S波といったはっきりした相は見られず、「気味が悪いほど一致している」(ニューヨーク・タイムズ)という。


このことは、特定の震源地はなく、月の広域の部分が一様に振動している可能性を示す。


この両者の指摘を見ると、月の深発月震は、「広域的に振動しているもの、又はほぼ同時発生の複数の月震を、震源地の深い一つの月震として誤認」している可能性がある。


なぜなら月に物体を衝突させると1~3時間以上の振動で、1000キロも伝わることは明白な事実である。この事実は月の内部がほぼ空洞であることを意味するが、これと深発月震とは明らかに矛盾する。


深さ800キロ以上の震源とは、そこまで固体の地層があることを示す。それでは、物を衝突させても震動の伝わる距離は地球と同じ2~3キロ、継続時間は数秒のはずであるが、事実は全く違っている。


特にP波とS波の区別が明瞭でないというが、深発なら長距離を伝わるため、両波の区分は明瞭でなければならない。また、深発月震のピークは5~10分後というが、アポロ12号から月に衝突させた時、月震のピークは7分後であったという。これは、月震の起こり方が地球上の地震と全く違うことを意味している。


こうした誤認の可能性は、震源の深さ300km前後とされる浅発月震についても同様である。ただし、ごく最近のジャクサ(JAXA)の研究によれば、浅発月震については深さ数十キロの、非常に浅い震源だとの分析がある。


結局、月は構造そのものが地球と違うのだから、月震については「内部空洞説」を念頭に入れて、さらなる衝突実験と、より広範囲で多角的な観測が求められる。



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3.ある時期、月は太陽の中にもぐった



月で採取した石にはチタニウム、クロニウム、ジルコニウム、ベリリウムなど、地球上では非常にめずらしいレア・メタルが多量に含まれている。地球上では作られたことのないチタニウム、鉄、ジルコニウムを主体とする10種類以上の鉱物からなる合金さえ発見されている。


 それらに共通するのは「すべて堅固で高熱に耐え、錆を寄せつけない金属物質」であることだ。これらが凝結した溶岩のようになって一体化するには、少なくとも4000度の高熱が必要となる。


また、表面に多い玄武岩、斜長岩なども熱を加えられて出来たものである。


これらの生成の理由として、月は、その形成の一時期、太陽の中に潜った可能性がある。月が太陽の中にもぐってもなおかつ存在し続けるためには、表面を耐熱性の高い超合金で覆う必要性があった。


なぜこう言うかというと、戦前の大本教の流れを汲む岡本天命が自働書記した『ひふみ神示』という書に、「最初、日月一体、次に(月が太陽の中にもぐって)太陽だけとなり、次に(地球が月の中で生まれたために、太陽は地球の視界から見えず)月だけとなり、最後に地球が生まれた」⁴⁾と解釈出来る記述がある。


これを参考にすれば、月は誕生後、太陽の内側にもぐったために、地球上では考えられないほどの高温で生成する超合金の製造が可能になった。また、太陽の高熱から身を守るため、表面を耐熱性の高い材料で覆う必要があった。そのために月の表面は、耐熱性の高い岩石で覆われているのである。


クレーターの真の原因  


月のクレーターは、これまで隕石の衝突によるとされてきた。だが、月には直径1km以上のクレーターが30万個もある。


 一方、すぐ近くの地球には隕石落下跡はわずかである。この違いにつき、地球に落下する隕石は大気圏に入って消滅するため、とされてきた。


だが、有名なアリゾナ州のバリンジャー隕石孔は直径30mほどの隕石で巨大な穴が生じている。これを見ると、地球大気圏で消滅するのは直径5~10m未満の小さな隕石で、それ以上の大きな隕石は地表面に到達していると見てよいことになる。月に直径300m(隕石は20倍の穴を掘るとして隕石径15m)以上のクレーターが60万個以上あるとして、表面積16倍の地球には、1000万個近くのクレーターがなければならない(60万個×16倍=960万個)。

だが、現実はわずかしかないから、月のクレーターのほとんどは別の原因で出来ていることになる。


また、月のクレーターの深さが一様なのも説明困難であるし、そのほとんどが38億年前以前につくられたと云うのも極めて不自然である。


では月のクレーターは何故出来たかというと、かって月が太陽の中に潜っていた時、高温のため月が溶けて液状化し、内部の水分がブクブクと泡となって蒸発した。
その時の蒸発跡がクレーターとなっている。これは月の岩石に水分が全く含まれず、揮発性の物質がほとんどないこととも符合する。


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4.月を母とする母子関係説


さて、今度は「母子関係説」という視点から月との関係を見ていきたい。
母子関係説とは、人や動物の母子関係に見られる特徴によって月と地球との間に起こる現象を説明せんとするものである。
 この母子関係説はアメリカの天文学者などの一部ですでに語られているが、その内容は「地球を母、月を子供」として扱っている。これは全く逆であることを指摘しておきたい。
 
月が表側しか見せない理由 

 
月を母とする母子関係説の証拠として、先ず初めに、月は地球に対して、きれいな面の表側しか見せず、裏側は決して見せないことが挙げられる。


 月の表側(地球側)は大小のクレーターのほかに「静かの海」や「豊かの海」などがあって、地球から見るときれいである。それらの描く模様はウサギに見えたり他の動物に見えたりと、われわれ地球人に様々な想像をかき立ててくれる。


 一方、月の裏側はクレーターばかりで、地球から見た「きれいさ」という点で、月の裏側は大きく劣っている。


 人でも母親は吾が子に対して自分のきれいな面しか見せようとしない。自らの持つみにくい部分は夫に対しては見せても、子に対しては見せたがらない。母たる月が地球にきれいな面しか見せないのも、これと同じである。


月が衛星として大きい理由



 月の重要な謎の一つに、月の母惑星(地球)に対する異常な大きさがある。 
この点も「月は地球を生んだ母であった」と捉えれば理解は容易である。なぜなら、母なる星であるから、衛星としてある程度大きいのは当然である。


 同時に月ほどの大きな星が、なぜ地球の衛星となったのかという疑問についても、月が地球の母だとすれば理解は難しくない。人の母がいつでも子供を見続けるように、母たる月は地球を見続ける。そのために地球の衛星として周り続けるのである。


月震の時期と理由


 母子関係説の例として次に月震の時期を挙げよう。月には①深発月震 ②浅発月震 ③熱月震 ④隕石衝突―と4種類の月震が観測されている。
月震のうち、いわゆる深発月震とされるものについては、月が地球に最も近づいた時に月震を起こし、残りの半数は地球から最も離れた時に月震を起こすという。

この説明は母子関係説では容易だろう。月は地球に最も近づいた時には母として喜びで震え、地球から最も遠ざかったときには悲しみで震える。月が地球の母であるからこその月震だといえる。


生物の繁殖や食欲との関連



 動植物の成長や生殖が月のリズムに支配されていることはよく知られている。 
 たとえばジャガイモには1日に2回、活動にピークがある。数々の生体リズムを研究したアメリカの生物学者、故フランク・ブラウン博士によれば、ジャガイモの活動は早朝は急激に上がり夕方6時過ぎになると急にダウンする。その活動リズムは潮の干満のリズムとぴたり一致する。


同じような活動のリズムは海草にもウニにも見られるという。
 1972年以来刊行され続けている『農事暦』には「満月に向かって実を太らせてゆくのは地上に実をつけている作物、反対に地中にできる作物は新月に向かって太っていく」など、月の運行に合わせた作物の植え付け時、収穫時のアドバイスが多いという。


 イワシによく似た魚グルニオンは満潮時のカリフォルニア州の海岸に産卵のため押し寄せる。砂浜に埋められた卵は2週間後の大潮時に孵化して大海に飛び立つという⁵⁾。


 このような例は枚挙にいとまがないが、これらは皆、動植物の成長や生殖が月のリズムに支配されている表われであり、月が地球生命の母であることの強力な証明である。



女性の生理と出産への月の影響


 月による生物への影響を考えた場合、最も顕著なのは人間の生理への影響だろう。ウォルター・メナカーらは、女性達の月経サイクルの膨大なデータを分析、その平均値は29.5日であった。これは月齢1ヶ月の29.5日とピタリと符号する。
 メナカーらは25万回に及ぶ出産記録も収集、妊娠期間の平均日数が265.8日であることも明らかにした。これは月齢1ヶ月の29.5日で割ると「9」となり、月齢の9ヶ月と完全に符号することを証明した。
 また2万件近くの月経サイクルを分析した例では、満月時や新月時に月経の始まる傾向の強いことが示されている⁵⁾。


女性が「母」となりうる直接の証明である月経や出産が、民族を問わず、ほぼ完全に月のリズムに同期するということは、月が地球生命の「母」であることの決定的な証拠である。月が月のリズムによって地球を宿し、生んだことを記憶しているかのように、地上の生命は月のリズムによって赤児を宿し、出産しているのである。



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5.月の引力を検証する


 ここで、「母子関係説」で述べた現象が、どのような物理的原因で起こっているのかという疑問がある。
 この疑問に対しては、これまで米国フロリダ州の医学博士A・L・リーバー氏が提唱した「バイオタイド理論」(biological tides theory)だけが存在してきた。それは「生命体にも海水の干満に似た現象がある」とする理論である。
 人体は約70%、魚は75%、リンゴは85%が水分である。この体内の水分が、地球の海水と同じように月の引力の影響を受けるために数々の出来事や事件が起こると博士は指摘する。


 だが、潮の干満は、月や太陽の引力で起きているわけではない。そのことを検証してみたい。

 月の引力仮説によれば、満潮が生ずるのは、月がある地域の天頂に達して、その地域の海水を引っ張るからである。
 月だけでなく太陽の引力もあるとされ、月と太陽と地球が一直線に並ぶ満月と新月のときには、満潮は普段にも増して高くなる(大潮)。


⑴  この引力仮説がおかしいのは、大潮のケースを考えるとよくわかる。地球海水に対する月の引力を1とすると、太陽からの引力はほぼ0.5となる。月が太陽と同じ側にきて並ぶ新月の場合、月と太陽の引力は合わさって1.5となる。一方、満月では月は太陽と逆方向にあるから、地球の海水への引力は相殺されて0.5となる。つまり、新月と満月では海水への引力が1.5対0.5と、3倍も違うのに同じ程度の満潮が起こっているのは何故なのか?


⑵  月が天頂に来る都度、地球の反対側も満潮となるというのもおかしな話である。定説では、地球が月に引っ張られて地球の反対側の海水は置き去りになるためだというが、そのためには地球は絶えず月側に移動し続けなければならない。


⑶  海水という液体に月の引力が働くとするが、海水は固体でないから、水の1分子ごとに地球と月と太陽の引力が働く。計算すると海水1分子に働く月からの引力は、地球からの引力の約28万分の1である。これでは月の引力は働きようがないはずである。
 
引力の実験、重力波は存在しない  

  
 
バイオタイド理論に限らず、          図5:月と地球の1億分の1のミニチュアでの実験                   
月や太陽の引力を前提とする
理論は、宇宙が無重力(厳密には微小重力)の空間だということを忘れている。無重力の空間を超えて引力を発揮することは、月も太陽も不可能なのである。 

 
 疑う人は、月と地球の1億分の1のミニチュアをつくって、無重力の空間で引力が働くか否かを実験して頂きたい。


地球の半径は6380km、月の半径は1740km、双方の距離は地球半径の60倍である。質量は地球が1㎝³当たり5.52グラム、月は3.34グラムである。


この密度で1億分の1のミニチュアをつくり、約3.8メートル離してお風呂に浮かべる、あるいはプールに浮かべる。これで充分に無重力状態となる。


 万有引力の法則やアインシュタインの重力理論が正しければ、ミニチュアの月はミニ地球に引き寄せられるはずである。なぜなら現実の月が地球に落ちてこないのは月の公転による遠心力が働くからで、公転を止めれば地球との間には引力だけが働き、月は地球に落ちてくるとするからである。だが、そんなことは全く起こらない。


互いの引力を伝えるのは重力波だとされるが、重力波は波であるから、宇宙空間を伝わるには媒質を必要とする。だが、宇宙空間に波を伝える媒質は存在しないことは、マイケルソンとモーリーの実験により証明されている。この点からも重力波は存在しえないのである。


もっと言うと、空間を伝わる波は縦波しかないが、それでは圧力となって押し出してしまうから、引力にはならないのである。


そもそもアインシュタインの「重力が空間を曲げる。その測地線に沿って物体が公転する」という理論が正しければ、太陽系の惑星の軌道は、図6のようにすり鉢状となるはずだが、そうなってはいない。この点からも現状の重力理論が欠陥理論であることは間違いないのである。


 (図3:アインシュタインは質量のある物体が時空を曲げ、その測地線に沿って星は公転する」と言っ  た。それを図で示す。)


 結論として、ニュートンやアインシュタインのいうように、2つの質量ある物体に引力が働くというのは、地上の落下運動などに限られる。宇宙の無重力空間を経由しては重力は働かず、彼らの方程式は、ただ計算結果が偶然に合致するだけの近似式に過ぎない。


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6.月の魔力の正体は?


空中電位と地中電位が電気的に誘導



 それでは潮の干満や女性の生理・出産、満月や新月時の死亡事故多発など、母子関係説に言われる月の魔力を媒介する力とは何なのだろうか?


その物理的原因として、二種類の力が考えられる。一つは生物の食欲や生殖をコントロールする「空中電位と地中電位」の力、もう一つは、潮の干満をもたらす大きな力で、こちらは直接、「海底隆起」によって起きていると考えられる。


 このうち、空中電位と地中電位から説明すると、米国イェール大学元教授のハロルド・サクストン・バー博士は、20年以上にわたってカエデの木とニレの木の電位、同時に木の周辺の空中電位、地中電位も記録し続けた。その記録を分析した結果、次のような結論に達している。


「データをみた限りでは、環境の電気特性(空中電位と地中電位)の変動が、生物内部の電気特性の変動に先行するようにして発生しているようだった。あたかも外部環境の電気的変動が生物内部の電気的変動に影響を及ぼしているかのように」。


 この発見は極めて重要で、木は動かないためデータを取りやすいが、人間や動物の電気力場も観察した結果、バー博士は、全ての生物は空中電位と地中電位という電気力場によって律せられているのはないか、と結論づけている。
この、バー博士の発見した「空中電位と地中電位」が、月を母とする母子関係の現象を地上の生物にもたらしていると考える。


潮の干満は海底隆起による


 次に潮の干満に限った大きな力であるが、これは、私個人の調査によれば、「海底隆起」によって起きていると考えられる。


その理由は、①潮の干満は月や太陽の引力で起きるのではないこと ②動植物の繁殖と同様、空中電位と水中電位の動きにより、静電気の引力で起きるのかと調査を重ねたが、それも違うこと
③現実に、1日2回の満潮の時には、海の近くの陸地は約20センチも隆起している(地球潮汐という)。
従って海底はもっと隆起しているものと思われる――ことからの推定である。


 最後に潮の干満も「月を母とする母子関係」の演出によって起きていることを付け加えておきたい。


【参考文献】
1) 「ムー謎シリーズVol.1『月の謎』」、1995年11月刊、矢沢サイエンスオフィス並びに並木伸一郎著、学習研究社刊、
2) 『ATLAS OF THE MOON』、A.ルークル著⁄山田卓訳 地人書館刊
3)『緊急地震速報の概要や処理手法に関する技術的参考資料』、気象庁地震火山部作成
4)『ひふみ神示』、岡本天命著、コスモ・パブリケーション刊
5)Arnold L.Lieber,1978,“The Lunar Effect”(日本語版『月の魔力』、東京書籍),第1~4章、第9章
6)Harold Saxton Burr,1972,“Blueprint for Immortality”(日本語版『生命場の科学』、日本教文社、P126,128)

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