渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

映画『メン・オブ・ウォー』(1994)

2024年08月05日 | open
 


フレデリック・フォーサイス
の不朽の名作小説「戦争の犬
たち」(1974)とその映画化さ
れた原作とは異なる物語の映
画作品『戦争の犬たち』(1980)
および映画『ワイルド・ギー
ス』(1978)の影響を受けた傭兵
映画である。その2作よりも
深みはまるでない。
だが、それでもいい。娯楽映画
なのだろうから。
南シナ海の小島の国に資源を巡
るクーデターを起こそうとする
のは「戦争の犬たち」「ワイル
ド・ギース」と同じ。
傭兵をリクルートするパターン
も両作と同じ。

傭兵部隊を率いるリーダーの
ブッシュハットの被り方はよ
い(上掲画像)。
特殊部隊や傭兵のように天頂
部の前側を潰している。

これもまあよい。

だが、元特殊部隊員の役柄の
この者が被るベレーは、これ
は「ふざけるのも大概にしろ」
だ。



本当に「ふざけんな」という
パターン。
英米西側特殊部隊でこのよう
なド間抜けなキノコ被りをす
るような兵士は一人もいない。
(陸上自衛隊は海外派遣の時

にオールキノコで全世界から
笑われた。今世紀初頭、私が
日本で初めて軍用ベレーの
かぶり方解説のサイトページ
を公開し、陸上自衛隊でもそ
れが参考にされ、「将校のた
しなみ」という隊内幹部向け
の教育冊子が作られて配布
教育がされた。内容は私の
サイト丸々流用だった。
なお、自衛官同士の交流掲示
板-現在閉鎖-があり、そこで
は私のサイトページの事が話
題になり、「これ参考になる」
「あ、俺もここ熟読してる」
「今度タヒチに派遣なので
このサイトよく見て勉強する」
「まだ隊内にキノコ多いよな」
「でも水漬けで型をつけた
ら班長に怒られそう」等々の
隊員同士のやりとりがあった。
実際にタヒチに派遣された陸
自部隊のグリーンベレーを報
道で観たら、全員ビシッとま
るで英軍海兵隊のように軍帽
であるベレーをかぶっていた)

兵役経験があるなしは関係な
い。
映画の中で役者というプロな
らば、そして兵士
を演ずるな
らば、プロの兵士
の着装を「筋
金入り」である
ように演じる
のがプロの役者
だ。

トム・クルーズが若い時に叛
乱兵士の役をやった。
スカーレットカラーのベレー
をとんでもないキノコ被りを
していた。
つまり、「~のつもり」で演
じていても、トム・クルーズ
はプロの俳優とは呼べないと
いう事だ。
そのあたり、クリント・イー
ストウッドの「らしさ」を見
習ってほしい。心底。
プロの役者は役に徹するプロ
でなければ素人の学芸会にな
る。









この被りはソ連かよ。

当時トムが18才だからと
かは関係
ない。
どれだけ、着装含めて俳優
として役を身近に引き寄せ

ているかの問題だ。
銃の構え方一つにしても、
軍帽たるベレーのかぶり方
にしても、役者としてド素
人丸出し。
これまた「ふざけるな」とい
う話なのだ。

日本人も外国人の事言えない
けどね。
刀の差し方、立ち居振る舞い
がまるで武士らしからなぬ
役者連中が武士の役をやって
いる。

刀の抜き差しさえままらない
無様な殺陣を見せて。
それで映画の映像作品でござ
いとしているのが滅茶苦茶多
い。
おかしいでしょうよ。
西部劇で名うてのガンマンが
銃の扱いもド素人みたいな
映像は。
傭兵映画、戦争映画で兵士の
役ならば兵士らしくせんかい。
たわけ。

私のミリタリーベレーかぶり
のメソッドは、1979年に某所
で元英軍特殊部隊
兵士から直
に着装のキモを教わった。


私?
私は軍歴は無い。
銃など触った事も無い。
人を殴った事さえも無い。
争い事と乱暴な事が怖い
臆病なただの一小市民で
す。
「うちの奥さんが」と自
分の妻を「奥さん」と人

に言うのがいつもの口癖
で、「家族サービス」を
一番大切にしてひっそり
とビクビクしながら生き
ています。
毎日満員電車に揺られて

通勤するのがしんどくて
ため息が出ます。





 

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